小さなころから、空想がすきでした。 現実的でないことを見続けた結果、現実を見ることに今も勇気がいります。 と、まあそこは置いておいて。 読書の遍歴は宮沢賢治やはやみねかおる先生、シートン動物記、ギリシャ神話などから始まって、 乙一先生、あさのあつこ先生、有川ひろ先生、宮部みゆき先生を読み漁り、 最近は村上春樹先生、石田衣良先生、村上龍先生などをぽつ、ぽつ、と読んでおります。 私の書く文にも、癖がでていると思います。 拙い心理描写が持ち味、かな、と思います。 私自身が拙い人
私が小さい頃、夏休みに田舎のおばあちゃんちに行った時の話なんだけどね おばあちゃんちって、山の中の中ーってところにあったの 今でいう限界集落的なね 私たちが行くと、村全体で歓迎してくれるようなところだったの でも、その夏はいつもと少し違うなって感じたんだよ なんでかはわからなかったの、その時はね 夜眠る時に、なんだか大人がなかなか眠らないな、と思った いつもはある程度喋ったらみんな眠ってしまうのに 私、気になって、こっそり部屋を抜け出して、大人が集まる部屋を覗いてみよう
つたう 雲の向こう 明け方まで —--------------- 「…雨…いつ止むかな…?」 貴方はフローリングの床で膝を抱えて座りながらとても熱心に、窓ガラスをつたう滝みたいな雨水を見ていた。 雨の日の昼間、この人がこうして何時間もそこにいるのを知っている僕は、せめて身体が冷えないようにと温かい紅茶を淹れている。 貴方の好きな香りのフレーバーティーを淹れているというのに、こちらを気にもとめない後ろ姿へ 「雨が好きなんだと思っていました」 僕は思わず笑いかけていた。
かえるか、そうでないか -男女ver- 少女A 金髪のお人形さんみたいな子。得体がしれない。 青年B 黒髪の日本人。黒いものが見える。 アナウンサー —----------------------------------- 少女A 「ねえ君」 青年B 「っ、だ、誰だよ…っ?」 少女A 「そんなに怖がらないで」 青年B 「こ、怖いだろこんなとこ。何処だここ?俺は、うちで寝てただけなのに…っ。気づいたら、こんなところにいて…っ」 少女A 「立って。こっちにおいで、」
歩く 宝石 紫陽花 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー それは7月のある晴れた日。 私の幼馴染が交通事故に遭って死んだ。 「これ、貴女にあげるのが一番いいと思うの」 葬式で幼馴染の母から私に託されたのは何本ものUSBメモリ。 うちにあるパソコンに挿してみると、そこにはどれにも複数の音声ファイルが入っていた。 私はそれを知っている。 盲目であった彼の、その音声ファイルを録音していたのは、私だったのだから。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー File0
女︎︎ ♀:空想がすきな彼女 男♂:彼女の空想が好きな彼氏 ---------- 女「お疲れ様ーっ」 男「おつかれ」 女「今週もお互い、頑張りましたね」 男「ん、よく乗り切ったよ。はー、ホットチョコレートが沁みるわ」 女「私の蜂蜜レモンも…、あ。ねえ、思いついたかも」 男「お、いつものやつだなー?聞かせて」 女「...チョコレートさん、やっとまた逢えましたね」 女「私たちのご主人様は、お菓子作りがとても好きな人だったわね。特別な日には欠かせない私たち。私は、
無駄に早く起きてしまったので朝活をしよう。 私の祖母の事をのんびりと考えていた。 ここで祖母とか言うのは性に合わないと気づいたのでおばあちゃんといつもの呼び方にしようと思う。 おばあちゃんの簡単なプロフィールを紹介しよう。 うちのおばあちゃん、御歳92歳。 元国体選手。 筋力、骨年齢、血液年齢、ともに70代。 さすがに最近歩けなくなってね、とか言ってるが十分歩いている。 なんなら私より歩いてるかもしれん。 職業は専業主婦。 一度も外に出て働いた事はないのだそうだ。 ただ
「愛の牢屋」 はあ…なんていうタイトルの小説。 とはいえ、僕はこの小説家が好きで毎回新刊が出るたびに買ってしまうのだけれど。 最近、この作家ぶれてないか?? いや、うーん…まあ、作家とて人間であるわけだし、多少迷走する時期もあるのかもしれない。 なんだかんだいって、この作家と僕は相性がいいらしく、読み出すと止まらなくなってしまう。 本の虫、とまではいかずとも、この作家のタイトルだけは家の本棚を埋めているから立派なファンなんだろう。 家に持ち帰って、早速、本を開
少女A :金髪のお人形さんみたいな子。なんだか得体がしれない。 少女A01: 少女A02: 少女B :黒髪の日本人。黒いものが見える。 アナウンサー 不問: —----------------------------------- (少女Bの啜り泣き) 少女A 「ねえ君」 少女B 「っひ、だ、誰…っ?」 少女A 「そんなに怖がらないで」 少女B 「怖いよ。ここは何処?私、うちで寝てただけなのに…っ。気づいたら、こんなところに、いて…っ」 少女A 「立って。こっち
登場人物 しの♀: 渉(わたる)♂: 子供 不問: ♣♣♣ 渉 : 僕には秘密がある。 春、この季節に彼女に会うことができる。 そんな、2人だけの秘密。 渉 : 「しの!僕、第一志望、ちゃんと一発で受かったよ!」 しの : 「おめでとう、渉くん。落ちるかもって受験怖がってたのに、君はやっぱりできる子だったね」 渉 : 「うん。今年も、会えて本当によかった」 しの : 「私も嬉しいよ。君にまた…ッコホ、コホッ」 渉 : 「大丈夫?病気だって聞いたんだ。…調子はど
登場人物 咲(さき)♀: 晴人(はると)♂: ♣♣♣ 咲:(ずっと言えなかったこと。目一杯遊んだあとの海が見える田舎のバス停。バスは2時間に1本。これがチャンスだとわかっていた、だから話した) 晴人:「どうして今まで言ってくれなかったの。どうして…俺にできることはなかった?僕が不甲斐ないから?」 咲:「そうじゃないよ。晴人には色々大切な物をもらった。とっても素敵な彼氏だったよ。…これから治療。治る確率はすごく低いんだって。だからしんどい私を、見せたくないんだ」 晴
登場人物 りさ♀: 優♂: ♣♣♣ りさ:「私の何がいけなかった…?優くんに見合う努力、できてなかったかな…っ」 優:「…違うよ。そんなに泣かないで、りさ」 りさ:「泣くよ…。どうして楽しく遊んできて、こんなに夕日が綺麗に見える海辺のバス停で…別れ話、聞かなきゃいけないの」 優:「ずっと言わなくちゃいけないって思ってたんだ。今日はとびきり楽しかったから。それに、夕日がこんなに綺麗だから、今なら言えると思った」 りさ:「いつも勝手だな…。もう、いい…。理由は聞かな
登場人物 主人公♀(名前は決めてあげてください): 花屋の青年♂: 父♂: 母♀: ♣♣♣ 主人公: いつからだろう、我が家で毎日のように怒号が飛び交うようになったのは。 母: 「あんたが悪いのよ!施工会社をちゃんと選ばなかったからでしょう!?」 父: こうなったのは、家族3人で住むはずの家を建てる土地を買った頃からだろうか。 母: 幸せな生活を夢見ていたはずが、夢半ばで私たちは離れ離れになってしまうような気さえしていた。 父: 「お前が予算を抑えろとか言うから
最初に。 私のこと。これは頭の中の整頓。 今回は私のジェンダーに関する覚書のようなもの。 苦手な人は読まないでね。 私が自分は当たり前に男の子を好きになることがないんじゃないか、と気づいたのは中学生のときだった。 前に書いた中高一貫の学校は、その地域では有名な所謂お嬢様学校だった。 女子校、お話であるみたいなことが実は本当だったりするところ。 他の女子校がどうかなんて知らないが。 女子しかいないそこでは、とにかくなんか距離が近かった。 私はそこに、友情だけではないなにかを感
12月25日、クリスマス。私はすごくすごくすごく凹んでいた。 こんなになにも出来ていない年があっていいのかと。 でもよくよく思い出してみよう。 出来ていないことは勿論たくさんある。 けれど、出来たことを挙げていこう。 これは私が私を褒めるための書き置きだから、どうでもいい人は読まなくても大丈夫だ。 2022年、1月。 年が明けてすぐは2022年の第八回猫展の作品制作を頑張っていたはずだ。 初めての公募展で、初めてのミニ原画。 初めての事だらけで追い詰められながらも、いざそ
友人からその名前を聞いて、曲を聞いて、大好きになって2年とちょっと。 今年もyamaさんのライブに当選したので、行ってきました。 たくさん、溢れて止まらない言葉を、今日はここに記しておこうと思う。 去年初めて見に行ったライブで、yamaさんはずっと歌い通しで最後に一言だけ、 「ありがとうございました」 と言い残してステージから去った。 色々と謎が多くて、顔を隠していて。 想像するに、口数なんかもそんなに多くないタイプ。 でもそういうところだって好きだったから、私はya