新しいことにチャレンジするときに弊害になるもの
仕事や趣味で、なにか新しいことにチャレンジする際、ブレーキになってしまうものがあります。
お金や時間のことはちょっと置いておき、今回は「やっかいになる感情」にフォーカスして書いていきます。
ポジティブシンキング
子供の頃から今までずっと、ささいなことでネガティブになる自分が嫌いでした。
・失敗したらどうしよう
・怒られたくない
こんな気持ちをいつも抱えて生きてきましたが、実はポジティブシンキングの方がデメリットの数が多いそうです。
ポジティブに考えると前向きになれますし、何事もやる気を持って取り組めるようにはなりますが、これは一過性のものに過ぎません。
約1ヶ月もするとその効果がなくなってしまい、その後半年以上の間ずっと落ち込んでしまうとも言われています。
ここで、WOOPの法則で有名なガブリエル・エッティンゲン博士が行った実験を紹介します。
(WOOPの法則とは効率よく目標を達成するために大切なテクニックであり、WISH願望、Outcome成果、Obstacle障害、Plan計画、といった4つを決めるというものです。)
とあるプレゼンの際、ポジティブシンキングで挑んでもらった学生と、特に気負うことなく普段通り挑んでもらった学生の2つのグループに分けて調査を行いました。
その結果ポジティブシンキングのグループの学生の中にはプレゼンに失敗してしまう学生が多く、プレゼン後も気分が落ち込んだりやる気が出ないといった症状に悩まれた方が多かったそうです。
また、軽いうつ病のような症状になってしまった方もいたということもあり、このことからポジティブシンキングは逆によくないこともあるということが明らかになりました。
なお、これは普段から「とりあえず、なんとかなるよね~」みたいなポジティブな考えや空想を好んでいる方ほど、このような不安傾向が強く現れたそうです。
つまり、「私は大丈夫!成功する!」といった極端に激しい思い込みをしてしまうと、場合に寄ってはうつ病になってしまうほどのデメリットがあるということになります。
ちょっとややこしいんですが、普段からポジティブの人が普段通りにポジティブに考える分には特に問題はありません。
実験のような大切なプレゼンの前や、自分の人生を成功させたいから新しい事業に挑戦するなど、そのようなときに必要以上にポジティブシンキングをしてしまうとメンタルに支障が出てしまいますよってことなんですね。
なお、過去に不安との向き合い方についてまとめた記事がありますので、こちらもよければご覧ください。
ネガティブを利用する
ポジティブシンキングは弊害があるということがわかりましたが、極端にネガティブになるのもよくはありません。
自信がなくなって行動できなくなったら意味ありませんからね…
なのでネガティブになるのではなく、ネガティブを利用するといった考え方で物事を進めていきます。
どんな風に利用するのかというと、ネガティブのメリットに焦点を当てていきます。
・細かいところまで目が行くようになる
・慎重に物事を進めていけるようになる
・事前準備を怠らなくなるようになる
おおまかにこんなメリットがあり、どれもビジネスシーンでは重要なものになります。
過去に、新しい挑戦に対する不安との向き合い方について書いた記事もありますので、もしよければそちらもご覧ください。
また、どんな人でも失敗してしまうのですし、ときには極端なネガティブ思考からなかなか抜け出せなくなることもあるかもしれません。
そのようなときは「失敗するなんて、やっぱり自分はダメなやつ」みたいに過度に自分を責めないことも大切です。
「失敗したなー」くらいにとどめておいて、ちゃんと反省して次に活かすことが大事なんですね。
ネガティブなことも長い目でみると価値のある体験になるものです。
むしろ、「こんなことがあったから今の自分があるんだ!」と胸を張って言えるくらいにしてしまう人の方が幸福度も高いそうですから、この辺はちょっと強引に考えてみるのも悪くはないでしょう。
今回は物事を成功させるために役立つ知識を紹介しました。
次回もみなさんの役立つようなことを書いてきますので、もしよければお付き合いください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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