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認知がほんの少し変われば、"自分らしく仕事に向かえるようになる"と信じている話
こんにちは、株式会社アトラエの土屋翼(@tsucchi_13)です。組織力向上プラットフォーム「Wevox」にて、PdMとエンジニアをしております。
この記事では、アトラエで実践している組織づくりや、私自身の経験を通じて得た学びを共有し、少しでも皆さんの参考になる情報をお届けしたいと思います。
今回の記事の内容に近い概念として、「ジョブ・クラフティング」があります。「ジョブ・クラフティング」とは、自分の仕事の内容ややり方を主体的に再設計するアプローチを指します。本記事では、この概念を踏まえつつ、私自身が経験した"認知の変化が仕事に与える影響"に焦点を当てて書いてみたいと思います。
きっかけはコーチング
タイトルにある「認知がほんの少し変われば、"自分らしく仕事に向かえるようになる"と信じている」と考えるようになったきっかけは、とあるプロコーチの方と出会い、ストレングスファインダーを活用したコーチングを受けたことからでした。私のTOP5は、"ポジティブ"、"個別化"、"着想"、"未来志向"、"適応性"でした。
私は「着想」というストレングスが3位でしたが、実は私はブレストやアイディア出しに苦手意識を持っていました。しかし、コーチングを通じて、この認知を変えるきっかけを得ました。
コーチングでは、まず自分が自然とやっている・楽しんでいるエピソードを基に自分を振り返る時間がありました。ここでは、仕事は関係なく、日々の生活や雑談、プライベートの時間も含めて、自然と楽しんでいるエピソードを話しました。その中で出てきたのが、「給湯室でKのぴーさんに、よくわからない持論を語っている時、とても楽しい」というエピソードでした。例えば、「アトラエバー(※)と結婚式って一緒ですよね」や「ワンピースと推しの子って似てますよね」といった、一見よくわからないことを言って、その後なぜその結論に至ったかをペラペラと喋る。これがなぜか、とても楽しいのです。(※ "アトラエバー" とは、社外の方を呼んでオフィスにあるバーで飲食しながらお話をする場です)
この話をコーチと深掘りしていく中で、これは"〇〇と〇〇って一緒ですよね"という視点を、人に話すことでホクホクしている時点でクレイジー(良い意味)だよ、と言われ、ハッとしました。笑 これは、普通のことではないんだ、と。これこそ、僕なりの"着想"が自然と発揮されている瞬間なのだと。"着想"を、いわゆる右脳的なアイディアマンと勝手に決めつけていましたが、これもまた"着想"なのだと。そして、これを仕事にも持ち込めるのではないか、と考えるようになります。ちょうど、その頃から自分の仕事に、新規プロダクトの企画が入ってきたこともあり、アイディア出しやディスカッションの場面でも、「あ、あの給湯室の感じを出せばいいのか」と肩の力を抜いて、楽しみながら、前のめりに、その企画の仕事に取り組めるようになっていきました。
また、逆に「〇〇と〇〇を繋げる着想」という自身で言語化できた強みから逆引きする形で、元々得意な意識のあった「エンジニアとビジネスサイドの間に立つ」も、"人と人を繋げる"という意味で、着想が表出してたのか…!と気づくようになります。そうすると、「〇〇と〇〇を繋げる」という観点で、次は何をこの〇〇に入れて、仕事で使ってみようか!と、自然と新たな使い方を探すようになり、ワクワクするようになりました。
"自分らしさを活かす"ことを拡げたい
こうした経験から、「自分の持っている強みや、自分らしさを活かす」という考え方が私の中で大きなテーマになりました。それは単に診断ツールで強みを見つけるだけでなく、それを使いこなして、日々の仕事や生活を豊かにしていくことです。そして、「自分らしさを活かす」という価値観を多くの人に届けたいと考えるようになりました。
なぜなら、上述した私の着想の場合の気づきだと、
苦手だった業務(アイディア出し)が、 苦手ではなくなった
元々得意だった業務が得意である理由を、説明できるようになった
自分の強みを、次はどこに使おうかと探すようになった
ということが起きました。私自身のスキルは何も変わってないですし、周りの状況も何も変わっていないのに。後になって知りましたが、これはジョブ・クラフティングの"認知クラフティング"という概念に近いと。特に大きく変わったことはないのに、ほんの少しの認知の変化で、昨日までの仕事への向かい方と全く違うことになる。この素晴らしさを、より多くの方に届けたいと考えるようになりました。
"自分らしさ"のリスクと難しさ
「自分らしさを活かす」という考え方を拡げたいとは思いつつ、同時にそこにはリスクや難しさが伴うとも思っています。まず、「自分らしさ」を誤解すると、未熟なうちに我流に走りすぎたり、周囲との協調を欠くする可能性があります。特に組織に属している以上、成果やチーム全体の目標との接続が重要です。その接続を見失うと、どれだけ個人が自分らしく働いても、個人の成果にも結びつかなければ、組織全体の成果にも結びつきません。
また、「自分らしさ」という言葉は、時に行動の言い訳として使われるリスクもあります。例えば、「これが自分のやり方だから」と変化を拒んだり、フィードバックを受け入れなくなったりするケースです。これでは、個人の成長が停滞し、組織にとっても不利益をもたらす結果になりかねません。
さらに難しいのは、「自分」も「仕事」も環境や状況に応じて日々変化するという事実です。例えば、同じ人が違うタイミングやコンディションで異なるパフォーマンスを発揮することは珍しくありません。さらに、今の時代の、仕事のやり方そのものが劇的に変化する現代において、「自分らしさ」を見極めて活かし続けることは、より一層の試行錯誤を必要とします。
難しいからこそ、挑戦する
しかし、この難しさがあるからこそ、「自分らしさを活かして働く」という取り組みを継続し、拡げていくことには大きな意味があると思っています。変化の多い時代だからこそ、自分自身の強みや特性を見つめ直し、それを柔軟に活かす力は、個人にとっても組織にとっても重要な競争力となり得ると思っています。
そして何より、「自分らしく、イキイキと働く人が多い方が絶対良くない?」という、元も子もないようなピュアな想いがあります。笑 だからこそ、リスクや難しさは理解しながらも、「自分らしさを活かして働く」ことを拡げることを、日々進化する技術をフル活用しながら、どうにかして実現できるよう、挑戦を続けていきたいと思います。
おわりに
繰り返しになりますが、小さなきっかけやほんの少しの認知の変化から、1人の仕事への向かい方が変わり、見える景色が昨日までと全く変わることがあります。それがチームに、組織に拡がっていき、多くの人が自分らしく、イキイキと働ける世界になることを実現するために、私たちアトラエの組織づくりの実践知や、そのアトラエだからこそ提供できるサービスを通じて、その実現を目指していきます。
アトラエは、組織づくりにこだわっているからこそ、それぞれが信じる価値に邁進し、日々試行錯誤をする中で、様々な実践知が生まれています。#組織づくりの実践知 にて、多くのメンバーがそれぞれの試行錯誤を書いてくれていますので、こちらも是非ご覧ください。
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