ツッキーニ

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「すっぴんマスター」というブログの管理人、tsucchini(ツッキーニ)です。 ブログではマンガや小説の感想を書いています。 すっぴんマスター⇒https://ameblo.jp/tsucchini/ ツイッター ⇒ http://twitter.com/tsucchini

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自己紹介

こんにちは、アメブロで「すっぴんマスター」というブログを運営しているツッキーニと申します。 ふだんは小説などの書評と、闇金ウシジマくんやバキシリーズの毎週の感想など書いています。 ブログを書き始めてからは今年(2018年)で11年になります。 それ以前から、文芸誌の新人賞に小説を投稿したりして、文章を書くという行為は続けていましたが、最高でも二次選考、まったく結果が出ないものですから、ちょっと視点を変えてみようと、よく知らないインターネットの世界で書評などはじめてみたのでし

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    • THE FIRST SLAM DUNKを観た

      ※ブログ記事の転載です。 12月8日、『THE FIRST SLAMDUNK』を観てきた! いまの仕事になってから月2くらいで映画館にいけるようになって、とても幸福だ。以前はこの位置に観劇がきていたわけで、よく通ってたときの頻度はいまの映画よりちょっと少ないくらいで、観劇は映画の10倍はお金を使うことを考えると、いまもむかしもビンボーなのにどうしてそんなことが可能だったのか、というか、けっきょくいまはさらにお金を使う場所が増えているということなのかなとか、いろいろおもうとこ

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      • 書評 田上孝一『はじめての動物倫理学』

        『人形の家』書評でもちょっと触れたが、ルッキズムと動物倫理は強い葛藤を呼び込む議題だ。ひとことでいえばその葛藤は、「理解」と「実践」のあいだにある気の遠くなるような距離を示すものである。それは、いまこの瞬間のわたしたちのふるまいにおいて、動機や前提となるような価値観や原理が転覆すること、そしてそれに直面するということにほかならない。ルッキズムは、外見によって評価を下す行為が差別につながっていくことを告発する思想である。初期衝動的には、その評価が低く見積もられることに関してルッ

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        • 書評 イプセン『人形の家』

          現在連載中の真鍋昌平による『九条の大罪』という漫画で、愛の幻想のなかにじぶんがけっきょくとして「商品」としてしかあつかわれていなかったと悟り、相手を殺してしまう女性が登場し、そこであらすじだけ知っていた本書のことを思い出して読んでみた。ノルウェーの劇作家、ヘンリク・イプセンによる、女性解放運動にもつながる金字塔的な戯曲である。 本作にはあの有名な「ノラ」が登場する。たぶん、「ノラ」という語だけがさまざまな意味を含んでくちにされるのを見て、調べてストーリーを知っていたのだとお

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          「怖い」とはどういうことか

          最近はネットフリックスなどの定額動画サービスでよく映画を見ている。 ネットフリックスを使うようになったきっかけはなんだったか思い出せないが、ちょうどバキのアニメが始まった2年前くらいのことだったので、当初はアニメもよく見ていた。ジョジョや斉木楠雄などの何度でも見れるタイプのアニメも多く、特にこのふたつは何回もリピートしているが、もちろん映画もたくさん見てきた。加えて、アマゾンのプライムビデオも先月あたりから使っている。というのは、いつのまにかプライム会員になっていたからであ

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          「怖い」とはどういうことか

          記憶のなかのうさぎ

          鼻をひくひくさせながらこうしてこちらを覗きこんでくる これは床にあったぼくの少年ジャンプをガジガジし始めて止められる数秒前

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          記憶のなかのうさぎ

          かつてうさぎを飼っていた

          ぼくはむかし、1羽のうさぎを飼っていた。 小学校中学年くらいのことだ。 名前は「タル」といった。真っ黒でまん丸っこい美人である。名前は、当時『まじかる☆タルるートくん』というアニメをぼくが毎週見ていたので、父がつけた。 タルのことを思い出すと、自己嫌悪と罪の意識で胸がいっぱいになる。今回は短くそのはなしをしてみたい。 前提として、最期まで面倒を見ていた父はともかくとして、母やぼくは、動物倫理的なものをまったく欠いた、とはいわないまでも、いかにも前時代的な視点から移動しない

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          かつてうさぎを飼っていた

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          わたしのおすすめミュージカル

          おすすめミュージカルということなのでなにか書いてみたいが、その前に以前書いたミュージカルにかんする記事を掲示しておこう。 ミュージカルでなぜひとは突然歌いだすのか 一気呵成に書いた系の即興性の高い記事のわりには完成度も高いような気がしているので、気に入っているが、ここに書いたことは要するに、ミュージカルでひとが突然うたいだすことに、非ミュージカルファンは違和感を抱えるようだが、ある程度同意しつつも、そもそも「言葉とはうたである」のだということだった。 ミュージカルが原則的

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          わたしのおすすめミュージカル

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          書評 浦賀和宏『デルタの悲劇』角川文庫

          浦賀和宏氏が亡くなったのは今年(2020年)の2月25日のことだ。そのときおもったことはブログに書いてある。当初は冗談というか、嘘のように心底おもわれた。しかし、徐々にそれがじっさいにあったことなのだということが理解されていくにつれて、これまで経験したことのないような虚無感に襲われた。脳みそがお湯でふやけた指先みたいになってしまったように感じた。額の裏側の感覚が実在的に感じられるほど、あたまがからっぽになってしまったのである。 そのときのことは記事にじゅうぶん書いたのでくりか

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          書評 浦賀和宏『デルタの悲劇』角川文庫

          書評 早見和真『店長がバカすぎて』

          すごく久しぶりに同世代、現存する作家の小説を読んだ。村上春樹とか多和田葉子とかを除くと、最近はそもそも小説じたいをあんまり読んでおらず、しかも古典ばかりだったから、非常に新鮮な気持ちになれた。 題材としては書店業である。書店の仕事にまつわるあるあるが詰まった世界で、ぱらぱらめくってみただけでもじゅうぶんおもしろく、しかもこういうタイトルなので、数ヶ月前に「たまには現代的なものを」みたいな気持ちで手に入れたものだった。とはいえ、最近は書店、あるいは出版の仕事を描いた作品という

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          書評 早見和真『店長がバカすぎて』

          書評 村上春樹『猫を棄てる』

          村上春樹が、これまでほぼ語ることのなかった「父親」について書いた、短い随筆。挿絵は高研(ガオ・イェン)という台湾出身のイラストレーター。村上春樹じしんの要請によって実現した組み合わせのようである。 村上春樹がじしんの「父」について語るというのは、ある程度の愛読者であればかなりの事件だということがわかるだろう。批評のレベルでも、村上春樹の小説には「父」、つまり「聖なる天蓋」が不在している、ということは指摘されてきたし、そういう難しいはなしをしなくても、なんとなく、村上春樹とい

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          書評 村上春樹『猫を棄てる』

          バキアニメ 超回復と弛緩について

          現在、ネットフリックスではバキアニメの「大擂台祭編」を見ることができる。このあいだまでの続きだ。 公式サイト https://baki-anime.jp/ テレビ放映は7月6日ということで、まだ見ていないひとも多いだろう。以前までの感覚では、バキがアニメをやると聴いても、もともとバキを読んだことのある、それもかなり重く読み込んでいるファンばかりが見るのだろうと想像しただろうが、いまはそうおもうわないし、じっさいそうでもないようである。ネットフリックスのよいところは、テレビ

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          バキアニメ 超回復と弛緩について

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          メタ認知について

          しっかり在宅をされているひとや、あるいは他業種になると、ひょっとすると想像もできないかもしれないが、いまの書店はおそろしく混んでいる。ぼくのはたらく街にかんしていえば、周辺の有力競合店がすべて閉店してしまっているため、そのお客さんが流れてきているのかと、当初はおもえた。自社の店舗もしまっているから、かなり近いところにある店にかんしてはふつうに定期購読とかも代理でやったりしている。だが、ツイッターでフォローしている同業のかたの様子を見ていると、どうもこれは特殊なはなしなのではな

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          メタ認知について

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          千田有紀ほか『ジェンダー論をつかむ』(有斐閣)書評

          ※ブログに書いた雑な記事ですが、フェミニズム関連のものはまとめておきたい気持ちもあり、また、じっさい現時点での問題意識についてひととおり書いてあるものでもあるので、こちらにも転載します。以下本文。 フェミニズムのこれまでの歩みというか、思考の歴程を網羅した教科書的な一冊がほしい、というところで本書を選んだ。同様に「~をつかむ」というタイトルで教育学から政治学まで、有斐閣からはさまざまなテキストが出ており、どれもわかりやすくしあがっている。またフェミニズムに関しても有斐閣から

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          千田有紀ほか『ジェンダー論をつかむ』(有斐閣)書評

          表現の自由について①

          あけましておめでとうございます。 文筆の面で、今年はフェミニズムを描写する方法、語り口と、表現の自由について考えていこうと考えている。以下はブログに書いたものの転載。 「表現の自由」について考えを深めていくつもりだが、一筋縄ではいかないことは明らかなので、どもったりつっかえたりしながら、ちょっとずつやっていこう。以下まとまりのない仮説である。そのうちに大きな記事に仕上げる。 論点は表現、あるいは言論の自由という語の射程範囲である。ひとことでいえばたとえばヘイトスピーチは

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          表現の自由について①

          「ウシジマくん童貞問題」解題

          ぼくが一筆書きのようにひといきで記事を作成していることはときどき書いてきた。書きながら考えないとあたまがうまく働かない人間なので、書くその瞬間まで、なにを記していくものか決めていない。決められない。たいがい、書いているうちにアイデアが浮かんできて、そこを目標に決めてしまい、そこからは目標点までの、作中描写と地続きな、論理的な解釈を探していくだけである。これは、別にそれが作品の「こたえ」ということなのではない。重要なのは、読者がそのアイデアとそこに至る(後付けの)論理に説得性を

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          「ウシジマくん童貞問題」解題

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