聞いてもらうという癒し
ほぼ医者いらずだったわたしだが
今年になって
リウマチで
たびたび通院している。
医者での風景は
わたしにとって新鮮で
なかなかおもしろいなと
観察させてもらっている。
待合室は
いつも満員。
整形外科だからなのか
お年寄り率が高い。
お年寄りは
誰かに付き添われているひともいれば
ひとりで来るひともいる。
足元がおぼつかないひとや
受け答えがあやしげなひともいるが
スタッフは
忙しい中でも
とても親切に
対応してくれている。
初めて来院したひとは
簡単なアンケートに記入するのだが、
あるとき
これがなかなか進まない
お年寄りがいた。
スタッフがつきっきりで
質問項目を読み上げながら
記入を手伝っている。
「既往歴は?」
「現在服用中の薬は?」
という項目で
お年寄りの話が止まらなくなる。
現在
なのか
以前
なのかがごちゃまぜで、
とにかく
病気と薬の話が
止まらない。
さらに
事故で怪我した
とか
それでずっと調子が悪くて
とか
そのあと甥っ子が心配してくれたが
今はあんまり会えてなくて…
…
というようなところまで話が広がる。
こりゃ
どうするのかなと思っていたら、
スタッフが
ちゃんと要点をおさえて、
じゃ
これとこれを記入しておきますね
とまとめていた。
あぁ…
すごい…
これぞプロの技。
とにかく聞いてほしくなっちゃって
方向性を見失っている話を
なるべく短時間で聞いてあげて
大事なポイントを
ちゃんと記録に残す…
お年寄りに嫌な気持ちもさせず
かと言って時間もかけすぎず
たいへん親切でスマートな対応だった。
そのあとに寄った薬局では、
「この薬を飲んで眠気は出た?」
という質問から派生して
最近全然眠れない
という相談をし始めたお年寄りの話を、
スタッフが丁寧に傾聴し
そのあと
ちょっとしたアドバイスをしていた。
親切に聞いてもらっただけでも
ずいぶん
気持ちが楽になるはず。
きっとスタッフは
それを分かっていて
一生懸命に
話を受け止めているんだと思う。
満員で忙しいのに
すごいなぁ…
こんなところでも
わたしたちは
医療スタッフに
お世話になっているのだなぁ…
改めて感謝したい。
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