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くじ引きのないPTA
地元の中学でPTAに関わっている。
長男の頃からなので
もう
かれこれ10年くらい
関わり続けている。
楽しかった思い出もあるんだけど
この時期になると
どうしても
PTAでモヤモヤしたことが思い出される…。
PTAのイヤなところといえば
やっぱり一番は
くじ引きで委員を決めちゃうところだと思う。
PTA組織の存続のために
くじ引きで委員を選ぶ。
くじを引かれるほうもイヤだし
実はくじを引くほうもイヤでイヤでしかたがない。
みんなイヤなのに、
まるで呪いがかかったみたいに
毎年毎年
くじ引きが行われている。
泣く人も見てきた。
怒る人も見てきた。
なんとかならないもんかなと
ずっと思っていた。
くじ引きにならないためにと、
すんなり立候補者が出るように
負担を減らしてみたり
活動の良さをアピールしてみたり
思いつく限りの工夫をしてきた。
何回も何回もくじ引きに立ち会って
そのたびに
いろいろと工夫をしてきたけれど、
次第に
もうこれ以上は
工夫のしようがないなと実感するようになった。
工夫をしても
根本的な解決にはならないのだ。
どんなに活動の負担を減らしても
立候補が少なければ
当然くじ引きになる。
くじ引きになれば
イヤイヤながらに委員活動に引っ張り出されるひとが出てしまう。
決められた委員会があるのが前提で
決められた活動があるのも前提で
PTAが回っているから、
活動できる定員を満たすために
どうしても委員を選ばなくちゃいけない。
選ばなくちゃいけないのに
希望者が出なければ、
そりゃ
くじ引きで無理やり決めるしかない。
決まらなければくじ引きが当たり前
ということで委員決めが繰り返されてきて、
くじ引きなしなんて考えられなかったけれど…
ここで発想の転換が必要だと思った。
定員ありきのPTAじゃなく
まず
ひとありきでいこう。
できるよと言って集まったひとが
やりたいことやできることをやる。
そういうスタイルの活動に変えていけば
無理やりくじ引きをしなくてもよいのでは?
そうしてわたしは
PTA会長になり
改革をするんだと宣言して
くじ引きなしのPTA実現に向けて
動き出した。
改革をするには
PTA会長になるのが
いちばん手っ取り早い。
1年目は改革の計画を練り
2年目に改革を実行し
そうして
もうすぐ3年目を迎える。
活動計画や予算を見直し
「集まったひとが、できる範囲の活動をする」
ことができるようになった。
規約に定められている内容も見直し
委員の定員を満たさなくてもよいように
つまり
くじ引きをしなくてもよいようになった。
こうして
わたしが関わった中では初めて
くじ引きのないPTAが実現した。
強制的ではないことをアピールして
できる範囲で子どもたちのために活動をしようよ
と呼びかけたところ、
くじを引かなくても多くのボランティアが集まった。
強制的でなければ
子どもたちのためになにかしたい
という保護者は
たくさんいるのだなと感じた。
会長3年目となる今年は
わたしがこの中学のPTAに関わる最後の年になる。
集まったひとでできることをやればいい。
集まらなければやらなければいい。
そんな判断ができるための仕組みづくりを
引き続き模索している。
もうこれ以上
PTAで泣いたり怒ったりするひとが
出ませんように…
安心してPTAに関わり
安心して学校に関わり
保護者にも子どもにも学校にも
よい循環が生まれますように…