寿命研究とノーベル生理学・医学賞
寿命の伸びが鈍化しているとする、アメリカの研究報告。
一方で、科学の基礎研究レベルでは、なにかのきっかけで一気に寿命が伸びる可能性は十分に秘めているように見える。
今年のノーベル生理学・医学賞は、マイクロRNAとの発表があった。
遺伝子の発現などを調節する分子だそう。これは応用でたとえば癌細胞からのたんぱく質生成の抑制や、アルツハイマー関連のアミロイドβたんぱく質などをコントロールできるようになるかもしれない。
昨年は、mRNAワクチンだったので、RNA関連の発見が続いている。
mRNAもコロナで有名になったが、ワクチンの応用範囲はまだまだあるだろう。加えて、アルファフォールドというたんぱく質解析AIによって、創薬が爆発的にしやすくなる予想やクリスパーキャス9での遺伝子改編も利用されてきている。
遺伝子も究極すれば、4文字の情報の連なりである。AIとめちゃくちゃ親和性の高い分野だ。急激なブレークスルーが起きても不思議ではない。
20、30年前の50、60代の人たちのイメージは、ザ高齢者という感じだったが、今は本当に若い人が多い気がする。そして昔は血液系の病気や癌と聞くと死に直結するイメージだったが、今はある程度治るという印象もある。「人生100年」時代、これから訪れるのではないだろうか。
ただし、長く生きたいと思える社会を持続、作れるかは不明である。