2022年 夏の巡礼旅⑨~興福寺~
大阪を後にして奈良に移動してきました。まずは興福寺へ。
興福寺
奈良に到着したのが夕方の4時前。なので境内はさほど人もおらずゆっくりお詣りできました。近鉄奈良駅から歩いて向かったので、まずは南円堂からお詣り。
南円堂
石段を登ると左手に八角形の円堂、南円堂が見えます。汗が引かないなか、お詣りしてきました。
扁額には西国三十三所第九番の御詠歌「春の日は 南円堂に かがやきて 三笠の山に 晴るるうす雲」が書かれています。ちなみに自分は札所巡りというのはやったことがないですが、ちょっと興味はあったりします。
中金堂
興福寺の中心のお堂です。現在は閉堂中のため拝観できませんでしたが、以前伺ったときは拝観させていただきました。とても迫力のあるお堂ですね。
東金堂
こちらは拝観できますので、お堂の中へ。御本尊の薬師如来像を始め、月光菩薩、日光菩薩など多くの仏像が鎮座しています。しばらく堂内で仏像を眺めていました。お堂の奥には五重塔も見えます。
国宝館
興福地に来たら絶対に寄らないと行けませんね。中には興福寺に伝わる仏像や絵画、古文書など収蔵されています。圧巻なのは御本尊の千手観音菩薩立像です。5mを超える千手観音像の前に立つと、その迫力に圧倒されます。
館内を順路に沿ってみてまわると、最後に待っているのが「八部衆立像」です。八部衆とはインドで古くから信じられていた異教の八つの神を集めて仏法の守護としたものです。でも、八つの神が必ずしも仏教ではないのが面白いところですね。そしてこの八部衆の中で中心にあるのが「阿修羅像」です。三つの顔と六本の腕を持つ、その姿はインパクトがあります。やはり皆、その前で足を止めていました。
しかし、私が一番好きなのはこの八部衆の一つである「迦楼羅像」です。迦楼羅天は顔が鳥、体が人間という不思議な様相をしていますが、かつて漫画「カルラ舞う!」で、この像の存在をしり、それ以来お気に入りの仏像です。一般的な迦楼羅像ではなく、あくまでも興福寺の迦楼羅像がお気に入りです。
写真の中央が迦楼羅像です。迦楼羅のモチーフとなっている鳥は、インドの神話上の巨鳥で、ビシュヌ神が乗る鳥-金翅鳥(こんじちょう)-です。龍を常食とします。そのため、一切の害悪を食い尽くし利益をもたらしてくれるという信仰があります。口から金色の炎を吹くともされ、その炎は迦楼羅焔とよばれ、不動明王の背後に描かれる炎と同じです。
他のお客さんがほとんどいないので、迦楼羅像の前でしばらく(数十分)ボーッと眺めて目に焼きつけていました(笑)
御朱印
興福寺ではいくつもの御朱印がいただけますが、今回は「南円堂」「令興福力」「東金堂」の3体を拝受しました。令興福力とは「服を起こしていく場所(お寺)になろう」という意味のお経の文言だそうです。興福寺全体の御朱印と言えますね。
さて、明日は本格的に奈良の寺社を巡ります。時間が限られているので、どこまで回れるかわかりませんが、楽しみです。
(つづく)
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