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お伊勢参りの旅②~朝熊岳~

金剛證寺

 「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と伊勢音頭の一節にも唄われたように、伊勢神宮へお参りする人々はこのお寺にも参詣するのが習わしでした。
 御本尊の「福威智満虚空蔵大菩薩(ふくいちまんこくうぞうだいぼさつ)」は、日本三大虚空蔵菩薩の第一位として広大無辺な福徳・威徳・智徳の三徳を有する仏様だそうです。

境内

 石段を登っていくと立派な仁王門が目に入ります。

 仁王門の向こうには朱色の橋が架かった「連間(つれま)の池」があり、奥には与楽院が鎮座しています。

 連間の池は弘法大師が掘ったとされる池で、そこに架かる橋は連朱橋といい、その端を境に此岸と彼岸が表されていると言われています。

 さらに進むと「与楽院」というお堂があります。

  御本尊は「矢負(やおい)地蔵尊」という身代わり地蔵です。お堂には「重軽地蔵尊(厄除け六地蔵尊)」なるものがありました。

本堂(魔尼殿)

  この先の石段を登ると本堂である魔尼殿があり、御本尊である福威智満虚空大菩薩が祀られています。

 お堂の外から失礼致しました。が、きらびやかな様子がわかると思います。ちなみに御本尊は秘仏で、神宮の遷宮の翌年にご開帳されるそうです。このお堂に納経所があり、そちらで御朱印をいただけます。

 「魔尼殿」と書かれています。それにしてもお寺の御朱印を書かれる方って、本当に達筆で迫力のある字を書かれます。何の躊躇いもなく筆を運んでいる姿って格好いいですよね。

奥ノ院

 本堂をあとにして奥ノ院を目指します。こちらももちろんお寺ですから檀家さんがいて先祖代々の供養をしています。が、お墓はありません。代わりに卒塔婆で供養しています。奥ノ院へ続く道は、卒塔婆に囲まれた、なんとも不思議な光景が広がります。

奥ノ院への入口「極楽門」
立ち並ぶ卒塔婆

 卒塔婆の道を数分ほど下っていくと奥ノ院にたどり着きます。奥ノ院の御本尊は地蔵菩薩です。

こちらでも御朱印がいただけます。墨書きは「願王殿」です。

 この後再び卒塔婆の道を戻り、開山堂の前を通って戻りました。開山堂と連間の池のあいだのお庭というのかな?が凄い苔むしていていい雰囲気でした。

 これにて金剛證寺の参拝は終了です。とても静かで雰囲気のあるお寺でした。こちらへは伊勢志摩スカイライン(有料道路)を通らないと行けませんが、途中の展望台は天気が良ければ眺めも素敵なので、会わせて訪れるといいですね。

(続く)


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