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スケルトンの物件
Yahooニュースを見ていると、風俗ビルの所有者が摘発されるというかなり珍しい事件があり、摘発した大阪府警によると「風俗ビルを骨組みだけにする『スケルトン化』に成功した」とのこと。
っんん??
大阪府警のコメントは、不動産用語の「スケルトン」を踏まえてトンチを効かせたのだと思いますが、、、
今回は、不動産用語の「スケルトン」について簡単に説明してみたいと思います。
店舗の賃貸条件でよく出てくる「スケルトン」の物件。
日本最大級の不動産・住宅情報サイト「ライフルホームズ」によると、、、
スケルトンとは、建物を支える柱・梁・床などの構造駆体のことをいいます。店舗物件を探している場合に出てくる「スケルトン」は、店舗の内装設備がない状態のことをいいます。この場合、居抜きと近い意味になりますが、居抜きは店舗の内装設備がある状態のことです。
つまり、不動産用語でいう「スケルトン」とは下の画像のようなイメージです(出典:自社が入居する前の状態)。
決して「スケルトンだから外からお店の中が見えていい!」というわけではないのです、、、
スケルトンの物件は、基本的には借主さんが自由に内装を施すことができ、理想の店舗を開店することができますが、居抜き(前の店舗の内装や設備が残っている物件)に比べて内装や設備に要する費用が段違いにかかってしまいます、、、
お店の業種や仕様によって大きく異なりますが、20坪程度の店舗で1,000万円~1,500万円程度の費用がかかるともいわれています。
さらに、お店を閉店して退去する際に原状回復を求められる可能性があり、その場合は、借りたときの状態=スケルトンへ戻すための費用が発生することがありますので、入店する前に退去時の原状回復の程度を確認しておくことも重要です。
さて、大阪府警の「スケルトン」の話に戻ってみると、、、
「風俗ビルを骨組みだけにするスケルトン化に成功」とのことで、風俗ビルが下の画像のような状態にまでなったのかと思ってしまいますが、、、(出典:写真AC)
「入居していた風俗店9店舗が摘発や行政指導などを受け、1年で全て撤退」と記事に記載されており、入居テナントが全て退去したことによる「もぬけの殻状態=スケルトン」ということだと思いますので、どちらにしても不動産用語としての「スケルトン」とはちょっと違うんですね。
また、通常の賃貸借契約書のフォーマットには、風俗関係の使用を禁止する文言を入れたりすることが多いのですが、、、
今回のケースではそれらの文言を入れてなかったのか、はたまた、そのような文言が入っていても逮捕されてしまったのか、、、
その点も気になりますので、詳細が分かりましたら別の機会にまとめてみたいと思います。