新潟県の魚沼エリアがいろいろおもしろいと思う:医療、教育、自然をエンジョイする、東京へのアクセス
かみむら 先生がすごい
医者の家系の4代目。
かみむら先生は、地域で診療所を運営されて、外来、訪問診療、看取り、研修医・医学生の受け入れ教育、産業医・学校医たくさん、高齢者住宅建設などなど、これだけでも十分忙しそうだが、これらに加えて、外来の患者さんが運動しやすい環境を整備すべく、NPOを作り運営されている。
ここは、単に運動する場という意味だけではなく、運動する人が人がつながる場になっている。運動したいための場所にとどまらず、スポーツをやってきた人を雇用して働く場所を提供している。このNPOが、行政から体育館の管理運営も委託しているとも聞いている。つまり地域の運動のハード・ソフトのマネジメントをしている。
このNPOだけではなく、町のスキー場がつぶれたときに、買取をして運営もされている。
ここには東京から小学生が合宿に来たりもしていると聞いている。
つまり地域の資源を守り、守るだけではなく、稼ぐ仕事までしている。
かみむら先生は活動を数多く日本語の論文として発信されている。すばらしい。
地区医師会における「地域保健・医療」研修と在宅医療
上村伯人*
https://www.med.or.jp/cme/jjma/newmag/pdf/135081767.pdf
新潟県魚沼地域における地域包括ケア
―地域医療魚沼学校による IPE で包括ケアシステムを育てる
上村伯人* 布施克也**
https://www.med.or.jp/cme/jjma/newmag/pdf/143040793.pdf
「プロジェクト8(エイト)」は、地域での連携により糖尿病の重症化を予防する取組
町ぐるみで研修医に「本物の地域医療」を伝授
上村 伯人氏(上村医院 院長、小千谷市魚沼市医師会理事)
2018/08/21
かみむら先生の取り組みは素晴らしすぎるので、JPCAの委員会活動でも、とりあげさせていただいた。
かみむら先生だけでもすごいのに、黒岩先生もすごい。
魚沼で地域医療研究会が開催されたときに、大会長として60分公演されていましたが、80歳というご年齢を感じさせない勢いでした。すごい・・・・
以下などにもありますが、東大の学生運動で戦われていた人、というのを見ると、とても納得です。パワフル。
1991年に本も出されていますね。
奥様は、東大数学出身で、町の保育士をしながら子ども7人を生み育てられて、元国会議員で、社会福祉法人の理事長をされていて、・・・と奥様もすごすぎます・・・・
こんな面白すぎる地域にはまだまだ面白いものがある。この地域では、「地域医療魚沼学校」という組織もある。
ここでは地域の医療介護者が学ぶだけではなく、新潟大学と連携して学生教育もしている。素晴らしいリアルな地域医療を学べるのではないでしょうか、学生さん、うらやましいです。
同じ地域では、大学附属病院のような地域の基幹病院がある。
この病院は、地域の複数の病院を統合して作られたもので、厚労省が現在も進める、地域医療構想のさきがけのような存在である。
この病院では、総合内科・ホスピタリスト育成構想があり、新潟大の外科出身で、米国でホスピタリストをしていた石山氏が着任したが、私が理解している限りでは、その後氏は病院を去ってしまったので、この構想の実現は極めて困難な状況になったようだ。とても残念です。やはり日本ではホスピタリストは難しいのか。
その石山先生解説による米国のホスピタリストとは?
魚沼は医療だけじゃない。教育も面白い。
まず国際大学。
経済4団体(経済団体連合会、日本商工会議所、経済同友会、日本貿易会)や、日本を代表する900社以上の有力企業の支援によって1982年に設立された日本初の大学院大学で、学内の公用語を英語にした日本初の高等教育機関でもある。大学院研究科、研究所は世界ランキングでも上位に位置付けられている。これも時代の先駆け過ぎる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%A4%A7%E5%AD%A6
つぎに、新潟県立の国際情報高校。
名前は国際大学と似ているが全く異なるもの。
おそらく1990年くらいに開校した新しい県立高校。
当時は、新潟全体が学区制があり、普通科は学区内のみという縛りがあったので、どんなに優秀な中学生がいても、遠くのトップ校に行けることはなく、地域の公立高校にいくというルールがあった。
それをかいくぐるために、看板は普通科ではなく、理系を数学科、文系を国際文化、として、全県から生徒を集めた。
県立らしからぬチャレンジングな取り組み。
当時の生徒の数は学年160人(文系80、理系80)で、最初の卒業生の1割が現役で東大の合格し、新潟のトップ校である新潟高校を超えたことで、ものすごいインパクトがあり、当時中学生の私も見学に行った。
当時見たことは今でも明確に思えているが
・毎日0限として試験があり、結果が張り出される
・7限として補講がある
・部活はほどほど
・寮もあり勉強に集中できる
などなど、ものすごいスパルタ環境。
中学校時代、同じクラスで、私とトップをあらそっていた友人はこの高校に行き、寮に入った。私は地元の学区内の高校に入った(学校自体は面白いと思ったが、遠い通学とか寮生活は嫌だと思った。私はなんだかんだ保守的であるw)。
これはNは少ないがRCTに近いものである。
結果として、彼は高1秋の模試で全国の成績の上位者、私は平民(地元田舎公立高校400人でひどい時は200番くらいだった・・・)であり、(自分の怠慢を棚に上げて)やはりあの高校はすごいなぁと思ったものである。
しかしやはり無理は続かないもので、友人はその後、寮生活で、酒とたばこを覚え、成績も後半は失速してしまった(とはいうもののMARCH法学部現役合格、その後、氷河期にもかかわらず、政府系銀行就職なので御の字ではないか)。
話を魚沼全体に戻すと、まぁあとは、いうまでもないことだが、米・酒・食べ物がおいしい。
自然環境もばっちり。
スキーなどのウインタースポーツを楽しめる場所はたくさんある。
子どもが遊ぶことができる施設もたくさんある。子育てにはとてもいい環境ではないか。
そして東京へのアクセスが良い。
浦佐駅から東京まで新幹線で1時間くらい。
実際、国際大学の教員は結構新幹線通勤していると聞く(理想は逆じゃないか??と)。
コロナ時代な現在、こういう魚沼に住んで、東京などで時々仕事したり、文化・商業を楽しむ生活が理想ではないかね。
あれ、令和なのに、まだ都会で消耗しているんですか・・・・?
【追記。R4.8.29】
新潟県における地域医療構想実現への取組について
新潟県福祉保健部 令和3年12月3日
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000861981.pdf
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