大学入試「英語民間試験」への批判に改革のキーマンである鈴木寛氏が大反論、だそうですが、私はそれに反論したい苦笑
大学入試「英語民間試験」への批判に改革のキーマンが大反論
https://blogos.com/article/423262/?p=1
だそうですが・・・・
読んでいたらたくさん突っ込み入れたくなったのでこちらにも残しておきます。
1)まず出てくるの遅すぎる。
以下のごとく、この人今回の経緯かなりのキーマンであるように思います。10年近く文科行政の中心に関与していたのであれば、しっかり説明してほしいですね。
”世間ではあまり知られていないが、一連の大学入試改革で理論的支柱の役割を果たしていたのが、東京大と慶應大SFC(湘南藤沢キャンパス)の両大学で教授を務める鈴木寛氏だ。鈴木氏は慶應SFCの助教授だった頃の2001年に参議院議員になり、民主党政権で文科副大臣を二期務めた。2012年の政権交代の後、下野したが、自民党政権でも下村文科相から請われて文科省参与に就任。2015年2月より大臣補佐官を務め、下村氏から馳浩氏、松野博一氏、林芳正氏と文科相が交代しても、鈴木氏はその職にあった。2018年10月からは大学教授などの職務に専念している。”
2)これ本当??信じられません。
ソースを調べてみたいです。
”高校の英語教員は教えられないのかというと、そんなことはない。教員の7割がセファール(CEFR。言語能力を評価する国際指標)の英語力指標でB2以上(英検の準一級から一級レベル)を取っているんです。できるはずなのに、日本の高校では読解と文法ばかりやっている。”
ソースはこれですね。P.19 全国平均68.2%
ですが、これどうやって調査したのか(自己申告?)、対象は英語教員全員なのか(できの悪い教員は回答しなければ割合は上がります)、どの試験を使ったのか(英検とTOEFLは全然違います、特にスピーキングやライティングなどのアウトプット能力評価)が書いていないので、いまいちな報告書だと感じます。
3)生きた英語を学ぶ理由がそこなの?苦笑
”なぜコミュニケーションの英語を学ぶべきなのか。国内にいてもインバウンドの観光客がすでに3000万人、いずれ4000万人になる。観光客の接客でも英語が必要になります。漁業や農林業でも、外国人と仕事をする機会が増える。今や広島では漁業従事者の6分の1が外国人です。グローバルな大手企業の場合、上司や部下、同僚、取引先に必ず外国人がいる。極論かもしれませんが、移民がこれから数十万人入ってくれば、英語のできない若者が失業する可能性が高まる。”
4)いや、だからCBT方式でやればいい。TOEFLは面接官はおいてない。知らないの??
”そもそもスピーキングの試験や採点に必要な人員を1回の試験に集めることが不可能でした。共通テストでやるとしたら、受験者55万人を4回くらいに分散させるしかないのですが、12月より前に共通テストを実施する案に対し、公立高校の全高長(全国高等学校長協会)は大反対でした。それで、共通テストとしてやるという選択肢はなくなった。”
5)大学院の入試は一般にザルである。帰国子女入試がどれくらいあるのか知らないけど、一般化できる根拠になるわけない。
"東大でも大学院入試と帰国子女の大学入試で利用しています。「今までそれで何か問題が起きましたか?」と言いたい。"
6)あんた何年も大臣+補佐やってたやん。じゃぁ何年あればやったのよ。
”現地の教育委員会や校長会が熱心に取り組んでいるところは数が増えていますし、地方の教育委員会や校長会は、生徒たちへの協力を惜しんでいませんでしたので、さらに増える予定でした。できれば、それがもっと早くアナウンスされていればなあと悔やまれます。”
7)欧米の大学入学狙う人が全体の何%いますか?
欧米の入試に合わせるために国内の大学入試を改革するんですか??
英検で欧米の大学に行けますか??
”今の日本の高校生は、大学受験の時に「欧米の大学 or 日本の大学」という選択を迫られます。日本の大学に行くには日本の受験専用に英語の勉強を、欧米の大学に行くにはそれ用の英語の勉強をしなければならず、「or」になってしまっている。それを、同じ勉強をちゃんとしていれば、欧米の大学にも日本の大学にも行ける「and」にしてあげたかった。それこそ鹿児島の島嶼部の高校に通う高校生でも、学校の勉強をちゃんとしていれば、欧米の大学にも進学できる。そういう形に高校の英語教育を変えたかったのです。”
8)改革が失敗したのは、ご自身の提案・調整の結果がうまくなかっただけないのではないでしょうか。
センター試験英語の代わりに、CBT方式でTOEFLを導入すればよかったと思います(いわゆるiBT)。それだけです。何も新しい提案や技術も不要です。
「形式平等主義があまりにも根強く残っている」からあなたの提案が棄却されたのではないと思いますけど。
”しかし、これだけ、反対ばかりして改革を潰そうとする人たちがいるんですから、今後、金輪際、全国一律で実施するセンター試験の改革なんて無理だと思います。そもそも、55万人が全国一斉に同日に同じ難易度の同一のマークシート方式の試験を行うこと自体に相当無理があります。そこから抜け出さない限り、生徒の学びと高校の授業にゆがみがさらに拡大します。英語の民間検定試験導入は、全国一律一斉型試験からの卒業の第一歩だったわけですが、今回のことで、形式平等主義があまりにも根強く残っていることを、改めて見せつけられました。”
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