公益社団法人全国老人保健施設協会による老人保健施設管理医師総合診療研修
老人保健施設管理医師総合診療研修についての記事はnoteに無いだったので、これがNOTEで1番目の記事となります。
老健ですが、日本に4000ちょいある施設です。
老健協会が行っている研修です
それぞれが1時間程度のアーカイブ動画でした。
全部で20個くらいでしょうか、それを見ることになります。
制限時間は約2か月。
3-4個くらいWEBでテストがありました。それをクリアして、アーカイブ動画編は終了です。
上記をクリアした人だけが、グループワークに進むことができます。
コロナ前は集合でやっていたようですが、2024年時点ではZOOMでした。
なかなかびっくりな風景でした。約170人くらいのDr(大部分が高齢者Drと思われました)がZOOMで顔出し。
全体レクチャーのあとに、small group(Dr8人。面識なし)でディスカッションし、発表資料を作成し、発表、を繰り返しました。
翌日、アンケートを出して修了。
基本的にはグループワークで落とされることはないように思いますが。終日ZOOMで、一度も会ったことがないDrと議論して発表するというのは、なかなかストレスフルかなと思います。
私は高齢者でもないし、PCは得意だし、ZOOMにもなれているし、ディスカッションも慣れていますが、そうではない人には結構大変なのでは・・・と思いました。
この研修会は、内容としてもおおむね良いものと思いました。
多くの医師は、老健について理解できていないと思います。病院と老健は全然違います。老健における医師の役割は、病院や診療所と同じようにやっていればいいわけではありません。また、「自分は循環器内科だから、それ以外の症状はわからない・対応できません」でも困ります。そこら辺をアップデートするためにもこの研修は有意義だと思いました。
それだけではなく、冒頭にも書いた通り、この研修を受けたDrが施設で働いていると、施設にもインセンティブがあります。平成30年度より介護報酬上の「所定疾患施設療養費(Ⅱ)」の「感染症対策に関する研修」、令和3年度からは、介護報酬上の「かかりつけ医連携薬剤調整加算」の「高齢者の薬物療法に関する研修」として位置づけられております。
所定疾患施設療養費については以下
研修を受けると、1ではなく2を算定できますので、
1つ感染症や心不全の対応をすると、3.2万円の増収となります。
なので、2-3例治療すれば高い研修費用は回収できます。
ちなみに、かかりつけ医連携薬剤調整加算は以下
研修を受けると、1のイではなくロを算定できますので、700円アップです。ほぼ誤差ですね、、、
以上です。
グループワーク1日で170人ですので2日で340人。老健は日本に4000くらいあるので、一度に1割弱の施設のDrが受けたことになります。施設Drが回転しなければ10年程度でみんな受けることになりますが、高齢Drですので10年以内に入れ替わりしてそうですね、日本全体でどれくらいのDrが受けているんだろう。
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