田舎の勤務医の給料はどれくらい高いのか?日本だけではなく北米やオーストラリアは?総合医と専門医はどれくらい違うの??一般人と比べて何倍もらっているの?
みんな大好きお給料の話です。
田舎の勤務医の給料のお話では、ちょっと前にこんな記事もありました。
5500万円・・・・この記事を見た人は、生唾ごくりで、田舎の人は勤務医をうらやむ(&恨む?)ことでしょう。
これに限らずマスコミ様の熱心な報道の成果で、「医者=儲かる」というイメージは国民に浸透してそうです。
特に田舎は、他に高い給料をもらっているサラリーパーソンがほぼいないので、医者は目立ちます。
ちなみにこれも完全な印象操作だと思っていて、田舎の勤務医は、可処分所得は大したことなくて、自由時間を考えれば、都市部の大学にいてバイトしている医者や、田舎の個人社長の方がはるかに上というのは珍しくない。
ここら辺も義務教育でしっかり教えるべきだと思いますが、それをやると税金や社会保障がうまく補足できなくなるので、財務省様はそれを気に入らないので推奨しないのでしょう・・・みんな洗脳されすぎ・・・
閑話休題。
まず、日本の医者の給与ですが、まぁ検索すればたくさん出てきますので興味がある人はご自身でいろいろ見てください。代表的なのはこれ。
以下のような都道府県ランキングはありますが、
これは県内の都市部と田舎が混在しているので、田舎の給料がどれくらいかというのはわかりにくいですね(宮城がトップになっていますが、仙台とそれ以外で全然違うので分布は二峰性でしょうから平均に意味がない)。
田舎の給料をまとめた資料はこれといった資料が見つけれないですが、私のこれまで見聞きした感じでは、基本的には、北海道と新潟の田舎が最も給与水準が高く、その次が東北の田舎というイメージです(医者給与は基本的には都会が安い&西低東高、大学病院は一般国民以下で論外・・・←要は医者の数が多いと給与が下がるという市場原理の結果)。
この奥羽越列藩同盟エリアの田舎の勤務医給与は、都市部の3割前後高いんじゃないでしょうかね(でも結局、手取りはその半分くらいしか違わないでしょうけど、税金や社会保障などが増えますので・・・納税乙って感じですね)
なぜ田舎では高い給料が払えるのでしょう?原資は?もちろん田舎の方が売り上げが高いということはありません。これらの原資は、
総務省
https://www.soumu.go.jp/main_content/000875950.pdf
厚労省
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001110474.pdf
国交省
https://www.mlit.go.jp/toshi/city_plan/content/001620206.pdf
あたりからの補助金でしょう。
これらを都道府県が受け取って(JA病院には農水からの補助金もあるんでしょうか?沖縄には内閣府からのお金もかなり入ってそう)、県内の医療機関や市町村に配って、給料やハード整備って感じなんでしょうかね。
その意味では日本の田舎の医療が立派なのは当然ですね。
海外はどうでしょう?
オーストラリア:1割くらいしか高くないの?追加情報を待ち。
”The NSW Rural Doctor's Network has reported that rural doctors can earn 11.5% more than those working in major cities.”
https://medrecruit.medworld.com/articles/do-rural-doctors-get-paid-more
カナダ: カナダ学生ローン免除プログラムを通じて、政府は、地方や遠隔地のコミュニティで働く家庭医に対して、5年間で最高6万カナダドルまでのカナダ学生ローンを免除する。
”Through the Canada Loan Forgiveness Program, the government will now forgive up to $60,000 of Canada Student Loans for family physicians working in rural and remote communities over a five-year period — a 50 per cent increase in loan forgiveness.”
https://www.dr-bill.ca/blog/career-advice/pros-and-cons-of-being-a-rural-remote-physician-in-canada
米国:下の2つを見ると別に田舎が高いわけでもなさそう??
https://www.strelcheck.com/rural-family-medicine-salary/
”In other words, urban myths — that physicians who take a rural opportunity in the Plains region will start out earning 25 to 30 percent more annually than their colleagues in Chicago are just that: myths. The reality, according to Patrice Streicher, senior operations manager in Vista Staffing’s permanent search division, is that the difference will be more in the neighborhood of 5 to 10 percent. “I can say on the record that, based on what we’re seeing, the difference will be minimal — maybe 10 percent at the most — between compensation in a rural versus urban or mid-sized community.” And the salary component of the offer is pretty much the same, regardless of the location, said Ms. Streicher, a National Association of Physician Recruiters board member.
“Five years ago, the rural offers might have had much higher salaries and different structures than urban ones, but with the growth of telemedicine and other market developments, that’s no longer the case,” she said.
Survey data from the American Medical Group Association (AMGA) supports Ms. Streicher’s contention, according to Wayne Hartley, MHA, growth and service line development officer for AMGA’S consulting organization and a longtime physician compensation consultant. “It’s not like physicians are getting paid 30 percent more in rural areas,” he said. “It’s more like 5 to 10 percent.””
https://resources.nejmcareercenter.org/article/demystifying-urban-versus-rural-physician-compensation/
対して高くないですね。
なぜでしょう?
推測ですが、まず前提として、北米や豪は、専門医>一般医・総合医・GP(2-3倍。外科系は米国なら10倍以上も)、なので、GPに多少上乗せがあっても、都会の専門医の方がはるかに稼げそうですね。
ちょっと古いですが、専門医と一般医の給与の違いの国際比較の論文
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