背景情報:
事前に医師により死が十分予見され説明されており家族もそれを受容している人が呼吸停止しているのを家族等がみつけた場合、継続的に診療を受けている医師などに連絡し、往診等することで、救急搬送せず、自宅などでの看取り、とできることも今では珍しくない。
一方で、気が動転するなどして、救急要請すると、病院に救急搬送され、望まないいわゆる延命措置を受けることは珍しくない。また、普段診療を受けている医師などが外来のみなどで対応が困難な場合は、(法整備的にも)救急搬送するしかないのが現状ではないか。この場合、心臓マッサージや、人工呼吸などを希望していないことを家族が明確に説明したとしても、救急隊が実施してしまうというかせざるを得ないこともある。このような場合に、救急隊が自分が法的に訴追されることを恐れることなく、心肺蘇生の差し控えができるような社会体制の整備が必要だと思う。
以下はそこら辺についての記事のメモ。
救命か、看取りか。「心肺蘇生拒否」の現場で悩む救急隊
2020/04/17(金) 10:21 配信
https://news.yahoo.co.jp/feature/1652/
現場から「統一ルール」求める声
2020年1月27日
医療・健康・介護のコラム
救急車が来ても救命しないことも……本人の意思が優先される時代
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20200123-OYTET50019/
読売新聞の報道によると、東京消防庁が2019年夏に1か月間行った調査では、心肺蘇生を行った救急搬送816件のうち、患者本人が延命を望まないケースが11件あったといいます。こうしたケースに対応するため、東京消防庁では、蘇生中止の運用条件を決めたわけです。
その条件とは、(1)患者が成人で心肺停止状態である(2)事前に患者本人が家族と話し合い蘇生を行わないと決めている(3)「かかりつけ医」に連絡し、事前の合意や想定された症状と現在の症状の一致を確認できる……の三つです。
現在は、死に関しても個人の意思を尊重する時代です。昨年、ポスターが波紋を呼んだ「人生会議」が、じょじょに浸透して、延命治療を望まない人が多くなっています。すでに一部の自治体では、条件を定めて、搬送を中止しているところもあります。ただし、東京のような大都市では初めてのことです。