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シュタイナー教育と心理学⑪

ルドルフ・シュタイナー著 新田義之訳 『教育の基礎となる一般人間学』を読んでいます。

第2日目、第二十五段落目まで↓

シュタイナー教育と心理学⑩|津端一|note




第二十六段落要約

人間が心的な面でも宇宙から作り出されており、また絶えず何かを宇宙から摂取しているものであるということは、人間の肉体形成の中に表現されている。
このような理解を根底に置けば、意志形成と表象形成に大きな違いがあることをたやすく把握できるだろう。
もし皆さんが(教師が)表象形成に強く働きかけるならば、人間総体を誕生前の要素へと押し戻すことになる。
人間を知育的に教育するならば、その人間に害を与えることになる。なぜならばその人間の意志を、誕生前的要素によって拘束することになるからである。
教育によって子どもの中へ注ぎ入れるものの中へ抽象的な概念を混入しすぎてはならない。その中へできるだけ多くのイメージを入れるようにしなければならない。
多数の抽象概念をもって子どもに対するならば、つまり血液中の炭酸合成を促進し、肉体硬化過程へ子どもを押し入れ、死滅作用を推し進めることになる。
イメージにあふれる言葉で子どもに話しかければ、子どもの中へ、持続的な酸素保持を可能にする芽を、つまり絶えざる生成の種子を植えつけることになる。未来つまり死後の世界の要素に向けることになるからである。

すなわち私たちは教育という仕事によって、私たち人間が生まれる前に受けていた働きかけを、この世で継続することになる。
私たちは今、「表象作用とは、私たちが誕生前ないし入胎前に体験したことを映像化する作像活動(Bildtätigkeit)である」と認めなければならない。心像は私たちによって子どもの肉体的活動の中へと植え込まれて、未来に発芽するものの種子となる。
私たちは教育者としてイメージの中で働きかけるという能力を身につけることによって、次のような感情を持ち続けていなければならない。
「おまえは人間総体に向かって働きかけなければならない。もしおまえがイメージを用いて働きかけるならば、子どもの人間総体に共鳴が生じるのだ」

第二十七段落要約

「誕生前に超感覚的世界で人間が受けた作用を継続するという作業こそ、全ての教育の中でなされねばならないことなのだ」ということがすべての教育に尊厳を与える。

第二十八段落要約

二つの概念体系を整理する。
一つは認識、反感、記憶、概念である。
もう一方は意志、好感、ファンタジー、イマジネーションである。


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