プロセス主本経済
本日は尾原和啓さんの著書「プロセスエコノミー」を読んで参考になった部分をご紹介します。あらゆるものがコモディティ化され、変化が早い時代のなかで、どのように生きに抜いていくかというのが参考になります。
では早速本題に入りましょう!
■今の時代、どういう時代か?
良いものを作るだけでは売れない時代。便利で安価だけど似たような製品、サービスに溢れ、新製品の発表にワクワクしにくくなっている。
人も物も埋もれる時代の中重要になってくるのがその物事のプロセス(過程)である。何故ならプロセスは複製できないからだ。
商品がある一定の規模(コモディティ化)まで到達すると、差別化出来るのはプロセスしかない。プロセスを共有し、たとえ少数であっても熱いファンを作ることが今の時代の大きな武器になる。
プロセスに価値を見出す為には、作り手がそこに物語をこめ、「Why」という哲学を示すことが大切。作り手が一人では限界のため、ファンと一緒に二次展開をしながら熱量をあげていく必要があり、コミュニティになっていけば、そこに属する一人一人が新しい物語を生み出し、さらに熱量もあがり、新しい人をひきつける。その結果、多様な物語が生まれ連鎖がおきる。
仕組みとして価値がたまるので、他の企業やサービスでは埋めようのない価値が次第に生まれていく。
■「役に立つ」より「意味がある」
役に立つというのは1種類でよく、価格勝負になり勝者総どりになりやすい。対して「意味がある」のは多様な形があり、希少価値が生れやすい。「役に立つ」より「意味がある」時代において、どのような戦略を持って行動をしていくか?
サービス提供者にとって生き残っていくためには、「世界の誰が見ても圧倒的に質が高いグローバル・ハイクオリティ」を目指すか、「〇〇さんが作っているものなら買いたい、という特定のコミュニティにおいて熱い想いで指示されるかローカル・ロークオリティかの2択である。
「グローバル・ハイクオリティ」を選ぶなら圧倒的なお金と人材を作ったパワーゲームで勝つ必要がある。「ローカル・ロークオリティ」を選ぶなら、プロセスやコミュニティでクオリティを補完し、参加者喜びが生まれる仕組みを作らなければならない。プロセスを共有し、その「意味」を伝えていくことが重要な役割を果たす。
■所属欲求を満たすための消費活動をする現代人
現代人の消費は、物質的なことよりも内面的なこと、即ち意味があることに価値にお金や時間を消費する。自分のアイデンティティを支えてくれ、所属欲求を満たしてくれるブランドを求め始めている時代とも言える。
このような時代の背景にはリアルの場においてのコミュニティの消滅が要因として考えられる。
■不安な時代のアイデンティティとしてのブランド
世界はゆっくりと豊かになっていて、明日食べるご飯を心配するほど困窮している国も少なくなってきている。その反面、困らないからこそ、内面的な問題に突き当たる。
「今のままでいのか」「何のためにはたらくのか」「何のために生きるのか」という茫然した不安や悩みは確実に存在し、そういう時代背景も自分のアイデンティティとなるブランドを求める要因となっている。
人々は商品そのものだけではなく、そのブランドのメッセージに自分の生き方を重ね合わせている。現代において人々の所属欲求を満たし、人生の進むべき道を照らすことは、商品の品質と同様かそれ以上に大切になってきている。消費者は製品やメッセージを消費するだけではなく、自分自身が価値創造に参加したいと考え始めている。そして「サービスは自分が自分らしくなるためにある」という視点が重要になっており、企業のミッションに共感し活動に参加する。つまりプロセスを一緒に歩むことに価値を感じ始めているのである。
■「正解主義」から「修正主義」へ
日本の学校教育は、たった一つの正解へ向かって突き進む正解主義にとらわれている。先生も生徒も「如何に正解を導き出すか」ということにがんじがらめになっている。しかしながら、〇〇が正解だと定義したところで、変化が早い時代においては、その定義もすぐに変わってしまう。
ならば、修正することを前提にし、正解にはこだわらず、とりあえずプロダクトを露出させ、フィードバックを受けながら柔軟に修正していけばよい。それも決められた正解のない時代の歩き方の一つである。
やりたいことの大枠さえ一貫していれば、アウトプットはどんどん変わってもいい。プロセスを楽しめれば、「ゴールのために自分は何をしなくてはいけないのか」という形式に縛られることはない。
■オーケストラ型から「ジャズ型」へ
オーケストラのコンサートでは、譜面から逸脱した演奏はありえない。対してジャズのライブは作曲家が書いた譜面をなぞるのではなく、その譜面を壊すが仕事だとさえ言える。
世の中が激しく変化する激動の時代には、決まったゴールに向かって正確に歩き続ける「オーケストラ型」ではなく、どこに正解があるかわからいあ中で答えを探す「ジャズ型」の生き方、働き方を参考にすると視点や行動も変わってくるのである。
■1億層発信時代の「Why」の価値
プロセスの共有を実践するうえで最も大切なのは、「Why(なぜやるのか、哲学、こだわり)」をさらけ出すこと。そこに共感が生まれるきっかけがある。
いかがでしたでしょうか?現代を生きる我々にとっては非常に学びが多いですね!こちらの著書はかなりボリューミーなので、次回続きをご紹介させていただきます。
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