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生物のおはなし#その3

こちらはラジオ「長澤翼のとなりの席」でお話をした内容です。音声の方がご都合良い方は下記よりご視聴ください↓

さてそれでは本題に入りましょう。「生物のおはなし#その3」と言うことで、今回は細胞の構造と働きについてお話しさせていただこうかと思います。まずは我々人間の体は何個の細胞でできているのかご存じでしょうか?
地球上に生命が誕生したのはだいたい40億年前の事。40億年とかもう数字が大きすぎて想像できないですよね。
物質の互いにつながるという性質をもとに複雑な物質が形成されていって、最初の生命体の誕生に至りました。誕生した当初は生命はたった1つの単細胞でしたがさらに細胞同士もつながって様々な機能を補完しあいましたこうして多くの多細胞生物が出現したわけですね。
細胞は英語ではCELLと呼ばれ、表計算ソフトExcelのセルとの語源は同じで、ギリシャ語で小さな部屋と言う意味も持っています。その名の示す通り、細胞膜に覆われた小さな部屋の中にエネルギー生産工場であるミトコンドリアやタンパク質の製造工場であるリボソームなどの細胞小器官が収まってます。難しく感じるかもしれませんが、生命活動を支える最小単位が細胞というわけです。一方、多細胞生物とは複数の細胞からなる生物のことで、人間も多細胞生物です。さて、そんな人間である我々は一体いくつの細胞から成り立っているのでしょうか?。人の場合、人体1キログラムの平均細胞数は1兆個。つまり体重が60キログラムならば約60兆個の細胞を持つことになります。これらの細胞はそれぞれに与えられた役割を日々猛烈にこなしてくれているわけです。そして細胞によって周期は様々ですが、一日から数ヶ月程度で死を迎え新たに生まれた細胞がその仕事を引き継ぐわけですね細胞の入れ替わりは1分間に数億個にもなります。我々の日々の活動はこうした細胞のはたらきによって支えられているわけですね

そんな細胞は生物個体の大きさと細胞の大きさっていうのは比例しているのかというとそうではなくて、実は細胞自体の大きさは大体は同じで、ゾウもアリも細胞の大きさはあまり変わりません。ゾウはあれだけ体が大きいのだから一つ一つの細胞が大きいのではないかと思うかもしれませんが、実は細胞の大きさは種による違いはほとんどありません。ただしゾウとアリの細胞数は大きく異なります。生物の細胞数の目安は1キログラムあたり1兆個ですから、その差は明らかです。でも不思議ですね。なぜ細胞は生物個体の大きさによって巨大化しないのでしょうか?その理由としては以下2つあります。
1つ目が物質の輸送による制約です。細胞は遺伝子情報に従ってタンパク質を常に合成しています。生命活動を支えるために細胞内ではタンパク質の絶え間ない輸送が行われてます。細胞のサイズが大きければそれらが隅々まで迅速に行き渡らない可能性が出てきます。また生命活動の結果生じる不要な物質の排出を効率よく行う際にも細胞が大きすぎるのは不都合なわけなんですね。もう一つが強度確保による制約です。例えば、同じ材質でできたものは大きくなるほど強度に難が生じるようになっております。水の入った風船の場合、小さいものは揺れなどの衝撃を受けてもさほど影響は受けませんが大きいものは内部の水の動きが激しくなる分、その揺れの影響も大きくなります。つまり大きくなればなるほど壊れやすくなると言うことです。そうしたリスクを避けるために細胞が大きくなれずにいると言う事です。

さて、もう少し細胞の構造について書きます。先程からお話している細胞というのは肉眼で見える存在なのでしょうか?
細胞が初めて発見されたのは1665年のことで、ロバートフックが自作の顕微鏡でコルクを観察しているときでした。19世紀になると顕微鏡はより高性能になり細胞の観察も進みました。生物が細胞で構成され、細胞増殖で成長する事はこの頃明らかになりました。20世紀になると電子顕微鏡の登場とともに細胞の観察研究はさらに進んで、生物学や医学等の発展に大きく貢献しました。細胞の研究は顕微鏡の発達とともに発展していたと言えます。細胞の例でいえば、平均的な大きさは肉眼では識別不能で顕微鏡なくして観察ができませんでした。細胞とは顕微鏡を使わないと観察できない小さなもの、これは事実ではありますが、1部当てはまらない細胞もあります。例えば皆さんも食べている卵の黄身は3センチメートルほどありますが、あれは1つの卵細胞です。ダチョウの卵の黄身ともなれば、さらに大きく直径7センチほどにもなります。生物の卵細胞は鳥類に限らず、他の細胞に比べて大きく肉眼で認識できるものも少なくありません。人の卵子も例外ではなく0.14ミリほどの大きさなので識別可能です。また単細胞生物の中にも肉眼で見える大きさのものが存在します。海藻に属するオオバロニアは3センチメートルほどですし、深海に生息する原生動物のクセノフィオフォラは大きいもので直径20センチメートルもの大きさになります。

さていかがでしたでしょうか?興味のない方はホントにごめんなさい。
でも最後まで読んでくださりありがとうございました。
もう少し生物についてお話を書いていきます。
それではまだ!


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長澤翼(Tsubasa Nagasawa)
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