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東京で平泉訪問-特別展『中尊寺金色堂』

東京国立博物館で開催中の 建立900年特別展『中尊寺金色堂』に行ってきました。

この展示は人気のようで、土・日曜日だけではなく、平日も会場内混雑のため、展示会場に入るための待機列ができているようです。混雑状況は、Xのアカウント(@chusonnji_annai)で確認することができます。
金曜日と土曜日は夜間開館をしているので、もしかしたら、夜間開館の時間帯がねらいめかもしれません。


中尊寺金色堂内部を再現した展示

私は前売券を購入していて、展示に行ったのは平日の昼すぎだったのですが、待ち時間なしで展示会場に入ることができました。(待ち時間がなかったのは、私が行った日だけだったのかも?)
本館1階の特別5室のみの展示なので会場はそれほど広くないのですが、かなり混雑していました。春休みの時期なのか、幅広い年齢の来場者がいたと思います。

会場に入ってすぐに大型ディスプレイがあり、超高精細映像で金色堂と内部を原寸大で再現します。この映像が、とても迫力がありました。(入場してすぐと、会場を出る前の2回見ました。)

ディスプレイの奥に展示品が並んでいて、金色堂内部を再現したような形で国宝の11体の仏像が配置されています。仏像は思ったよりも小さくて、すべてガラスケース内に展示されていました。阿弥陀如来像のおだやかでやさしい表情や衣のひだの様子など、すばらしい仏像を360度、様々な方向からじっくり見ることができました。個人的には、増長天立像ぞうちょうてんりゅうぞう持国天立像じこくてんりゅうぞうの一瞬の動きをとらえた迫力のある姿に魅了されました。

壁にそって、経典や華鬘けまんとよばれる金色堂内を飾る装飾品などが展示されており、こちらも素晴らしく、見ごたえがありました。

会場の出口付近には縮尺5分の1の金色堂の模型が展示されています。模型は精巧に復元されていて、写真を撮りつつ、じっくり見てしまいました。

金色堂の模型(縮尺5分の1)


宝塔曼荼羅

『中尊寺金色堂』展で、仏像以外で気になった展示物が宝塔曼荼羅でした。

紺色の地に金色の九重塔がそびえ立ち、まわりに仏像などが描かれています。九重塔をよく見ると、細かい文字で形づくられていることがわかります。書かれているのはお経で、宝塔曼荼羅とよばれるもの。
『中尊寺金色堂』展の会場には、中尊寺大寿院所蔵の「金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅」が2幀展示されていました。

これとは別に、2階の国宝室に岩手県の大長寿院が所蔵する国宝「金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅」が2幀展示されていました。大長寿院は、中尊寺の支院。大長寿院の宝塔曼荼羅も平安時代(12世紀)のものです。
『中尊寺金色堂』展の会場では混雑のためじっくり見ることができなかった宝塔曼荼羅でしたが、国宝室は人も少なく、じっくり見ることができました。(国宝室での宝珠曼荼羅の展示は、3月10日までだったようです。)


平泉を再訪したい

今回の展示を見て、当時の文化の中心だった京の都からずっと離れた奥州の地に、奥州藤原氏の栄華を象徴するような文化があったということを再確認することができました。

小学校の修学旅行で平泉に行ったと思うのですが、全く記憶がありません……。いつか、平泉を再訪し、中尊寺金色堂にも行ってみたいと思っています。
でも、平泉に行ったとしても、金色堂内部の須弥壇に並んだ仏像をこれほど近くで見ることはできないと思います。『中尊寺金色堂』展は、世界遺産でもある平泉の文化を知る展示でもあるし、貴重な仏像を近くで見ることのできる必見の展示だと思いました。

金色堂の内部
東京国立博物館本館前の庭のヒカンザクラが咲いていました


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