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トークイベント「バイヤー山田遊と考える『ポスト工藝』とはなにか」

10月29日(火)19時より、山田遊さんをお迎えして「バイヤー山田遊と考える『ポスト工藝』とはなにか」と題してトークイベントを開催します。

80年代から90年代にかけて、過剰で豊穣なモノが多数生み出されたポストモダンと言われる時代から、ゼロ年代は「生活工芸」の時代を経由し、10年代はクラフトフェアとSNSによって大「工藝」時代といっていいものとなりました。深澤直人による「ふつう」はアノニマスであることこそ際立つという逆説を提示し、「ふつう」こそ耐用年数が長く、時代に左右されない「普遍」(また別のモダニズム)になりうることが信じられていたような気がします。

とはいえ、人間は飽きます。

そしてそれが(人間の指向性における)変化のきっかけになることを希望であると言い切ってしまいたい。
その先にあるだろう「ポスト工藝」について、最前線のバイヤーとして活躍されている山田遊さんをお招きし、映画『シビル・ウォー』さながら、モノや施設のフロントラインを照らしてもらいながら進む2時間のトークツアー、(地元燕三条で興味あるひとがどれくらいいるのか謎ではありますが)ぜひご一緒にいかがなものでしょうか?

たとえば、1989年に日本発のデザインホテルとして福岡市に開業し、2023年にリデザインされたホテル イルパラッツォをみてみると、革新的なポストモダンとして提出され、また不況によって保守へのバックラッシュがあり、「工藝」の時代を経由し、コロナ禍の閉塞感を打ち破るようにしてポスト・ポストモダンのフェーズに入ってきているのではないかな、という実感があります。あるいは、3Dプリンタの発達が可能にした新工芸舎も「手」(クラフト)を介さずして「工芸」を標榜し、「新」を追加しながら再定義しようという試みもまたその一例になりうるのではないか、と捉えています。そんなあたりも足場のひとつとしながら(とはいえ、学術的なポストモダン議論は脇に置きつつ)話を深められたら、と思っているところです。

トークイベント「バイヤー山田遊と考える『ポスト工藝』とはなにか」
日時:2024年10月29日(火)19:00-21:00
ゲスト:山田遊(バイヤー)/聞き手:田中辰幸(ツバメコーヒー店主)
定員:20名
料金:2,200円(コーヒー付)
会場:ツバメコーヒー(新潟県燕市吉田2760−1)
申込:tsuabmecoffee@gmail.comまで件名「ポスト工藝トーク」としてお名前、連絡先を添えて

遠方の方、予定が合わない方はシラスというプラットフォームよりリアルタイムおよびアーカイブ配信をご覧いただけます。→https://shirasu.io/t/cultivate/c/cultivate/p/20241023200629


バイヤーの山田遊さん

山田遊(バイヤー)

東京都出身。
南青山のIDÉE SHOPのバイヤーを経て、2007年、method(メソッド)を立ち上げ、フリーランスのバイヤーとして活動を始める。現在、株式会社メソッド代表取締役、 武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科客員教授、東京ビジネスデザインアワード審査委員長、TOKYO MIDTOWN AWARD審査員。国内外の店づくりを中心に、あらゆるモノにまつわる仕事に携わり、産地や教育機関での講演など多岐に渡って活動を続ける。

2013年「別冊Discover Japan 暮らしの専門店」が、エイ出版社より発売。
2014年「デザインとセンスで売れる ショップ成功のメソッド」が、誠文堂新光社より発売。

これまでの主な仕事に、国立新美術館ミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」、21_21 DESIGN SIGHT「21_21 SHOP」、「GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARA」、「made in ピエール・エルメ」、「燕三条 工場の祭典」、「NOT A HOTEL」などがある。

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