ブックレビュー『こども若者 抑圧社会』室橋祐貴
📕ブックレビュー『こども若者 抑圧社会』室橋祐貴
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著者の室橋さんは、日本の教育制度の問題点を下記のように指摘しています。
★日本の学校では、ストライキやデモのやり方を教えない。
理由は、若者に「社会の変え方」を教えたら既得権益を守れなくなるから
★教師は生徒に「自分の頭で考えるな」「上が決めたルールに従え」と教えている。このような環境では民主主義が育たない。
★日本の学校には政治教育がない。それは「生徒は自分で判断できないし、意見が分かれる議論は避けるに限る」という思考が根本的にあるから。
そして、著者が現状からの打開策として提言していることに、
以下の3つがあります。
① 被選挙年齢を18歳にする(被選挙権が25歳や30歳なのは、世界的に見て日本だけ!)
② 政府から独立した国内人権機関を設置
③ 選挙を楽しいイベントにして、あらゆる世代が気軽に政治について話せる社会を作る
上記に対する私の意見を書きます。
①→賛成です。若い世代が議員や首長に立候補できたら、若者の政治への関心も高まるでしょう。(実際にヨーロッパ諸国でそれが証明されています)
ただ、選挙出馬のためには300万円の供託金、選挙運動には1000万円が必要と言われています。
「お金を持っている大人」でなければ選挙に立候補できない社会構造も、解決の必要があります。
※河野太郎さん他、数名の議員が「被選挙権18歳」をマニフェストに掲げていることをXで知りました。
②お隣の韓国を含め、他の先進国には人権機関があるそうですが、日本だけないとのこと…!
③自分の作成している英語教材で、7月、インドの総選挙について取り上げました。インドのニュース番組を見ましたが、インドの選挙はお祭りのような雰囲気で、食べ物の出店が出ていたり、ダンスのパフォーマンスがあったり、楽しそうでした。
(日本に比べて識字率が低いため、字が読めない人でも投票ができるように、各政党のロゴマークを決め、紙とペンでなく「投票機械」を使ってボタンを押してもらうシステムを採用しており、国民が「自分が政治に参加している」という幸福感を得るのにも貢献しているようでした)
本書によると、ヨーロッパ諸国や台湾の選挙も、インドのような雰囲気のようです。
著者の室橋さんも指摘していましたが、日本の選挙は、雰囲気が真面目すぎて、つまらないと思います。
この本を読んで「じゃあ、具体的に自分の言動をどう変えるの?」と聞かれると、まだ答えは出ていませんが、
少なくとも自分の英語塾の授業や、(副業で執筆している)英語教材の中で、自分の学びを若い中高生の生徒さんたちに返して、社会に貢献していければ…と思います。