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第二子。

昨日6月16日(水)、22時30分ごろ、2人目の子どもが生まれた。コロナ禍で立ち会いもできず、ママもパパも娘も不安な中に生まれた2850gの男の子は、みんなの不安が吹き飛ぶくらいの元気な産声を上げ、ママはもちろん、助産師さんや先生たちをたいそう驚かせたらしい。(この「たいそう驚かせたらしい」ってやつ、昔話っぽくてイイネ!)生まれた時間にはもう寝てしまっていた娘は、朝一でママから送られてきた写真を見て「かわいい。娘ちゃん、お姉ちゃんになったんだねー」と、恥ずかしいような、誇らしいような顔をしていた。

そして立ち会いもできないのでもちろんお見舞いができるはずもなく、わたしと娘はひたすらママからの写真を楽しみに待っている。先ほどはママが生後2日で男の子あるあるのおしっこプシャーをされたらしい。それはそれは、綺麗な放物線を描いたそうな。


コロナ禍での妊娠、出産というのはもうめちゃくちゃ大変だった。妊娠中は外出はもちろん気をつかうし、ギリギリまで働いてくれていた妻は電車で通勤をしていたので、つわりだけではなく、目に見えないウイルスにも相当気をつかっていた。病院の定期検診でも、我が家がお世話になる産婦人科は総合病院のところだったので、もちろん体調不良で受診する人も多く、日常だけでもかなり神経を使っていたと思う。ただでさえ妻はつわりが酷かったので、本当に今回はずっと辛かったと思う。


そしておなじくらい辛くて、本当によく頑張ったのは娘だと思う。ずっとママと一緒に通っていた保育園を急にパパと行くことになったり、色々な行事がコロナ禍で中止になったり、やっと開催できた数少ない行事では保護者がひとりしか参加できず、パパばっかりが参加することになったり。わたしと娘は仲が悪いわけではなくむしろ仲良しだと思ってはいるけど、行事となれば参加される保護者の多くはママで、小さな声でボソッと「ママが良かった」と言われるたびに申し訳なさでたまらなかった。妻のお腹が大きくなってきてからは勢いよく抱きついたり、抱っこしてもらうこともできず、本当にたくさん、たくさん我慢させてしまったなと思う。

そんな中でも娘はいつも明るくて、ママのお腹にいつも話しかけては「もう出てくるかな?」と何回も聞いたり、パパとママは絶対に言わないようにしていたのにいつの間にか自分から「もうお姉ちゃんになるんだから!」と言い出して、保育園の準備やお家のお手伝いをしてくれたり。何度娘に救われたか分からないくらい、たくさんの元気をくれた。


赤ちゃんが生まれる前日。わたしは娘と自転車の練習をしていた。補助輪なしで練習するのはまだ2回目だったけど、わりと早くコツをつかんで、真っ直ぐ走るだけじゃなく、曲がれるようにもなった。途中から家で休んでいた妻も様子を見にきたので娘はますます張り切り出したんだけど、その頃にはもう1時間以上練習をしていた上に暑い日だったので、疲れが出ていた娘は、上手に乗れずに転けてしまったり、止まりきれずに木にぶつかったりしてしまった。ママにカッコいいところを見せたかった娘は「こんなんじゃないのに!ママにもっとできるとこ見せたいのに!」と、泣き出してしまった。「これ以上は危ないから、大きいケガする前にやめよう?」というわたしの話も聞き入れず、何度も挑戦しては、何度も転けて、泣きながら立ち上がっていた。最後の最後。本当に危ないからできてもできなくても終わりと言ってやらせたママまでの十数メートルを、娘は一度も転ばずに乗り切って見せた。嬉しかったのか、それでもまだ悔しかったのか大泣きしている娘をおんぶして、自転車を持って帰った。大泣きしていた娘は「コンビニでアイス買う?」と聞いたらコロッと泣き止んだ。切り替えの速さがうちの子の魅力です。

今日から妻の退院まで、娘とふたりきりの5日間が始まった。今朝、さっそく『ヘアアレンジ』という最大の難所でつまずき苦戦するパパに娘は「貸して!こうやって、こうやるの!」と、やり方を教えてくれた。パパがやった時より数倍ぐちゃぐちゃになった髪型でニコッと笑う娘は、昨日までよりなんだか凛々しくなっていた。

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