釣ーりすと。
最近、釣りを始めた。まだ数回しか行ってないし、1匹も釣れてないけど。釣れてない釣りしかしてないのに、果たして釣りを始めたと言えるのだろうか。いや、言えない。
それでも海に仕掛けを落として、ウキや竿先を見つつ、カセットコンロでお湯を沸かしてカップラーメン食べたり、コーヒー飲みながらお菓子を食べる時間はとても良いものである。ほとんどピクニックやないか。
そうやって外でボーっとして、ゆっくりと過ぎていく時間を、ものすごく贅沢だと、いつの間にか感じるようになった。子どもは2分で飽きる気がするし、2分もたない気もするし、こないだは30秒で飽きてた。
小さい頃、親父と釣りに行ったことを思い出そうとしたけど、どんな風に過ごしたのかをまったく覚えていない。今みたいにスマホもYouTubeもない時代に、親父とふたりっきりで、自分はどうしていたんだろうなー。たぶん思いっきり暇で退屈でヒマだったんだろうけど、不思議と嫌な記憶では残っていない。むしろ悪くなかったと思う。ジュースとお菓子でもやりながら、親父の仕事の話を聞いたり、自分の小学校の話をしたり、ダラダラとした時間を過ごしたんだろうなー。そんなことを考えると、ついつい子どもにアマプラやYouTubeを見せてしまう自分を反省する。本当はあんまり見せたくないんだけど、移動だとか、人としっかり目に話したい時だとか、子どもが退屈する場面であれがあると正直助かる場面も多い。それらから会話が生まれることもあるけど、あの時の自分と親父のような、もっとどうでもいい話をダラダラする時間を大切にしたい。なんて思ったりもするけど、でもあの時間、思いっきり暇で退屈でヒマだったんだよなー。
結局、子どもと釣りに行ったって思い出がほしいのは親だけで、子どもにとっては遊園地や公園の方が楽しいよそりゃ。だからまあ、スマホ見せてでも子どもが親のワガママについてきてくれて、いつか大人になった時に、それがいい思い出として残ってくれてたら、親としてはラッキーだなー。