思考回路
考えごとの海に深く沈む
閉じた瞼の表面に、太陽の光がちらちらあたる
海の底へ、ゆっくりゆっくり降りていく
青い闇が私を受け止める
脳がたぷたぷになるまで、考えごとの海水を吸わせる
脳が膨張していく
何匹かの魚たちが、身体をかすめる
砂が肌に触れる
水が渦を巻き、脳のなかでぐるぐる回る
回転の力で、私は海上へ昇っていく
たっぷりと考えごとをふくみ
重たくなった脳をしぼる
考えごとがあふれ出る
ぎゅうぎゅうしぼる
ぎゅうぎゅうしぼる
ぎゅうぎゅうしぼる
しぼりきる
考えごとを出し切って干からびた脳を抱いて
私はまた海に還る
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