日本が誇るべき高級シャツ生地ブランド「ロイヤルカリビアンコットン」を知っていますか?
高級シャツ生地といえば、「カンクリーニ(イタリア)」「D.J.アンダーソン(イタリア)」「トーマスメイソン(イギリス)」「アルモ(スイス)」などが挙げられます。どのブランドも長い歴史を持ち、高級シャツ生地ブランドとして世界的に知られています。
一方で、「日本の高級シャツ生地は?」と思う方もいるかもしれません。実は、日本のシャツ生地作りは、これまで主に大量生産向けの生地に特化してきました。そのため、高品質で上質な生地作りは得意ではなかったと言われています。
しかし、かつては浜松で生産されていた「クレアシオン」という高級シャツ生地が有名でした。その品質は非常に高かったものの、海外ブランドの影響に押され、現在では「クレアシオン」ブランドは姿を消しています。
そんな中、日本のシャツメーカーと紡績会社が、「日本でも海外ブランドのような高級シャツ生地を作れないだろうか?」という発想から生まれたのがロイヤルカリビアンコットンです。
開発当初、海外ブランドの生地を分析し再現を試みた際、紡績会社から「そんな複雑な工程を行うとコストがかかりすぎる」との反対意見が出ました。しかし、最終的にシャツに仕立てた際の価格を計算すると、意外にも海外製品より安価に収まることが分かりました。これにより、国内の生地作りが「いかに低コストで大量生産を優先してきたか」が浮き彫りになったと言えます。
現在ではロイヤルカリビアンコットンの産地や企画内容も進化していますが、この生地を使用したシャツは非常に評判が良いことで知られています。
もしお近くのオーダースーツ店で見かけた際は、ぜひ実際に生地を触ってその品質を確かめてみてください。