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謎にセレブ空間、そして人間模様。 ~ 人間ドック☆デビューへの道 ~ 後編

そして後編です。


ドキドキしながら3階受付へ向かいます。

ホテルのようなピカピカ具合に、さすが金持ちな大学病院(偏見)と期待が高まります。

受付には本当にホテルの受付のように「コンシェルジュ」なるヤングレディがズラリと。

「お名前をお伺い出来ますか?」に「予約しておりますTSNです・・」っと、小心者全開でポソポソと返事、高級感のある場所は苦手です。

受付時に問診書類など提出物を提出し、着替えとアンケート用紙セットの入ったトートバッグを受け取ります。

コンシェルジュさんに更衣室へ案内され、着替えます。

人間ドック仲間(急に)は、自分のような米軍払い下げのジャンバーでカバンに「ムー」の缶バッチを付けるタイプは皆無。

落ち着いたムードに満ち満ちていて、40代の自分より若そうな方はひとりしか見かけませんでした。

高そうなソファは一脚10万円は下るまいと睨んでおります。
「ひとり掛けソファ ボックス 高級」で検索しましたが、見つけることが出来ない高級ソファなのです。(やっていることが貧乏臭い)

病院着はシルクのバスローブタイプだったりせず、区の病院着と似たり寄ったりで妙に安堵感。

着替えるとコンシェルジュさんが、まずは基本コースの身長・体重へ案内してくれました。

これがいちいち全部個室対応、都度都度コンシェルジュさんが誘導。

身長・体重は一発で測れる機器(区と同じ)でしたが、聴力やら血圧やら視力やら採血がぜーんぶ個室で個々の看護師さんが常時待機。

区は採血以外はほぼ一気にドーンと、割と他の方に丸見え状態で測定されます。

個人情報のベールの厚さったら!! さすが金持ち大学病院!!(偏見)


特筆すべきは肺活量の検査。

「喘息なのでちょっと自信が無いです・・」と弱気な自分を励まして下さる看護師さん。

「大丈夫です、頑張って行きましょう!!」

「息を大きく吸い込んで吐き出して頂きます、こうです!! スゥゥゥゥゥ、プァァッハァァァァァーーー!!」

気迫のお手本、その吐き出す時の迫力ったら! さすが金持ち大学病院!!(大間違い)

「では・・・頑張ります、(筒状の検査器具を咥えて)ス~~~、・・プハ~~~~・・」

「そうです、吐いて吐いて吐いてーー、まだまだぁぁ、頑張って全て吐き切ってぇぇぇ、そうそう、もうちょっとぉぉぉ、そぉぉ!!!」

軽く眩暈を覚えそうなところで「はい、いいですよぉぉ!!」と解放。

速攻で出る検査結果を熱く見つめる看護師さん。

「すっごく良かったです! 上手いですねぇ!! ただ、吐き出す途中でほんのちょっとだけ止まってしまったところだけが惜しいです!! もう一回だけ頑張ってみましょう!! きっともっと良くなるはずです!!」

「・・・はい、頑張ってみます!」(モジモジしながら)

背中を押される気持ちで、2度目に挑みます。

「スゥゥゥゥゥ・・・、プァァッハァァァァァ・・・・!!(顔面紅潮)」

「イイ!! そうそう、もっともっと、まだ吐ける、吐いて吐いて吐いて吐き切ってぇぇぇ!!!」

「ハァァァァァ・・(軽く酸欠)」

「いいです、いいですよぉ、良かったですよぉぉ!!」

2回目の結果は概ね標準値を超える素晴らしい結果を出せました。

こちらの看護師さんがいてくれたら、どんなに辛い試練も乗り越えられそうだわ!!と熱い気持ちがたぎり「有難う御座いました!!」っと、元気よくなれました。


視力では両目の裸眼が0.1を切り悲しい気持ちでいるところ、眼鏡補正でも右で0.8、左で0.5で、両目の平均が0.7を切っているではありませんか! 
つい先日、運転免許の更新を爽やかに終えましたが、更新センターの測り方に甘さを感じていたので、近日メガネ屋さんへ走りたいと思います。


大体の基本コースを終えて、待望の脳MRI。

使い捨ての耳栓を渡されましたが、使ったことが無いため程度が分からず、ギュウギュウに詰め込んでいたら、技師さんから「軽くで大丈夫ですよ」と諭され、デビュー戦は恥じらいのスタート。

台座に横たわり顔面を固定されウイーンと筒状の機器に上半身を投入されます。

確かに音がうるさいのですが、微妙にリズミカルな音が断続的に続き、唐突に珠代ねえさんの「パンティーテックス」や「ボインダンス」が脳内を走ります。

せっかくなので病院にマッチしたホワイトをご着用の、躍動感溢るるねえさんと、リズミカルなねえさんを貼っておきます。



妙な検査結果が出はしないか・・と一抹の不安を覚えつつ、約20分の検査を終えました。

ねえさんの躍動感を感じながら、次の採血ではたっぷり5本抜かれ、ふがふが・・・。


ここで期待のお昼ご飯になり、眺望の素晴らしさが眩しい病院最上階のレストランへ向かいます。

噂通り日本最高峰ホテル直営レストラン、ヒャッホーー!!

普通に病院着にサンダルでペッタンペッタン向かいましたが、他にも人間ドック仲間がいるはずなのに病院着は自分だけ。

仲間はどうも一度着替えている様子。

コンシェルジュさん、ひと言いって下さいよ・・と思いつつ、ガッツなカツカレーをチョイスし、読書スタート。

カツカレーを待っていると、隣の席に謎の男女が着席。

チラチラと視線を感じます。

どうも自分の病院着が気に食わないようで(日本最高峰ホテル提供のレストランだけに)小声で揶揄されましたが、「ここは病院でもあるのだよ」といった毅然とした態度で読書を続けます。
採血の止血テープを外してかぶれた腕でも見せつけて差し上げたら良かったかもしれません、戒めに(どんな?)。
女の「先生とお食事ご一緒出来て、わたしうれすぃ~♪(本当にこのように発していました)」や「先生、だめよぅ、食べすぎぃ♥」など、ネットリした会話が続くため、若い女であろうとチラ見しましたところ、おじいさん先生?とおばはんの謎カップルでした。

カツカレーが運ばれてきたので、謎カップルなんてほったらかして、空腹を満たします。
ひと噛みひと噛み「美味しいわぁ☆」っと感じ入りました。

自分のテーブルの向こう、眺望の良い席に座る母娘の荷物入れからハンカチーフ(恐らく母の私物)が落ちていた為、お店のおねーさんに教えて差し上げました。
「あちらの方が教えて下さいました。」とお店のおねーさんが娘さんに耳打ちする声が聞こえました。娘さんがこちらを振り向き会釈。
「よろしくてよ・・」と、病院着とサンダルの自分も会釈を返しました。
これで隣の席で乳繰り合う謎カップルより、自分の次元は上昇したに違いありません、まずは1勝。(何に?)


しばし休憩をして、最後の甲状腺の超音波モニター検査。
どうしてもモニター画面を見たかったので、寝転びながら受診しつつ、ヘンな角度で上向きにしつこく見ていたせいで、背中を傷めました。
検査のはずが本末転倒・・。


ここまでの検査で仮結果が出たそうで、問診室にてマスク越しに滝沢カレンさん似な女医さんから所見を伺いました。

概ね問題のありそうな結果は無いけれども、好酸球の数字が1.0~6.0が平均値なところ「19.6」で気になる、と。
これは恐らく喘息や自己免疫疾患が原因であり、体調がMAXで悪かった時は3ケタに乗ったこともあると説明すると、おもむろに女医さん自身が今に続く、ご自身の小児喘息の思い出を語り始めました。
とても辛かった幼少期から少女期、学生時代・・と、半生を拝聴。
「色々とご苦労されましたね、大変でしたね」と労いつつ、今は呼吸器系の医師ですと聞くに及び、胸が熱くなりました。
しばし、しみじみとした雰囲気になると、ハっとした様子で「あ、私の話はいいんです!!」と、自分の「気管支のレントゲンにすりガラス状の陰があるので3か月後に再検査」と厳しい宣告。
しみじみとした気持ちから急展開、ヒーーー!


全ての検査を終え、着替えて受付で代金を現金で払いました。
コンシェルジュさんのお札の数え方がとても上手で、へたくそな元金融機関職員として束の間、無駄に悔しい思いをしました。
さすが金持ち大学病院です。(歯ぎしり)


検査結果は3週間後に郵送で届くそうです。

すりガラス再検査が3カ月後にあるので、また滝沢カレン先生(仮)と交流してこようと思います。


これが人間ドックの全貌で御座います!!
(高らかに)


(偏見の強さも要検査 by 心の奥さん)


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