大事なのは“自己効力感”という話
けんすうさんのnoteを読んでいるうちに、「これ、“自己効力感”の話に通じるでは?」と思ったのでおこがましいながらも“自己効力感”について書いていこうと思います。
自己肯定感は高くなくていい
上の記事で書かれていることは主に3つ。
めちゃ簡潔にするとこんな感じです(解釈)
・自己肯定感は別に高くなくていい
・周りの扱いが変わる→自分の行動が変わる→自分の性格が決まる
・“成功者”というのは、時代という大きな流れの中で、必要な役割があり、それがたまたま付与されただけの存在なのでは?(もちろんそれだけではないが)
改めて、けんすうさんの言語化わかりやすいなーと思っていたのですが、文中の
自己肯定感なんかを高めなくても、論理的に考えると「他の人にはできるなら、自分でもできそう」と考えられるんじゃないかなーと
こちらを読んだときに、「あ、自己効力感の話だな」と思ったのと同時に、意外と自己効力感という言葉自体知られていないのかな、と思い、この記事を書いている次第です。
ちなみに僕も「自己肯定感は高くなくていい」というのには大賛成です。
生活に支障をきたすレベルで低いのは問題ですが、「控えめで謙虚でいることが良し」とされる日本の環境であれば、自己肯定感が低くなるのはある種必然的というか、一種の国民的なパーソナリティみたいなものかと思っています。(良い悪いは別として)
僕自身も周りをすごく気にしますし、すぐに「自分なんかが・・」と思うタチなので。。
ですが、自己肯定感に加えて自己効力感も低い、という状態はあまり望ましくないと思っています。
では、この自己効力感とはなんなのか?
自己効力感=「自分にもできそう」
端的に言ってしまうと、
自己効力感=「自分にもできそうだ、自分ならやれる」
と思うことです。
「この仕事なら自分にもできそう・・!」
という様に、自分の行動に効力がある、と感じられることです。
自分の存在自体に目を向けている自己肯定感に比べ、行動や結果に目を向けているのが自己効力感の特徴です。
自己肯定感と自己効力感の関係
定義だけだとわかりづらいのでパターンを整理すると、以下の4つになります。
①自己肯定感【×】& 自己効力感【×】
「自分は営業のセンスがない、だから新しくお客様を任されてもどうせうまくいかない」
②自己肯定感【×】& 自己効力感【○】
「自分は営業のセンスがないのに、いつもなぜかうまくいく。今期の目標は昨年よりさらに高くなったが、なんだかんだいって達成するだろう」
③自己肯定感【○】& 自己効力感【×】
「自分は能力がある。営業のセンスもある。にもかかわらず、何をやってもうまくいかない。自分はいつも不運だ」
④自己肯定感【○】& 自己効力感【○】
「自分は営業のセンスが高い。だから今期の高い目標も、達成できるに違いない」
(引用:なぜ「自己肯定感」よりも「自己効力感」のほうが大事なのか?)
こう見てみるとわかりやすいですね。
ここで注目したいのは、パターン②。
自己肯定感は低いにもかかわらず、「なんだかんだできる」と思えている状態です。こういう人はなんだかんだ行動するし、上手くいったりします。
皆さんの頭にも、周りにいる「根拠のない自信」を持っている人が浮かんだんではないでしょうか?
まさにあれです。笑
自己効力感が高いことによるメリットは多く、
・チャレンジ精神が身に付く→行動開始までのスピードが早くなる
・失敗しても「自分のせい」ではなく「この行動が足りなかった」と捉えられる
・失敗⇄行動のサイクルができ、目標を達成するために必要な行動が取れる
などが挙げられます。生きる上で結構重要。
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ここまでで、自己効力感についてはなんとなくわかってきたと思います。
では肝心なのは、どうしたら自己効力感を上げることができるのか。
自己効力感の高め方
有名なカナダ人心理学者のバンデューラがこの自己効力感について唱えているのですが、そこでは自己効力感を高める方法として、主に以下の4つが挙げられています。
①達成要因:自分自身が成功した経験
②代理経験:自分以外の他者が達成している様子を観察すること
③言語的説得:自分に能力があることを言語的に説明されること
④生理的情緒高揚:生理的な何らかの刺激によって気分が高揚されること
①達成要因
これはそのままですね。自分で何か達成した経験をすることで自己効力感が上がります。ちなみに、短期的なものよりも長期的に取り組み、努力したもの方が自己効力感は高まります。
継続して筋トレしてる人が自信に満ち溢れているのは、この達成経験があることで自己効力感が高いからかもしれません。
②代理経験
誰かの成功体験を見たり知ったりすることでも自己効力感は高まります。
例)
・転職を考えている→同じ業界に転職した人の話を聞く
・本やYouTubeで成功している人の情報を集める
「あの人にできるなら自分にも・・!」「こうやればできるはず・・!」というやつですね。けんすうさんが言っていたのもここに当てはまります。
③言語的説得
他者からの言葉によって「自分に能力がある」とフィードバックしてもらうことです。「実は自分は自分の思っている以上に出来るのでは」と気づくことで考え方や見方を変えるのです。
個人的にはこの言語的説得がすごく重要だと思っています。
ただ、単純に褒めたり励ましたりしても効果は薄いので、根拠を示しつつロジカルにフィードバックしてあげることが大事です。
例えば、
「先月よりも良くなってるよ、自信持って!」
というよりも
「先月と比べて、成果が150%UPしてるよ!先月よりも10時間少ない稼働時間で達成件数も5件増えているし、自信持っていい結果だよ!」
と言ってあげる方が何倍もわかりやすいです。
言われた方も、「あっ、自分てこれだけできてるんだ」と実感しやすいし、言われたことを素直に受け入れやすいです。
ちなみに僕は、メモや日記をつけて過去の自分と今の自分を客観的に見比べたりしています。
他者からのフィードバックだけでなく、自分で正しい自己認識を持っておくと、無駄に落ち込んだりしなくて済みます。
③生理的情緒高揚
これは体調や気持ちなどが自己効力感に影響を与えるというものです。
お酒を飲みテンションが上がっている状態(自己効力感UP↑)
寝不足や緊張している状態(自己効力感DOWN↓)
という感じです。
緊張していると妙に不安になったり、小さなことに気を取られたりしがちです。逆に、お酒を飲んだり酔っていたりすると、普段ならしないような行動をとってしまいがちです。
人間は自分のテンションや体調によって、行動が全く変わる生き物だということを覚えておくと良いかもしれません。
最後に...
結局何が言いたいかというと、
・必ずしも自己肯定感が低いことが悪いことではない
・自己効力感を高めることで行動は変えられる
・ありのままの自分を認めるのは難しい、だけど自分の行動や努力は正しく認識して認めよう
です。
やりたいことがあるけど自信がなくて一歩踏み出せない、行動に移せないというときは自己効力感を高めた状態でとりあえずやってみるのが良いと思います。自戒も込めて。
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僕の自己効力感が高まります。笑
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