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研究室20周年を迎えて-③ [創薬研究・物理療法]

 こんにちは。熊本大学薬学部、准教授の首藤です。

 第3回目は、私たちの研究室の研究内容を紹介しながら、 創薬研究の醍醐味と物理療法について、ご紹介いたします。

 第1回目の記事は、こちら
 (記念事業の趣旨説明、この記事(note)で何を目指すか?)
 第2回目の記事は、こちら
 (甲斐広文教授について) 

 なお、今回の記事から、研究室出身で、アカデミアで活躍される方々については、具体的な名前が登場しますが、ここではご紹介できない多くの方々の成果でもありますので、予め申し添えておきます。


1. 創薬研究の醍醐味と物理療法

ここからは、甲斐先生や私たちの研究室で行われてきた研究内容についてご紹介します。まずは、創薬研究に関する基本的な考え方物理療法に関する研究テーマにフォーカスしてみます。

[大学での創薬研究の魅力]

創薬は世界の医療を変える!

 上記は、甲斐先生の原点ともいえる、薬学研究への想いが綴られた「熊大なう」に掲載された記事です。この中では、私が薬学研究を仕事にしたいと考えるきっかけとなった甲斐先生の言葉「新薬は何万人もの医師に匹敵する」の原点について述べられています。また、この頃からの研究への思いについては、以下の薬系進学の紹介記事をご覧になって頂くとよくわかると思います。

目前で苦しむ患者さんの姿を見て思う。

 早く治療薬を作って助けてあげたい。薬がなければ今できる何かで救いたい。この記事では、私たちの研究室の一つの特徴でもある真骨頂、「物理療法」への思いについても、述べられています。一般的な感覚だと、薬学部なのに、なぜ「医療機器」!?と思われる方も多いのですが、薬学部だからあえての「物理療法」であり「医療機器」にこだわる理由がお分かりになるのではないかと思います。これらの研究の成果については、下記の熊大通信の記事や、これまでの研究成果プレスリリースからもお分かりになっていただけるのではないかと思います。


[薬学の視点から物理療法を極める]

アンメット・メディカル・ニーズと熊薬-薬だけが薬学じゃない!(熊大通信53号、特集1、p8)

 アンメット・メディカル・ニーズとは、現場で患者を治療する医師が感じる「いまだ有効な治療薬がない、あるいは有効な治療薬の開発が強く望まれている治療領域(疾患)」のこと。製薬会社または大学等の機関には、 この領域に含まれる疾患群に対する研究・開発が 強く求められています。この号の熊大通信の特集では、これらの疾患群に着目し、その治療薬を開発すべく日夜研究に励む熊本大学薬学部の研究者たちの挑戦に焦点を当てました。本研究室も、物理療法についての記事で参加いたしました。当時から物理療法研究に勤しんできた森野-古賀氏は、熊本大学の発生医学研究所にて活躍中です。

脱メタボに挑む(熊大通信31号、特集、p3-4)

 産学連携で挑む健康プロジェクトに関する特集記事です。物理療法についての記事で参加いたしました。

メタボリックシンドローム、肥満2型糖尿病患者に朗報!臨床実験で有効性が認められている新しい物理的刺激「特定の微弱パルス電流」の作用メカニズムを解明

 物理療法の最大の特徴である微弱パルス電流の生体への作用メカニズムを、実験モデル生物(線虫)を用いた検討により明らかにしました。また、医学部代謝内科、荒木教授近藤講師らとの共同研究についても同時リリースしました。

熊本発:ベルト型新規医療機器に肥満2型糖尿病の治療効果があることを発見!

 物理療法によって、メタボリックシンドロームおよび肥満2型糖尿病患者を対象とした臨床試験での有効性が確認されました。医学部代謝内科、荒木教授近藤講師らとの共同研究です。


 この記事では、本研究室の創薬研究の醍醐味と物理療法について、共有しました。次回は、私たちの研究室において取り組む 難治性遺伝性肺疾患研究からCOPD研究への道のり、国際共同研究の展開について、ご紹介いたします。

 次回を、お楽しみに〜!


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"研究室20周年を迎えて(熊本大薬・遺伝子機能応用学)"の全シリーズのリンク
 第1回目の記事は、こちら
 (記念事業の趣旨説明、この記事(note)で何を目指すか?)
 第2回目の記事は、こちら
 (甲斐広文教授について)
 第3回目の記事は、こちら
 (創薬研究の醍醐味と物理療法)
 第4回目の記事は、こちら
 (難治性遺伝性肺疾患研究からCOPD研究への道のり、国際共同研究の展開)
 第5回目の記事は、こちら
 (細胞内品質管理・分子シャペロン研究からプロテインフォールディング病研究のメッカへ)
 第6回目の記事は、こちら
 (基礎研究の醸成から、ミッション・ビジョン戦略の導入で、本気の創薬や事業の出口化を目指すステージへ)
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