Lightroom for iPadとLightroom Classic ~ 3ヶ月後使った現在のワークフロー
今の所の結論
自分のユースケースとLr for iPadワークフローの実用度
大きく分けて、撮影・現像スタイルは2つ。
1つ目のスタイルは、日常のスナップ的な撮影からの100〜200枚程度を20〜30枚くらいに絞り込み、その分だけを現像処理を行うという場合。このくらいの規模の撮影とそのうちのセレクト分だけを現像・同期するなら、パフォーマンス的にも作業効率的にも十分実用的です。
2つ目のスタイルは、旅行写真やイベント・ライブ撮影の1,000枚超のプロジェクトです。こういった場合、大量の写真があってもクイックにセレクトと現像をLrで行うのはいいのですが、その後のすべての写真から再セレクト・再現像したり、最終的なデータ保管や共有、印刷などを行うとなると、タブレット由来の操作性と、Adobeクラウドの同期速度・信頼性がボトルネックになります。
Lightroom for iPadとAdobeクラウドの問題点
撮影枚数が多い場合に目立ってくる欠点は大きく分けて2つ。
一つは、iPadのLrのファイル管理機能が少なく、タッチ操作も枚数を扱うは作業性が不足しています。そのため、最低限のフラグやラベル機能を使ってOKカットのみをセレクト、その分だけ現像や出力作するのは問題ありません。ただ、より高度なセレクト、例えば被写体やシーン、画角などに分類する・並び替えするなどのプロジェクト的な作業には、デスクトップのLrCが不可欠だと思います。
二つ目は、Adobeクラウド経由の同期速度が、遅いだけではなく、いつ同期が完了するか読めないということです。
iPadもデスクトップも同じWifiネットワークに繋がった状態でも、すぐに同期が始まらない、同期が始まっても途中で止まる事態が頻発、その度にアプリを起動し直したり、ネットワークを再接続したりする刺激?が必要です。結果、数百枚を超えると、実質的に自動で同期が完了しないため、信頼性が低いと言わざるを得ません。
さらに、ごくごく当たり前なんですが、iPadからの同期が進む間にも、バッテリーはみるみる減っていきます。結果、次の日iPadの充電が切れている事態に陥ったことも何度もありました。それが嫌なら、充電したまま同期を行って本体が熱くなりバッテリーが消耗することになり、ジレンマを抱えています。
iPadのLr単体で考えれば、現像機能を一通り備えていて、ファイル管理機能も最低限OKカットのセレクトという点では作業性にも大きな不満はありません。
ただ、Adobeが謳うように、iPadで行った作業の続きをシームレスにデスクトップのLrCで行えるかというと、これが1TBのプランを疑問が残ります。道理でiPadを使ったワークフローを本格的に利用しているハイアマやプロの方の事例が見つからない訳です。
Adobeクラウドを使わないワークフローの試行錯誤
では、iPadのLrとデスクトップのLrCの併用を諦めたかというと、そういう訳ではなく、引き続き試行錯誤中です。
現在試しているのは、iPadでの一部写真のセレクト・現像後、特定の写真だけをエクスポートして、DropBoxやOneDriveなどの一般のクラウドを使用して、デスクトップのLrCにインポートするというワークフローです。
このワークフローのメリットデメリット
メリットはiPadのLrで行ったセレクトしたRAWファイルだけを、自分の操作によってデスクトップのLrCにインポートさせることができることで、データの転送量やiPadのバッテリー消費、同期を待つ時間も最小限にすることができます。
デメリットとしては、デスクトップのLrCの特定フォルダを自動監視機能を活用した場合、自動インポートされた画像は特定の固定フォルダに保存されてしまい、日付別サブフォルダに保存してくれません。別途、一般のクラウドから読み込み作業をすれば済む話ですが、面倒な話です。
また、iPadのLrからのエクスポートでは、LrCでは可能な元RAWファイル+XMPファイルという形式が選べず、元RAWファイルか、AdobeのDNG形式ファイルかのどちらかを選択することになってしまうということです。
どちらの制約も、さすがAdobeという感じで、クラウドで課金したい意思を感じますが、こういう制限はクラウドの信頼性を水準以上にしてからやってほしいと思います。
終わらない試行錯誤とその雑感
シームレスで自動同期が可能な作業環境が欲しくて試行錯誤をしてますが、最近は撮影も現像のアプローチも変わってきているため、過去の現像結果をそこまで保存しておく重要性がなくなってきているように思います。
なので、シームレスな作業環境というよりも、iPadのLrとデスクトップのLrCのそれぞれで、アウトプット先に合わせた環境で作業する方が結果効率的なのかもしれません。カメラを持って外にでよ、ということですかね。
以上、何かの参考になれば幸いです。
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