iPad RAW現像 - 現像のステップと考え方
iPad現像のメリット ー シンプルな現像
iPad現像を始めて変わったのは、一枚の現像が速くなったこと
撮影後すぐ、撮ったときの感情やイメージを持ったままセレクト&現像できるメリットは大きくて、LrCと比較して機能が少ないとはいっても現像でできることはほぼ一緒で、指での現像はマウスやトラックパッドでよりも速くて直感的で楽しい。
LrCと比べて不便なのは、キーボードを使った場合にショートカットが少ないことや、現像操作のメニューを開いたままにしておけないので、メニュー間の移動や階層を掘るのが面倒なこと。
プリセットの適用(これはLrCも不便)やカラーマネジメントなどの、タップ回数が多い操作が面倒なので、色づくりの部分でシンプルな現像で終わらせることが増えたのは一長一短かもしれない。
シンプルな現像を始めるまで
こうして、Lr for iPadのを使っていくうちに、自然と自分現像処理のフローが手数を減らすような方向に変わったように思います。
ある時Youtubeの現像実況?動画を見ていたら、一枚を30分や1時間かけて現像しているのを見て、自分も同じような自分も悩みながら「現像の沼」にハマっていましたが、今はシンプルな現像になってメリットを感じることが多いです。
シンプルな現像の効果
以前は多くの機能を覚えて複雑な現像をしていた頃は、一枚一枚現像を突き詰めて「パーフェクトを現像」を目指していましたが、
「ベストの一枚」ばかりを並べるのではなく、複数の写真を組み合わせて強弱や濃淡のある写真を作っていきたい
様々な現像表現を目指すより、作品の間で統一感のある写真にしたい
撮影時のイメージを現像につなげたいし、現像の方向性を意識しながら撮影したい
と思うようになって、現像を現像をシンプルにすることが写真を完成させていくプロセスにうまくハマっているように思います。
後戻りをしない現像プロセスの考え方
現像の操作はそれぞれに影響をし合うことが多いので、機能を行ったり来たりしているうちに、前のステップで決めた要素が次のステップの副作用で変わり、前後のステップを繰り返すことが多いです。
この繰り返しを避けるために、以下のような観点で手順を決めていきました
フレーミング → 階調とディテール → 色という流れにする
それぞれの要素の使うメインで使う機能 + 追加で使う機能を決める
それぞれの段階で、何を目的に操作をするかを意識する
という3点です。
この順番は、今の自分の写真が、被写体の配置や光と影を重視した写真を撮っているからで、色は最後の雰囲気づくりのために補強材料、ということだからかもしれません
調整する要素と機能の順番
現時点では以下のような機能で、この順番で使っていることが多いです
「露出」「ホワイトバランス」「色被り」をざっくりノーマルに(撮影の時にベースラインを作っておくと早い)
「角度」「トリミング」「ジオメトリ」(LrCでは「変形」)で、フレーミングを決定
「露出」「コントラスト」「階調」→「トーンカーブ」で立体感、視線誘導を考える
「外観」・「効果」を使って、立体感や印象を強調
「ホワイトバランス」「色被り」→ 「カラーマネジメント」 で雰囲気を追加
使わない機能や気をつける点
機能感の鑑賞による副作用を避けたり、現像の方向性を迷わないようにするため、以下の機能はなるべく使わないようにしています
「トーンカーブ」:いろんなことができる分、他の要素への副作用が多く、画像全体の影響が強いので、不安定になりがちだと思っています。なので、基本の階調補正にプラスして、強調した階調補正したい場合だけ使用します
「カラーミキサー」:一部の色だけ弄れて便利、操作が面倒なのと、他の色調整と重複・干渉するのであまり使いませんが、一部の色を視線誘導の意味で目立たなくしたいときに、最後に使う場合があります。
「マスク」:これも操作が複雑なせいで避けてるメニューで、写真の一部だけかけた調整が不自然に見えることが多いので、全体に補正をかけて終わることが多いです
現像のアプローチの今後
いまのところシンプルな現像プロセスは効果的だと思っていますが、プロセス自体を固定化すると楽しくなくなるので、新しい機能を試したり、他の方のプロファイルやアプローチを試していこうと思います。
いま興味があるのはLUTやカラープロファイルの重ねがけですが、Lightroomではまだサポートしていないので、そのうち試してみたいです。
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