令和の時代に劇場版ガンダムSEED
【ネタバレあり】
昨今は、サブカル界隈のリバイバル的な物が流行っている。
昔のマンガのアニメ化や、昔アニメ界隈された物を再アニメ化する等、
「令和のこの時代に◯◯が観られる(プレイできる)なんて……」
という声で非常に多く聞かれる。
満を持して「劇場版ガンダムSEED FREEDOM」である。
予告では、ラクスの
「キラを止めて!」
というセリフや、劇場版タイトルから、キラの正義が暴走して、世界に仇なす存在となってしまった的なストーリーなのかと思ったら、そんな事なかった。
結局、ラクスのセリフは「敵の催眠に掛かって、戦時境界線のような物を破ろうとしてしまうキラを止める」ためのものだった。
まぁ、これは正直物語を動かすためのご都合主義というか……MS戦闘中に敵に催眠を掛けられるなんて、何でもアリやん 笑
本感想に物語の仔細な情報は不要なので、続きは劇場で、君自身の目で確かめよう!
ってな具合なのだが、映画として満足度は高かった。
まず、待ったからね 笑
多分、シン・エヴァよりも待ったんじゃないかな?
何なら、劇場版プロジェクトなんてなくなったと、恐らく関係者も含めて誰もが思ってただろうし。
物語の比重としては、
メインストーリー 3
人間ドラマ 2
戦闘 2
ラブコメ 1
ファンサービス 1
お遊び 1
って感じかな。
何か、スタッフさんも楽しんで作ってたんだろうなって感じ。
SEED、SEED DESTINYは、
「生きる方が闘いだ!」
「その命は君だ、彼じゃない!」
というセリフや、
「ナチュラルとコーディネーター、強化人間やクローン」
「デスティニープラン」
という、物語の大きなファクターから考えるに、「命や存在」がテーマと言っていいだろう。
もちろん、戦争が題材となっている以上、どのガンダム作品も多寡はあれ、共通する部分だろう。
一方で本劇場版のテーマは、明確に「愛」。
愛故に傷付き、愛故に別れ、愛故に迷い、愛故に貫く。これは、ラクスの
「必要だから愛するのではありません。愛しているから必要なのです。」
というセリフや、キラの
「僕はラクスの全てを愛している!」
というセリフにも象徴されるだろう。
そして、愛がテーマ故に、多少ラブコメ然とした作品の仕上がっていた部分もある 笑
ただ、時々挿入されるラブコメ要素やおふざけが(物語上仕方ないとは言え、ちょっとラブコメしつこい気もしたけど)、程よく本編のスパイスになっていたのではないだろうか。
本作は、スーパーコーディネーターとして活躍してきたキラ・ヤマトの葛藤や成長を改めて描き、彼の物語(というか恋愛事情)に明確に答えを出し、不遇のアスラン・ザラを完璧で無敵の親友として描き、シン・アスカをキラに懐きアスランに反発してルナマリア・ホークというしっかり者?の彼女にヨシヨシされる犬系彼氏少年として描き切った(恐らくそんな意図はない)。
総じて、かつてガンダムSEEDを通ったファンならば、しっかりと楽しめる娯楽作品になっていたと思う。
視聴されるか迷っている方は、アスランの(というかアスランの乗っている◯◯の)勇姿を見てニヤニヤするためだけにでも、一見の価値があると思う。
つまり、オススメです 笑