「岩からのメッセージ」と『ジョジョの奇妙な冒険』とセレンディピティ
私はコレで会社を辞めました
長年お世話になった会社において、自分の居場所はなく、自分を全く必要としていない環境であることに気が付いた(気が付かされた)時、
『抗う』ことしか出来ない”超カッコ悪い”自分に嫌気がさしていました。
その環境を作ったのは『自業自得』『身から出た錆』と言われれば返す言葉は無く、「気が付くのが遅すぎる」との指摘には、ぐうの音も出ません。
「やった後悔」ばかり浮かぶ最悪の反芻思考パターンに陥って鬱になりかけた時、名盤『Kind of Blue』を聴きながら自分に言い聞かせました。
会社を辞めて起業するいう事は、何年も前から決めていましたが、辞めるタイミングが分かっていませんでした。
自分が「やりたいこと」を明確にする
「やりたいこと」を実現するために「やれること」の力をつける
同時「やるべきこと(やらなければいけないこと)」を果たす
キャリアを考える際には大切なことで、この3つのポイントの重なり部分を更に大きくしていき、常にアップデートすることが必要です。
この3つのポイントを再考するタイミングだったのかもしれません。
そして、私は会社を辞めました。
スーパーモンスターが私のエンジェルだった
人生のターニングポイントを迎えた時、人は「ああでもない」「こうでもない」悶々と悩んで答えが見つからず、誰かに背中を押して欲しいと思うことがあるでしょう。
「素敵な“エンジェル”が目の前に現れて、自分を導いてくれないかな?」
と願うかもしれません。
シューティングゲームにおいて、ステージ毎にモンスターが出てきて、最後には必ず強敵大物のスーパーモンスターが出てきます。
それぞれのスーパーモンスターを倒さないと、次のステージへステップアップできません。
サラリーマンとしての最後の職場となった上司は、私にとって、視界に入るのすら不愉快で、同じ空気に触れているのも嫌と思えるほどのタイプのスーパーモンスターでした。
権力(人事権)という鎧を纏って、酒とタバコとニンニクが混じっている“口臭ビーム”や『偉そう節』砲弾等の多数の必殺技を持っています。
会社を辞める決意を固めた翌朝
出社してみると、スーパーモンスターと思い込んでいた上司の姿が、背中に羽根が生えたエンジェルに見えたのです。
ルックスは相変わらず不細工なエンジェルではありましたが(笑)、昨日までの感じとは違っていて、全く“不愉快”とは思いませんでした。
私は、このスーパーモンスターに次のステージへ移行するように、背中を押されていたのです。
起業して軌道に乗り始めた矢先に、コロナ禍というハイパーモンスターが現れました。見事なまでに思い描いてきたビジネスモデルを壊してくれました。
ビジネスモデル・チェンジを余儀なくされ、暗中模索、試行錯誤を繰り返しながら出会った起業家にも、見事なまでに”裏切られ”、またまた失意のどん底へ陥ったのです。
ここからは、鬱というハイパー・ウルトラ・モンスターとの闘いが始まりました。「やった後悔」ばかり浮かぶ最悪の反芻思考パターンAgainです。「鬱にならないぞ!」という強い思いだけの防戦一方の闘いです。
『よく眠れない』『頭が全く回らない』『気配り気遣いができない』
と奈落の底に落ちかけた或る日、次の本と出会いました。
この本に書かれたフレーズが心に染みわたり、何度も読み返しました。
迷走を繰り返しながら「捨てる」ということを教わったことで、鬱からの脱出に成功しました。
「捨てる」までもなく、信頼・信用(元々ありませんでしたが)そして友人などの多くのモノゴトを失くしましたが、清々しい気分になっていました。
アンビバレンス(ambivalence)=両義性
60歳になり第二の人生を歩み始めた時に初めて「ディランが何を言わんとしているのか?」が理解できたようです。
「遅すぎ」と笑われるでしょうが、やっと気が付きました。
私は「アンビバレンスを認める」という考え方を持ち合わせていなかったのです。
活字離れ、本が売れない時代になり、商業出版社は著名な写真家でない限り簡単に写真集を出版することが出来ません。
また、自費出版するにしても何百万円という資金が必要で、編集・宣伝・流通には更に資金が必要です。
何も手を打たなければ、多くの在庫を抱えるリスクは大です。
そんな時代の流れに逆行するのですが、写真家:清水恒治氏の写真集プロジェクトを企画~提案~実行することを決断しました。
清水恒治氏が撮った写真は素晴らしいものばかりでしたので、世の中に出したかったのが最大の理由ですが、彼の一言が決定打でした。
この言葉を聞いた時、興奮してチビりそうでした(笑)
写真集「岩からのメッセージ」「Whispers of Stone」が発売され、写真展の開催を待つばかりになった今
自分の「やれること」が少しは役に立ったかもしれない
と思えたのは、ちょっと大袈裟ですが、人生で初めの経験でした。
「既に次作の出版も計画している」
92歳の写真家が、前向きな気持ちになっていることが超嬉しい!
後は、写真集が1冊でも多く売れて、より多くの人に見てもらうことです。
セレンディピティ(Serendipity)
会社・組織というブランドもなく、肩書もなく、過去の目に見える実績もない”どこの馬の骨かもわからない”フリーターの私にとって
『写真集』『宣伝用PV』『宣伝用新聞風チラシなどの情宣物』そして写真展
最高に説得力のあるプレゼンテーション・ツールとなりました。
(数社からお声かけ頂きました。)
生粋の”調子に乗るタイプ”である私は、具体的に何かの新しいコラボが決まったわけでもないのに舞い上がっていました。
謙虚さを忘れ、得意の「自慢話」が”さく裂”しそうだったのです。
車の中での次男との何気ない会話
「ジョジョの奇妙な冒険」のモンスターとの闘い
「岩からのメッセージ」が伝えたアンビバレンスとRock
この瞬間に全てが自分の中で結びついたのです
これで『JOJO feat. Artist&Music』という投稿記事を書き始めました。
「行動しなかったことの後悔」は「行動したときの後悔」の2倍
行動したからセレンディピティに巡り合う
行動しなければ偶然の産物は創造できない
自分が意図していない行動や出会いから、新たなアイデアや解決策が生まれることもあり、全く予想外の出来事から、大きなチャンスにつながることもあります。
セレンディピティによって得られた情報やアイデアによって、これまでの常識や当たり前を大きく覆すイノベーションを生みだすことができるかもしれません。
幸運な偶然を引き寄せるためには、何事にも好奇心を持ち、違う意見や考えにこそ耳を傾け、行動量を増やしていくこと
でしょう。
クリック⇒ 清水恒治からのメッセージ
Official TrailerのBGMは”Move On Up”
1970年のカーティス・メイフィールドのソロ・アルバム『Curtis』に収録された楽曲『Move On Up』は、ファンキーなホーンセクションだけでなく、困難に立ち向かいながら前進するという励ましのメッセージでも際立っています。
この楽曲がPVのBGMに選んだ理由は至って単純なもので、障害を乗り越え、より高みを目指すというテーマが、清水恒治氏の作品の精神と深く共鳴すると思ったからです。