“お・し・ま・いDEATH!” by 大和田常務
一番消費者に近いのは、組織内で“一番ポジションが下”のメンバー。
一番消費者に遠いのは、組織内で“一番ポジションが上”のメンバー。
“一番ポジションが上の人”の発言が最も大きくて、何でも通ってしまう。
この組織で“最もヤバイ状態”を招くのは?
“ポジションが上の人”が【正確な情報】を把握していないまま、
【判断】⇒【決断】⇒【指示・命令】
を行っていることだ。
“ポジションが中の人”が、【下と上の橋渡し役】となって、『下の意見』を正しく、“ポジションが上の人”に正確に伝えないければならない。
“ポジションが中の人”は、中間管理職と言われる人々だ。
『下の意見』が“ポジションが上の人”に上手く伝わらない理由は?
① “ポジションが上の人”の聞く耳を持たなくなる【権力に溺れる病】
② “ポジションが中の人”の自己保身と忖度による【権力にすり寄る病】
③ “ポジションが下の人”の諦めと他人事感による【権力の罠にはまる病】
【権力に溺れる病】
意思決定の特権(人事権含む)は一部の【権力者】に占有化され、どんなに愚かな決断をしても、周りはそれに服従的な態度を取る傾向が強まる。
【権力者】は、「自分」が法律になり、“ワガママ”も許される「自由」を与えられ、世間感覚ズレしていく病。
【権力にすり寄る病】
組織には『派閥』が存在する。
派閥の鉄則は【絶対に浮気しないこと】【命令には絶対服従】。
派閥のボス=【権力者】は、縁の下の力持ちになる人に何らかの“ご褒美”を与える。
この“ご褒美”への期待感から、“ヨイショ”を繰り返えす病。
不祥事の実質的な“主犯格”となるのは、この病を患った輩である。
【権力の罠にはまる病】
目の前の仕事・与えられたことに頑張るだけで、自己成長がなく、結局は「歯車」と化していく。
上司や先輩を見て、自分にとっての“損なのか?”得なのか?”という判断基準が日増しに高まり「社畜」化していく。
この本の通り、
“会議好き” “規則好き” “数字好き”の烏合の衆が集まっているので、先鋭的な発想には理解が得られず、承認されない。
ところが、前例踏襲主義で、リスクを極力回避して
“石橋を叩いて渡る”タイプだらけの組織なのだが、
【権力者】から、
「これでやれ!」
という命令がでると、
今まで絶対に渡らなかった“石橋”を叩くこともなく、猛ダッシュで走りぬけなければならない。
「え?今までの会議はないんだったの?」
と思う暇もないほどの驚くべきスピードで“空気”が変わる。
急に“ポジションが中の人”が張り切って、部下に発破をかけだす。
【権力者】からの“ご褒美”をもらえるチャンス到来だ。
部下は、ここで“消費者感覚とのズレ”を指摘しようものなら、村八分になってしまう。
【上司の指示に従う】という担保がとれているので“黙従”する。
【権力者】の命令によってスタートしたプロジェクトも、“消費者感覚とのズレ”が表面化してくると、
それぞれのポジションの人が、
自分よりも“下”のポジションの人に向かって
「それ、俺聞いてないよ!」
と、お決まりのフレーズを発する。
この状況になって、“ポジションが下の人”は、【“権力の罠”にはまる】という真意を理解することになる。
“ポジションが下の人”が、一番世間の声を聞いている人だが、組織の中では、【権力者】の声を一番聞かされない人だ。
日本では、“ポジションが上の人”が、<【不都合な真実】に耳を傾ける“ワクチン”“特効薬”>開発が絶対に必要なのだが、この開発に取り組んでいる企業は存在していない。