「勝利」や「成功」からの学びは殆んどなく、「敗北」や「失敗」から多くのことを学んだ②(第一印象は大切 編)
私が就職した時の新入社員研修スケジュールは次の通り。
4月1日が入社式
第1週:本店会議室で研修
第2週:御殿場の研修センターで缶詰研修
第3週:各自の実家から通勤できる範囲の営業拠点でOJT
第4週:辞令交付~部門別研修
5月(GW明け):赴任地へ出勤
4月1日の入社式での印象
『くそ真面目な学級委員ばっかりだな。今まで毛嫌いしてきたタイプばっかりだな。まあ、こんなもんだろうな。』
第2週:御殿場の研修センターで缶詰研修
8人ずつのグループに分けられ、先輩社員が講師として朝から晩まで知識を詰め込まれ、毎日“確認テスト”が行われる。
一日中8人でいるので、ある程度は“人となり”はわかる。
大学の体育会アメリカンフットボール部だった人、北海道でスキーの愛好会だった人、ニコニコしてるが黙ってて殆ど意見を言わない人、若干“出しゃばった”感がある人。
そのグループの中で、私が嫌いなタイプの東大卒のT君がいた。
確かに“頭がいい”というか?勉強は出来るのだろう。
日中の研修中のT君は講師の先輩社員助手でもあるかのように
「その件は、この法律の関係です。」
「テキストのここに書いてるよ。」
私は理解できなかったので、講師に質問したところ
「え?そんなことも分からないの?常識じゃん!」
とT君が絡んできた。
『アホか!それ“常識じゃん!”っていうお前が“常識ないんだよ” ボケ!』
この発言で私は、夕食前に研修事務局に呼び出だされて説教された。
缶詰研修から解放された金曜日の夜の新宿で
小田急ロマンスカーで新宿へ。
数名の同期社員と歌舞伎町付近の居酒屋に入った。
<ショック1>
缶詰研修から解放された高揚感もあって盛り上がっている時
「OJT研修はどこの支社?」
『三軒茶屋支社だよ。』
「そうなんだ。またT君と一緒だね」
『え?え?え? ホンマか?』
<ショック2>
別の奴が、近くのテーブル席にいた女性3人組に声をかけ始めた。
「一緒に飲みませんか?(胸章を誇らしげにみせながら)この会社わかる?」
え?会社のバッチ見せてナンパ?
3人組女性からは断られて戻ってきた一人が
「分かってない女性だよ。さあの飲み直そう!この会社の社員になったことに乾杯!」
私は
● 来週もT君と一緒
● ナンパするのに“会社名”を使う
というダブルショックから“蕁麻疹”が出そうだったので
『ごめん。用があるので俺帰るわ。』
と言ってその場を離れ、一人で何度か行った下北沢のBarで行った。
『マスター、バーボン、ダブルでロック 頂戴』
来週月曜日からのOJTが憂鬱だった。
第3週:各自の実家から通勤できる範囲の営業拠点でOJT
私は九州人だが、当時たまたま、親が東京に住んでいたので、OJT研修は三軒茶屋支社。
OJT初日は、支社メンバーとの飲み会が用意されていた。
先輩社員から
「どこの出身?学生時代何やってたの?」
と言った当たり障りのない質問に対応しなければならない。
超面倒くさい、居心地が悪い、面白くもない会だ。
配属先の話になったところT君が
「絶対九州への配属だったら死んじゃう!」
とぬかしやがった。
『ドアホ!俺は九州人。お前は東京で死にさらせ! ボケ!』
と思わず言ってしまった。
私は、T君が参加しなかった二次会で、酔った先輩社員から延々と説教されることになった。
第4週:辞令交付
私は地方支店の営業課
T君は同期社員憧れの本店の商品開発部
この一連の件での教訓
① 口は禍の元
つい、「アホか!」 「ボケ!」といった美しい日本語を使ってしまう(笑)
私にとっては親しみを込めた言葉であっても、人によって捉え方は違う。
この種の“失敗”をするたびに反省はするのだが、、、、
還暦前の今でも、この“失敗”は繰り返しやってしまっている。
(全く“教訓”になっていない。)
② 協調性が重要
会社生活というものは、協調性は極めて重要だ。
ムラ社会であるので「思いやりは友をつくるが、真実を言うことは敵をつくる」ということを認識しておかなければならない。
協調性を重視するあまり自分を抑えてしまうと“つまらない”としか思えないが、、、それはダメなことだ。
③ 第一印象が全てといっても過言ではない
わずか、入社して1か月間で同期社員との付き合いは終わった。
早期退職するまでの30年間で、一度足りと同期会に参加しなかった。
同期社員の第一印象が悪すぎて、、、、
人間は、第一印象がよくない人とは無意識のうちに距離を置こうとする。
第一印象でよくないイメージを持たれてしまうと、
「この人には仕事頼もうと思わない」
「関わりたくない」
につながってしまう。
第一印象がよくない人ほど、そのことに気付いていない人が多い。
その代表が私だ(笑)
「反省」できるのは「弱者の特権」
敗因を追及し、修正・改善することが非常に大切。
きちんと反省すれば、同じ轍を踏むことは格段に少なくなる。
よりよい未来を手に入れるために反省するのだと考えればいい。
学生時代は付き合う相手を選べたが、会社生活では付き合う相手は選べない
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