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コーヒーインストラクター検定1級合格しました!受験のきっかけと大切にしたいこと。

先日お陰様でコーヒーインストラクター検定1級に合格しました!
学科試験・実技試験ともに80点以上で合格です。(それぞれ100点満点)
合格率12%というこの難関資格「そもそもどんなことに役立つの?」という疑問もあおりかと思います。僕もかつてそう思っていました。

弁護士や医師のようにその資格自体でなにか仕事に直結することは無く、半分名誉みたいなものなのですが、僕がこの資格を取ろうと思ったきっかけは、お店でのお客様とのやりとりにありました。

普段お店でお客様とおしゃべりしていると、色んなご相談やご質問をいただきます。

「コーヒーの保管は冷蔵庫でいいの?」
「酸味が少ないコーヒーはどれ?」
「前飲んだブレンドよりもう少しコクがあるものが飲みたい」
「ハンドドリップをしてみたいけど何を買ってどんなことに気をつけたらいい?」
などなど

 僕とお話したことがある方はご存知かもしれませんが、お客様とおしゃべりするのが大好きなんです。なので、せっかくご相談いただいたのに分からなくて喋れないと、つまらないというか勿体ないというか、ぐぬぬという気持ちになるのです。
元々、珈琲屋の息子として生まれたこともあり、家業に入る前からちょっと珈琲には詳しい素人だったのでした。家業に入ってからは、焙煎を経験し、抽出を経験し、お客様と会話をし、日々座学ではわからない勉強を重ねました。

 そんな中ふと思ったのです。

「自分の珈琲知識、幹がない!」

僕の知識や経験は、独学や社内の口伝(!)によるものが多く、なかにはアップデートされていないものや抜け落ちている部分があることが段々分かってきたんです。知識の枝や葉をつけて花を咲かせるのに、土台となる幹がない。偏った知識や経験ではお客様の役に立てない。そんな物足りなさを感じたことがきっかけです。

 ならもっと色んな側面から勉強してみよう!ということで受験することにしたのが「コーヒーインストラクター検定」というわけです。
 

僕のコーヒー屋としての喜びは、誰かの役に立てること。

 いまコーヒーに関する様々な情報が簡単に手に入りますが、僕はコーヒーに正しいも間違いもないと思っていて、その人が美味しいと思ったコーヒーがその人にとってのベストなんです。スペシャリティでもインスタントでも、焙煎直後でも焙煎してから時間がたっていても、アラビカでもロブスタでも、美味しいと思えたならそれでいいんです。

 ただなかなか「美味しい1杯」に出会えていない方も少なくないので、そんな方が「美味しい」に出会えるようなお手伝いをすることが、コーヒー屋としての僕の使命であり喜びです。そして誰かの役に立つためには、知識や経験が必要です。知識や経験は、自分を大きく見せるためではなくて、誰かの役に立つためにある。だから僕は勉強をして、資格を取ることにしました。

 勉強は結構大変でしたが「これって前お客様の○○さんが言ってた話だよな」とか「あ、これ分かれば○○さんとの話が広がるな」とか浮かんでくると、一見無機質な文章も奥行きが出てくるようで楽しめるから不思議です。

 今回お陰様で合格できましたが、僕がこの資格にふさわしいか否かは今後の僕の働き次第。1級の名に恥じぬよう、責任感を持ってこれからも頑張ります。合格に向けて、協力してくださった方々、スタッフ、家族に感謝です。

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