HPVワクチンの個別通知に関する副反応検討部会での新たな方針を受けて、つくば市に送付したメール
1月31日に厚労省の厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)が開催され、「積極的勧奨とならないよう留意」という謎の制限は残しつつ、接種の方法(当該自治体における接種日時・接種場所等)を新たなリーフレットとともに対象者に個別に送付するという提案がなされ、了承されたとのことです。昨年、私の住むつくば市においては、HPVワクチンに反対する議員による質問が議会でなされて以来、これを危惧した市内医療関係者による市への働きかけ、接種推進に賛成する議員による議会質問と続きましたが、市は関係者が求める個別通知に慎重な姿勢を崩していませんでした。今回、厚労省の姿勢の変化を受け、再び、医療関係者が市に働きかけようとしています。私はHPVワクチンに反対する議員を擁する会派に向けて昨年夏に公開質問状を送付し、その内容および回答をこのNoteにおいて公表し、また市へも情報提供してまいりましたが、事態の推移を受けて、以下のように市にメールを送付しました。市が一刻も早い個別通知に動き出すことを念願します。
*****************2020年2月4日0時57分発信*****
つくば市保健福祉部健康増進課
担当者様
ご無沙汰しております。
既にご承知かもしれませんが、1月31日に開かれた厚労省の厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)において、HPVワクチンについての情報提供のことが議題になり、わかりやすくリニューアルするHPVワクチンのリーフレットと共に、接種できる日時や場所など具体的な接種方法について、対象者に個別に送る方針が示され、概ね了承されたとのことです。
会議について報じたBuzzFeed記事
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/hpvv-kobetsu-johoteikyo?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharetwitter
当該検討部会の厚労省ページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_284075.html
該当の資料「HPVワクチンの情報提供の目的及び今後の方向性について(案)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000590792.pdf
副反応検討部会においては、資料の終盤の「(3)情報提供の方法に係る方向性」にあります、リーフレットおよび接種の方法を自治体から個別送付してはどうかとの提案が了承されたということです。
昨年8月、小森谷議員の7月議会でのHPVワクチンに反対する趣旨の発言について市民ネットワークに向けて私が送付した公開質問状とその回答について貴課にもお伝えしたところですが、その後、9月議会では山本議員がHPVワクチンの接種について市から対象者に個別通知を行うよう求める質問をされました。それに対して、市長からの答弁は、ワクチンの有効性は認めつつも、厚労省の積極的勧奨を行わないとの勧告に言及し、いすみ市の対応は積極的勧奨に当たる可能性もあるとして、個別通知には否定的な、動向を注視していくという発言にとどまりました。
しかし、その後、衆議院において井出庸生議員の提出した質問主意書に対して、12月3日、「厚労省の勧告には、自治体に対する法的拘束力がないこと、自治体による予防接種における勧奨の具体的運用法式については、自治体の裁量があること、勧告に従わなくても、自治体は国から不利益的取り扱いを受けないこと」という趣旨の政府回答が出されました。
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon_pdf_s.nsf/691ac226f2d1ff104925711100441b0a/d52e0d9af18fb055492584bf001fbfc3/$FILE/a200091.pdf
これを解釈すれば、いすみ市の通知は何ら問題のあるものではなく、つくば市も自発的に市内の対象者に個別通知を行うことが可能ということになります。これについては、本質問主意書の提出にあたり協力された、弁護士で元衆議院議員の椎名つよし氏のfacebookページ
https://www.facebook.com/tsuyoshi.shiina.yourparty/posts/1429244610566574
の記事が参考になります。
そして今回、予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会において、HPVワクチンについて対象者に個別通知することが副反応検討部会で了承されたということになります。
今後、HPVワクチンの個別通知に関して厚労省からの連絡があるものと思料しますが、つくば市におかれましては、この間の事態の推移をしっかりと把握され、厚労省からの連絡を待つまでもなく、直ちに対象者への通知の準備に入られるよう、的確な判断と措置に向かわれることを切に願います。特に、高校1年生については無料で受けられる期間はこの3月末までに迫っております。全3回の接種を受けるにはすでに時間が足りませんが、1回、ないし2回の接種でもかなりの効果が期待できるとの報告もあります。接種者の多寡にかかわらず、必要な予算は自治体にすでに配算されていると伺っております。是非、この貴重な予算を少女たちの将来の健康のため無駄にすることのないよう、早急な通知・広報に向けて全力を尽くされることを要望します。
市内在住
佐々木徹