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電車のなかで

何事もそうかもしれないが、学んだことをいかに普段の生活に紐づけるかが、知識の定着には大きく影響するように思う。知的好奇心の衰えなのか、単純に「へえ〜」と知識をインプットしただけではまず間違いなく翌日には忘れてしまっている。脳の中を知識が川を流れる漂流物のようにふわふわと流れていって、どこにも引っかからずに海の彼方に消えていってしまうようなイメージだ。

何かしら、杭だとか橋桁のような引っ掛かりを作ってやって、頭の中に残るようにしてやらないといけない。そうすれば後からまたその知識を引っ張り出せるし、地に足ついた知識になったと言えるだろう。

というわけで、最近は、歩いたり電車に乗ったりしながら風景の中の気象について考えたりするようにしている。前回あたりの記事に書いたが、車窓から森を見て「森林キャノピー層」のことを考えてみたり。ちなみに、キャノピー層というのは、森の周囲は上空数十mあたりまで、一般的な大気の構造とは違った空気の塊ができているらしくその層のことだ。…と書いたが違うな。局所的な地形の影響が風速や気温などに大きく及ぶ範囲のことっぽいな。木が生えているとか、都市であればビルがある、舗装があるとかの影響を大きく受けて、もう少し大きなスケールでの法則(いわゆるここまで参考書で勉強した範囲の法則的なもの)よりもそういう影響の方が大きい範囲、ということのようだ。
まあ、理解はその程度なのだが、とにかく考えてみるようにしている。

とにかく、そんなようなことを電車の車窓から考えたり、参考書にあった気温だとかの鉛直分布図や、接地層だとか大気境界層だとかを脳内VR的に風景と重ね合わせてみたりして普段から少しずつ理解を定着させる癖づけをしようとしている。

これが癖付けできれば、気象なんて常に目にするものだし、だいぶ理解が進むんじゃないかと思うのだが、問題は、自分が思い出せる範囲での知識しかそこには出てこないということだ。ちょっとさっぱり意味わかんないし記憶にも残らないしイメージもできてない、と言った類のものは、脳内VRには出せない。そういうのはまずはそこに出せるように勉強しなきゃね。ある程度頭では解ったものを現実に結びつける作業だね。

同じような癖づけとして、最近は天気図ももう少し細かく見てみるようにしている。高気圧=晴れ!とか低気圧・前線=雨!じゃなくて、等圧線の歪みとかを見ながら、実はこの辺にも低圧部があるんじゃないか、とか、そうしたら風向きはどうかな、とか雲はあるのかな、とか考えて、風向きの予測なんかを見て答え合わせをするようにしている。違ったらなんでだろう、と考えてみたり、解説している人のTwitterなんかを見てみたりしてなるほど、と思ったりとやっている。

今日はこんなところで。明日は船に乗るから天気、波、風、潮汐は見ておかないとな。

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