2023GWについて
ツイてない
今年のGWは釣り尽くしになるはずだった。当初の予定では
29日 葉山
30日〜1日 神津島
2日 浦賀
6日 鎌倉
でそれぞれ釣りをする予定であった。自分でもやりすぎィ、と引くくらいであった。しかし、結果からすると
29日〜1日 神津島
2日 浦賀
以上である。すくな・・・あれ?4日間はやってるな。行先が2箇所に減りこそすれ。ほんとに中止になったのは6日だけであった。
もう少し詳しく説明しておくと、29日は葉山が強風のため出航できなくなったので神津島へ1日早く行くこととし、結果神津島は3日間。6日は台風かというような強風で(湾岸線も通行止めになっていたくらいらしい)これは代替なく中止。なので、5日予定していたうち中止になったのは1日だけで、都合4日間は釣りをやっていたことになる。ひとからみたら楽しそうなGWだ。
しかし、見出しに書いた通り、どうも「ツイてない」という印象が付きまとうGWであった。何でだろうか、考えながらこのGWの釣行を振り返ってみたい。
中止の29日葉山
GW前半の天気予報は、1週間前くらいからなんか怪しく、もしかしたら神津島は悪天候で行っても仕方ないんじゃないか、なんて心配をしていたが、正直29日の葉山はノーマークであった。しかし、2、3日前からあれよあれよと予報が悪化し、波も風もとても出れる雰囲気ではない(というか出れてもとても釣りにならない)感じになっていた。
客観的にみると状況はもう絶望的なのだが、人間ふしぎなもので、状況が悪くなってくると自分に都合のいい情報ばかり追うようになる。天気予報のサイトをいくつも徘徊し、風や波の数値が小さい予測を出してるサイトを見つけてきて「大丈夫かも」と、一縷の望みを繋いでいた。一緒に行く予定だったひとたちとの当時のLINEはそんな願望に溢れていて面白い。
しかし前日昼間に出航予定のマリーナより、翌日の状況について連絡がありあえなく中止となった。まあ釣りにならない状況で行っても仕方ないし、あと神津島も浦賀も鎌倉もあるから、(この時点では)一度の中止くらいはまあ心の余裕をもって受け入れられた。
それより、前日28日に葉山が中止になった瞬間に、神津島行きの船を1日早い便に、宿も2泊に変更する手続を終わらせるという仕事でも見せない瞬発力を発揮できたことには割と満足している。
というわけで28日の夜から東海汽船に乗って神津島に向かうことになった。
修行の神津島
出発
金曜日の夜に、船で東京を発つのは何回経験しても気分が高まる。何度でも書くが、出航の瞬間を味わうだけで島旅行は半分くらい元が取れる。
あたらしいさるびあ丸は、新しくて綺麗なのはいいのだが、海を見ながら飲む場所が先代に比べて減っているのが惜しいところである。穴場は5階のデッキ。片側しか海は見えないが、空いているのとベンチがあること、壁に囲まれており比較的風を凌げるところがオススメの理由である。
この日も右舷側のそこに陣取り、ビールを飲んでいた。一人だったのだが、いろんな人とLINEをしていたのが記憶に残っている。普段は鬱陶しく返信も億劫になるSNSだが、こういう他にすることがないシチュエーションではすぐ返そうという気にもなるし、やりとりをすることが楽しかったりもするもんだなあと、一人を楽しむというよりは人との繋がりを考えながら時間を過ごした気がする。
1日目 修行
翌日は大島・利島・新島・式根島と一通り一応おきて離着岸を見物する。大島で半分以上の人が降りたように思う。10時ほぼ定刻に神津島着。宿でチェックインの手続きをすませ、昼食のさかなサンドを港近くのよっちゃーれセンターで買ったあと港に向かう。今日は、遠出はせずひたすら集落に近い前浜港にて釣りをすることにした。釣具屋のおばちゃんに聞いたら、最近は島の反対側にある多幸湾でサバが釣れていてそれを餌にした泳がせ釣りをしている人がいるらしいが、とにかく今日は前浜側でやることにする。人はそれほど多くないが、それでも何組かはいる。人がいないところに陣取ってジグを投げ始める。
結果はダツ1匹。
日没までジグを投げ続けたがアタリもなく、であった。おかげさまで多少はキャスティングがうまくなった(とはいえまだまだだが)ので初日としてはよしとしよう。しかし、島でのショアジギングはまだきちんと釣れたことがないので、全くつれるイメージがわからない。
夜は、宿近くのhyuga breweryというクラフトビール屋さんで晩酌。オーソドックスできちんとしたビールが多くてよかった。揚げ銀杏がビールにあって美味い。
2日目 道の終わり
朝は雨。そして西風が強く海は荒れ模様。さるびあ丸の到着港は風裏の多幸湾になり、ジェット船は欠航になった。そんな天気だし今日は1日のんびりするかな、と思い宿で本を読みながらゴロゴロしていた。そうこうしているうちに、会社の後輩が合流した。車がうまいこと借りられたので(神津島はレンタカーが少ないのだ)、雨もまだ止みそうにないしせっかくなので島のいろいろなところを回ることにする。
というわけで海沿いの都道224号線を通り島の北端、赤崎遊歩道方面に向かう。この道は、終わりが大変印象的なのである。赤崎遊歩道まで、2車線の規格の高い道路が続くのだが、最後、トンネルが二つ続いたところで突然道が終了するのだ。なぜ、、、と思うが最後のトンネルを出たところから顔を出してみると、とんでもない崖(と土砂崩れの跡)が見え、これ以上の延伸を断念したとしても仕方ないと思わされる。むしろ、その先には何もないのに延ばそうとした方がおかしいような印象すら抱く。この辺りの探索はヨッキれん氏の「山さ行かねが」という廃道探索サイトが詳しいので興味がある方はぜひ。反対側の終端も(こちらの方が行くのは大変だが)訪れたりしているうちに雨が止んできたので、釣りをすることにする。
今日は西風が強いため西に面した前浜港での釣りは難しいだろう、ということで裏側の多幸湾に向かう。行ってみると予想通りこちらは風も波も大変穏やかだ。島はどこかで波風を避けて釣りができるから良い。
ジグを投げてみつつ、キビナゴやオキアミなどでの餌釣りもやってみる。餌釣りは見よう見まねなので、正解がよくわからない。こんどはカゴ釣りとかをやってみたい。
ジグには全く反応がないが、餌はちょいちょいアタリがある。後輩もイスズミだのキタマクラだのちょいちょい釣っていた。エサ取りが多いなあと思っていたら、いきなりの強い引き。左右に走るから何だろうと思ったら、カンパチの小さいやつ、ショゴだった。岸壁沿いに落としていたので、釣れると思わなかったが、期待していないと釣れるもんだなあ。
その後はアカササノハベラが釣れ日没。釣具屋のオヤジにイカをやれと言われてスッテを買ってみたが、やり方もあたりの取り方も全然分からず、暗いし寒くなってきたしで心が折れて帰ることにした。
今日もhyuga brewery。それから宿に戻って軽く飲んだ。同じ宿に泊まっている人も釣りをしていたらしく、前浜の漁港内で釣ったというウツボの唐揚げを食わせてもらった。
3日目 朝マヅメ
日の出前後1時間くらいを朝マヅメといって、魚の活性が上がって釣れやすい時間帯なのだそうだ。せっかく島に来たのだし、今日が最終日だから気合いを入れて釣ろうと思って3時半に起き4時に宿を出て多幸湾へ向かった。最初のうちは雨が降っていたので、車のなかで時間を潰したりしつつ、ジグを投げ、時々餌釣りもやってみる。しかし釣れず。
そうこうしているうちに日は完全に昇り、7時過ぎ。なんと今日も多幸湾発着だったらしく、港では準備作業が始まったので退散し前浜港に向かう。今日も西風だが、桟橋に波が被るということはなさそうだ。
と、ジグを変えて投げ始めたところでイナダが釣れた。自分のショアジグロッドで青物が釣れたのは始めてだったので大変うれしい。それまでは、ヤガラとかダツとか細長い魚ばっかりだったので。
とはいえ釣れたのはここまで。14時30分のジェット船で帰宅となった。
風と波の浦賀
その翌日5月2日は浦賀から出航。これも1週間前くらいは穏やかで大変いい予報だったのだが気づいたら波風が出航中止ギリギリくらいの数値になっていた。
とりあえず出航するものの、予報通り大変な波と風。ドテラで流すととんでもない勢いで流されていく。そこで、今回初挑戦のアイテム、シーアンカーを使ってみることにした。パラシュート状の布を海に入れることで、水の抵抗で船が流されるのをゆっくりにしてくれる道具だ。
こいつはすごい。強風時に特に効果的なのかもしれないが、風上に船首を向けた状態をしっかりキープし、そしてほとんど流されなくなる。おかげで強風と高波であったが1日釣りができた。
釣果は・・・。シーアンカーの練習になった日でした。写真もありません。
腰越 中止になるまで
3日あけて5月6日。いつものプレジャーボートではなく、遊漁船を仕立てての釣りになる予定だった。もともとこの辺は雨予報だったが、どうやら南風がめちゃくちゃ強いらしい。みているとどんどん予報の数値が悪くなっていく。最終的には10mを超える感じになり、さすがの遊漁船でも出航中止となった。
これでGWは4月29日、5月2日、5月6日と全て強風でうち2日間は出航中止という、なかなかの成績となってしまった。釣り以前の問題だ。こんなんだったから、ツイてない、という印象になってしまったのだろう。島では釣れたし、シーアンカーという新しい道具も使えるようになったし、得るものはあったようには思うのだが、不完全燃焼感はまあ確かに否めない。
悔しかったので、浮いたお金で上州屋で釣り道具をいろいろ買ってやった。
というわけでGWはスカッと釣り三昧とはいかなかったものの、釣りのことばかり考える幸せな時間は過ごせたようにも思う。行くまでが一番楽しいってのもあるしね。今度はどこにいこうかな。