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森鷗外没後から100年、偉大なる翻訳者を想う

7月9日に没後100年を迎える森鷗外。 鷗外ゆかりの地である#ベルリン の #森鷗外記念館 では、昨晩の記念式典を皮切りに様々な展示やイベントが予定されているそうです。

森鷗外は小説家としだけではなく、#翻訳家 としても活躍しました。
『ファウスト』、『即興詩人』、『サロメ』などの翻訳が有名ですが、その他にもさまざまなジャンルの作品を縦横無尽に訳しています。

📚 ためしに、鷗外選集(岩波書店)の第11巻から、翻訳作品のタイトルだけを以下に拾ってみました。

マクベス (ウィリアム・シェークスピア)
玉を懐いて罪あり (E.T.A, ホフマン)
地震 (ハインリヒ フォン・クライスト)
はげあたま (アウグスト・コピッシュ)
ふた夜 (フリードリヒ・ハックレンデル)
緑葉歎 (アルフォンス・ドーデ)
うづしほ、十三時 (エドガー・アラン・ポー)
該撒 (イワン・ツルゲーネフ)

鷗外は#英語 や #ドイツ語 をはじめ、オランダ語やフランス語にも堪能だったらしく、以上のリストだけでも多様な言葉からの翻訳を手がけたことが分かります。明治の文豪だけあって作品の翻訳者というより、「文化の翻訳者」という自負があったのでしょう。

驚きなのが、鷗外が軍医としての公務や創作の傍らのいわば「兼業翻訳者」として、大量の翻訳作品を発表したということ。巷の産業翻訳者ごときで「燃え尽きた(バーンアウト)」などとは言っていられません。

そういえば、今年はモダニズム文学の金字塔的作品とされる、#ジェームス・ジョイス の『 #ユリシーズ 』の刊行からも1世紀を迎えます。

20歳の年の差はありますが、二人が同時代人であったことが少し意外です。
あの難解なジョイスの英文を鷗外だったらどんなふうに訳しただろうかと、想像が膨らみます。

鷗外先生のことだから、きっと五言絶句の文体などを駆使しながら見事に料理されていかもしれません。

(Source of the list shown above:
https://www.ogai.hu-berlin.de/uebersetzungen-europaeischer-literatur.html)

#日本語 #文学 #ドイツ #文化の翻訳 #森鷗外没後100年

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