風も吹かない空間で、白いフワフワはマンホールのような穴の上を通ると、突然舞って天高く昇っていった。
きのう、セントポール大聖堂で、ボーっと過ごしていたときのこと。
セントポール大聖堂は、英国国教会の聖堂であり、チャールズ皇太子とダイアナ妃が結婚式をした場所としても知られている場所。私がロンドンに住んでいた時の近所。部屋を出ると、大聖堂の丸っこい屋根を毎日見ることが出来た。平日は観光客向けに入場料を取って公開しているけれど、日曜日は基本的には様々なサービスの予定があって、信者(祈る気持ちがあれば誰でもOK)のための日となっている。
きのうは日曜日。
そんなこんなで、お祈りの為のスペースにフラリと行ってきたのです。
聖堂の中に座って、ボーっとボケーっと過ごしていた。聖堂の天井はとても高くて、見上げると吸い込まれそうだなぁ、、、なんてことも思いながら。
その時。
フワフワとした白いカタマリ(綿毛?綿埃?綿帽子?)が床をただよっているのが視界に入った瞬間のこと。
地階と繋がっているマンホールの蓋のような部分が床にありまして。
そこに白いカタマリが差し掛かった途端に、ギュギュギューーーンと空高く昇って行ったのです。大聖堂の中は、風が吹くわけでもなく、ただただ静寂な空間。時が止まったかのように見える場所で、勢いよく白いフワフワが昇っていく様は、ある種、異様な光景。
マンホールの蓋のような部分には、いくつかの穴があいていて、それが生んだ気流に白いフワフワは乗っかって行ったのだと思う。理屈は、それだけ。
ただ、その気流にうまくマッチするかは、タイミング次第なんだろうなぁ、なんてことを、ボーっとしながらも考えていた。
マンホールの蓋のような部分をただ通ればいいってもんじゃなくて、なんらかのタイミングや通りかかる角度なんかも、きっと、重要。
いろんが偶然が重なると、思いもよらない動きが生まれる。"思いもよらない"っていうのは、まぁ、上昇するための必然が重なっただけだとも言えるので、想定内ではあるんだろうけれど。( ̄▽ ̄)
フワフワの綿埃は、意図しない場所に行って、不安なんだろうか。思いがけない大冒険にワクワクしているのだろうか。傍からみると、大移動をしているように見えるけれど、案外、当の本人は気付いていないのかもしれないな、、、とか。笑
気流にのって、時流にのって、思いもよらない世界が開けるってこと、私たちの日常生活においても、あるかもねーーーーー。いつ、そんな時がきても良いように、何を準備してたらいいのやら。
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