大事なことは、「How to say 」より「What to say」!!!
「どう言うか?」の前に、「何を言うか?」を最初に考えるべきだと教わったのは、そう、コピーライター時代のこと。就職活動の流れの中で、なんとなく、コピーライターという職種に収まり、コピーライターの仕事の本質なんてものも全く分かっていなかったその当時、宣伝会議のコピーライター養成講座に通っていた。その後、コピーライターとして開花することもなく、数年で広告業界から去っていくわけだけど、この「何を言うか?どう言うか?」というフレーズを思い出すことが、その後の人生でも度々あった。
そして、今。もはや、何度目のことか分からないけれど、ベトナムにある大学の日本語クラスで作文を教える中で、再びこのフレーズを思い出す。
「良い作文」ってなんだろう?
文法に間違いがない作文?自然な表現を使っている作文?
どちらもスムーズなコミュニケーションの為には、必要なことではあるけれど、やっぱり、一番大事なのは、「伝えたいことがハッキリとしているか?」なんだと、学生の宿題を添削をしながらつくづく思う。
ひとつひとつの文章に間違いがなくても、どれだけ素晴らしい表現の文章が並んでいても、それぞれの段落で、そして作文全体として「何が言いたいのか?」がハッキリと分からなければ、それは「良い作文」とはなり得ない。文法のクラスで習ったフレーズをそのまま切り貼りして、”作文風”に整えたくなる気持ちはよく分かるけれど、どれだけパーフェクトな文章を繋ぎ合わせても、それでは、何が言いたいのかサッパリ分からないものになってしまうのだ。。。
むしろ、表現が多少ぎこちなくても、文法が間違っていても、「伝えたい気持ちがこもっている」作文であれば、「うんうん、言いたいことは、とっても分かるよーーーーー!」ということになるのだ。
そこで初めて、より日本語らしい言い回しや、伝えたい気持ちにピッタリな表現を教えたり、文法の間違いの指摘ができるんだなぁ。。。
日本語教育においての作文の位置付けって、色々な考え方があるとは思うけれど、特に大学教育においては、作文の授業を通して考える力、伝える力も磨いて欲しいと、お節介ながらも考えるし、「How to sayよりもWhat to sayが、とにもかくにも大事!!!!!」ということを、信念をもって伝えていきたいと、心から思う。
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