どこまでも行ける気がした
失恋と言うには、仰々しいものですが……
今年は、淡い切ない思い出で締められました。
好意を持っていた人にすでに恋人がいたのです。
…でも、決して嫌な気持ちだけではありませんでした。
この複雑な思いを、備忘録としてこのnoteに残そうと思います。
職場の同期?と夏を共にして
私は夏の期間限定のプロジェクトで、ここ数ヶ月てんてこ舞いでした。
かなり精神的にも肉体的にも"きていた"のを覚えています。
で、このプロジェクトは私ともう一人の同期で主体となって進めていました。
私はその人に密かに好意を持っていました。
LINEの内容は仕事のみでしたし、プロジェクトが終わるまでは恋人がいるかも聞くことができませんでした。
辛い仕事でしたが、その同期の人と食事をしたり顔を合わせたりするだけで励みになったものです。
プロジェクトはなんとか形になり終了しました。
ですが、この仕事が終わると、来年から同期は大阪(今までは東京)に行ってしまうとのことでした。
私はなんとか思いを伝えたくて、打ち上げを開催することにしました。
2人で行きたかったのですが、なんやかんやあり後輩も加えて3人で飲むことになりました。
私はなんとかして同期に、デートのお誘いがしたいと考えていました。
打ち上げのカミングアウト、まさかの・・・・・・
12月上旬、都内で3人で集まりました。
乾杯を済ませ、私はお酒が弱いにもかかわらず焼酎を調子に乗ってたくさん飲んだのを断片的に覚えています。
興が乗り、やっと聞きたかった質問が口から出ました。
「Sさん(同期)って付き合っている人いるんですか?」
「あ、はい。います・・・」
ショック、あっけなく私の思いは散り、呆然としてしまいました。
動揺が顔に出ないように急いで食べ物を口に運びました。
聞いたところ、しかも5年付き合っている恋人がいるそうです。
数年後落ち着いたら結婚も考えているとのことでした。
私はその日と翌日は抜け殻でした。
連絡もほとんど取らなくなってしまいました。
ですが、落ち着いた今となってはこれで良かったのかもと思っています。
なぜなら、「もしかしたら付き合えるかも」と、希望に胸を膨らませながら一緒に仕事していた時間は間違いなく楽しかったからです。
あの頃、すでに同期に恋人がいると知っていたら、…
味気ない時間になってたかもしれないです。
略奪愛の可能性もあったのだろうか、いや難しいかな流石に。
ということで私の届かぬ思いは木枯らしと共に吹かれて行きました。
春はいつか来ませり。
(おしまい)
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