志望校選びは偏差値であきらめない!本当に行きたい中学校を目指す
【1】中学受験の志望校を決めることの重要性
志望校をいつ決める?
中学受験は多くの場合1月~2月に入試が実施されます。出願は入試日近くまで受け付けている場合が多く、いつでも受験する学校を決めることはできます。しかし夏休みが終わるタイミングで志望校・受験校を絞っておくことをおすすめします。
特に首都圏などの都市部には数多くの中学校があり、学校によって試験教科、出題範囲、出題傾向が大きく異なります。合格のためには志望校を決めて、効率よく学習を進めることが必要です。
学習の進め方として、夏休みの間に苦手克服などで学力の底上げをしてきたと思います。秋から冬にかけては過去の出題傾向をふまえた頻出問題に取り組むなど、より実践的な志望校別の対策を行いたいので、夏休みが終わるタイミングには志望校を選んでおくと良いです。
志望校を決めると何が変わる?
志望校が決まるとどの教科をどの程度まで学力を高めれば良いのか、どのように学習を進めれば良いのかなど、入試までの学習計画を立てることができます。
また地域によっては秋以降に実施される模試について、出題範囲や出題傾向、受験者層が模試によって異なっていたり、特定中学校の本番を想定した形式で実施されたりします。志望校を決めることで、自分が受けるべき模試も明確になります。
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【2】志望校や受験校を選ぶポイント
学校の選択肢はたくさん!どう選ぶ?
学校ごとの違いとしては次のような項目が挙げられます。
私立、国立大学附属、公立中高一貫校
併設型中高一貫校、連携型中高一貫校、中等教育学校
⇒高校からは入学者を募集しない完全中高一貫校かどうか男女共学、男子校、女子校
大学の附属校・系属校
⇒中学校から高校、高校から大学 それぞれの内部進学の状況はどうか?学校ごとの独自の取り組み(英語、探究活動、ICT教育 など)
部活動や学校行事の内容(海外研修、留学制度、文化祭、宿泊研修 など)
伝統や設立背景、設置者の宗教宗派の有無、校風
卒業後に自分の夢に近づけるのかはもちろん重要ですが、6年間通う学校になるので、「子ども本人が本当に通いたいと思えるかどうか」を大切に学校を選んでほしいです。
自分の目と耳と足で情報収集をしてほしい
気になる学校はぜひ学校説明会に参加してほしいと思います。今はオンラインでの開催や、学校紹介動画を公開している学校もあるので、活用してみてください。
できれば一度は直接学校まで足を運んで学校を見てほしいと思います。学校説明会などのイベントがない場合は学校の外からでも構いません。時間帯によっては在校生の授業や部活動、登下校の様子を知ることができますし、自宅から通えそうかどうか地図ではわからない距離感を感じることができます。勉強の気分転換をかねて、親子一緒に最寄り駅などから歩いて、通学を想定したり、学校周辺の様子を確かめてみてはいかがでしょうか。
併願校選びは入試情報をしっかり把握しましょう
学校によって試験教科、出題範囲、出題傾向が異なるものの、似たような出題傾向の学校もあります。そのため志望校を決めることで、併願校の候補を絞っていくことができます。
一つの学校が入試形式を変えて複数回入試を実施していることも多く、入試形式によっては併願が可能という場合もあります。
例えば・・・
・算数が得意で、国語が苦手な生徒
・第一志望は「〇〇中学校」
(4教科入試・算数が難問で社会に時事問題が多い出題傾向)
・併願校の1つめは「△△中学校」A形式入試
(A形式は○○中と似た出題傾向、B形式は国算2教科入試)
・併願校の2つめは「◇◇中学校」C形式入試
(A形式は4教科、B形式は2教科でそれぞれ国語が難問で配点大、C形式は算数1教科のみの入試)
「〇〇中学校」は4教科の入試が1回だけ実施されます。
「△△中学校」のA形式は「〇〇中学校」と似た出題傾向なので、志望校の対策を活かすことができます。なおB形式は国算2教科で国語の比重が高いのでこの生徒には向きません。
「◇◇中学校」はA形式もB形式も国語が苦手なこの生徒には向いていませんが、C形式入試は募集定員が少ないものの、算数1教科の入試のため、得意教科を活かすことができます。
併願校を決めることで入試までのスケジュールが具体化し、学習への意欲が高くなります。
【3】偏差値であきらめるのはもったいない?学校選び
入試難易度と自分の学力との関係
中学校によって入試難易度が異なります。模試では合格確率に基づく判定が出されることがあり、偏差値によって志望校を選ぶのに制限を受けるような印象を持ってしまうかもしれません。
しかし模試の偏差値による判定結果は、中学校ごとの問題形式や出題傾向を反映したものではありません。実際の試験教科や出題範囲、出題傾向を細かく見ると、偏差値が高く人気だと思っていた学校でも、得意な分野で点を取り、合格できる可能性があります。入試難易度の一覧や模試の判定結果だけを見て、志望校をあきらめるのはもったいない場合があります。
一方で、自分の模試偏差値が学校の偏差値より高いからといって必ず合格できるわけではありません。併願校として考えている場合も、その学校に合わせた入試対策は絶対に必要です。また例えば新設校や新コース等は極端に偏差値が低く設定されている場合があり注意が必要です。
志望校選びでは入試難易度だけではなく、入試教科や出題傾向、入試の回数や日程、定員、過去の倍率などの入試に関する情報もあわせてしっかり確認しましょう。
自分の志望校に合った入試対策を!
塾によっては模試の偏差値によってクラス分けがされ、その結果次第で自分の志望校に合った対策ができない場合があります。集団塾では平均的な中学受験対策が行われるので、今の学習が自分の志望校対策として合っているのかを見極める必要があります。もし現状の対策だけでは不十分な場合、一人ひとりの得意、不得意に合わせて個別に行うことを考えたほうが良いです。
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【4】選択肢も情報量も多い中学校選びには第三者のアドバイスの活用を
自分自身も知らない自分に合った学校があるかも?
自分に合った学校は必ずしも自分が知っている学校とは限りません。幅広く多くの学校を検討せず、知っている学校の中から学校選びをした場合、自分の学力とかけ離れた学校に偏ってしまったり、本当に自分に合った学校を選べない可能性があります。
塾の先生などの受験の専門家は、さまざまな中学校の学校情報や入試情報を持っています。自分自身も知らなかった学校を紹介してくれるかもしれません。
また第一志望校の入試対策で受験可能な併願校を勧めてもらえることもあります。それらの学校の中には自分に合った学校があるかもしれません。
志望校別の勉強方法で合格への効率的な学習を
受験の専門家は多くの受験生の進路指導をしています。志望校合格への最短ルートは、それぞれに必要な学習を行うことです。そのためには志望校合格に必要な学力を知り、現在の自分自身の学力定着度を分析することが大切です。合格への最短ルートは一人ひとり違います。目指している志望校と現状の学力、得意不得意に合わせた対応について相談ができる、受験の専門家との面談の機会をぜひ活用してみてください。
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