Cozy#1 いちろーはん!『TRY部』について教えて!
オンラインフリースクール『TRY部』とは
不登校の子を中心としたクローズドコミュニティ
50人程度のメンバーが参加している
ゲームやラーメン、怪談などの話をしたり、イベントを開催したりと幅広く活動中
記念すべき第一回はオンラインフリースクール『TRY部』部長の田中さん(又の名をいちろーはん)に突撃!インタビューしてきました!
──何でオンラインフリースクールを始めたんですか?
「いくつかあって、一つは不登校で別にいいじゃんってめっちゃ思ってて。学校は便利かもしれないけど、別に行かなくても良くって、いろんな生き方がある。でも現状として日本では色んな生き方をできる社会では無い。いくら『別に不登校でもいいやん』って言われても現状はハード。」
「外に出られない、学校にいけないといった制約を乗り越えられる何かが欲しい。」
フリースクールを運営していて、遠い、家から出られない、金銭的な問題など様々な問題で行けない子がいました。色んな子に手を差し伸べられていないことを悔しい、もどかしいとも感じていました。
2・3年間ずっとネット上で何かできないか悩んでいたそう。
何度も計画も立てるが、子供はどうやって参加するのか、集客はどうするのか、様々な問題により頓挫…
そんな中転機となったのがコロナによる、フリースクールのオンライン化。
「意外にいける!俺の思っている以上に子供たちのデジタルネイティブさはやばい。」
そのことに気がついたそう。
これなら今まで手を差し伸べられていなかった子にも、届けられる。今まで感じていたもどかしさ、悔しさから抜け出すすべが見つかったかもしれない。
こうして満を持して始まったのがこのオンラインスクール『TRY部』です。
──オンラインフリースクール『TRY部』の目指す場所は…?
「どうなりたいっていうのは無いんねんけど…無いっていうのなにかって言ったら、俺が作るもんじゃないとは思ってて。
クラス雰囲気なんかも一人で作るもんじゃないじゃん。
みんなで作っていくもんだからこうしたいっていうのは無いけど、こうなったらいいなぁっていうのはあって。ひとつの居場所になればいいかなぁとは思ってる。」
『仲間がいる』
『孤独にならない』
これらは本当に大切だと思っているそう。
「仲間の力ってほんとすごい。一人でコツコツ努力するのってすっごい難しい。
俺、オンラインフリースクールやってからスプラトゥーンめっちゃ頑張れるようになった。オンラインフリースクールの面子と毎日話してたりすると頑張ろうって思える。成長したよ頑張ったよと言いたくなる。」
オンラインフリースクールでは切磋琢磨できる。一緒に頑張れる仲間がいる。そんな場だそうです。
「日本人ってさ、頑張るのダサいって思ってるやん。意識高い系ってバカにしたりするし。努力することに対してのダサさっていうのが蔓延してて。『見せずに頑張れ。でも汗はかくな。』みたいな。
でも結局泥臭く努力するっていうのは人生に中で一番大事やと思ってて、それを失敗しても笑われないっていうのは環境としてスゴイ大事。」
だから、オンラインフリースクールでは出る杭を打たない環境になればいいなと思っているそう。
学校では打たれてしまう出る杭たちを集めて、出る杭でいいよねって思えるようになって欲しいとも言います。
オンラインフリースクールはみんなで作っていくもの。
「コミュニティってそういうもんやしね。」
──これからやりたいことは何でしょう?
「リアルのイベントを増やしたい。」
「世界の遠足に行きたい。改めて、最近めっちゃ海外いいなと思う。でもそれを教えてくれる人が周りに居らんかった。気づかれへんかっただけかもしれん。
何で海外に行きたいかと言うと、価値観が全然違うし視野がめっちゃ広がるから。例えば前スペインのコンビニ行ったら接客しながらサッカーの試合見てたで。」
「自分の中の殻が結構破れる。何でもいいんだ。何でもできるよね。」
こんなこともできるよね、という可能性を見出す場でありたいそう。
「俺この前、朝サンドウィッチ食うためだけに名古屋行ったんだけど。そういうのを知るとさ『あ、そんなんできるんや』『そんなんでもいいんや』って思える。
今の社会って情報がありすぎて、自分の興味ある情報しかいれへん。でもオンラインフリースクールやと興味のなかった分野の情報も入ってくるやん。怪談とか世界三大夜景とか。」
オンラインフリースクールは活動の幅を広げる。
「一人で行くわけじゃないから色んなところに行きやすくなる。」
「ここのつながりって今後めっちゃでかいと思う。価値観が合うっていうのはすごい大事よ。」
またオンラインフリースクールだからこその強みもあるようです。
「何がいいかって言うと、ゲームとかTwitterって誰がいるか分からんから怖いやん。知らん人からコメント書かれるのって怖いじゃん。でもオンラインフリースクールやとボイスチャットや自己紹介である程度人柄は分かるやん。最悪スタッフ入るから揉め事は止めるし。」
「本当に楽しみ。」
そう締めくくられた。
キャンプ、ビブリオバトル、ボードゲーム、店……
話し込めばやりたいことはいくらでも出てきます。田中さんも参加者の子どもたちも、誰もがワクワクとした様子でした。
後書き
さて、みなさんオンラインフリースクール『TRY部』にどのような印象を持たれましたか?
オンラインのフリースクールなんて想像もつきませんよね。実際私もそうでした。最初、この話を聞いた時はワクワクなんかより不安が大きかったです。オンラインで皆打ち解けられるなんて不可能に近いじゃないかと。でもそれは見事に杞憂で終わりました。
一緒にゲームをしたり、相談したり、新しい居場所となりつつあります。日本中、世界中から集まる人と関われるようになりました。まさに十人十色。とてもいい刺激を貰います。
まだまだひよっこのオンラインフリースクール『TRY部』。これからどうなっていくのかは誰にも想像できません。
田中さんのおっしゃる通り、作っていくのは子どもたちとスタッフです。
このcozyも先日行われたオンラインイベントも子どもが主体的になって行っています。少しづつ子ども同士も打ち解け、動き始めています。オンラインフリースクール『TRY部』には可能性が数多あります。一参加者としてもこれから楽しみです。
これからもどうぞ、オンラインフリースクール『TRY部』、広報誌cozyをよろしくお願いします。
(ライター:ゆき)
↓インタビューをした時のラジオです。
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