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Bリーグ2023-24 第8節 GMAE2【vs秋田】(11/12)


※ちょっと珍しくDFのみ抽出した記事。
 文字数は平均程度です。

DFに関して

①スイッチDF

A東京の良いところの1つに、『DFで身長のミスマッチを突かれても、ある程度は耐えられる』という点がある。これまでの試合でも外国籍相手にDFで耐える小酒部、安藤の姿は何度も目にしてきただろう。フィジカルの強さや、ポジショニングなどのレベルが高いA東京ならではの長所だ。

……が、だからと言って毎回ミスマッチを作られていたら失点する。
特に吉井。DFでは外国籍と1on1が出来る身体能力がありながら、簡単にスイッチしていたら自分の長所を殺すことになる。スイッチした後、吉井が相手PGに付いて、テーブスが外国籍に押し切られる展開が繰り返されていた。これが無ければ1Q終盤の4点は無かった。
(※もしかしたら疲労諸々で声量が足りず、テーブスにスクリーナーが行ったことが伝わっていなかっただろうか?)
            

②DFシステム

また、メインデル(SF)のDFシステムが仇になっていた。

※まず前提として言っておかなければならないのは、メインデルは間違っていない。チームとして決められた通り動けていたし、そのDFのおかげで助けられた部分もあった。

メインデルのDFと言うのは、センター(ロシター・サイズ・グダイティス)がインサイドから離れる際に、代役としてゴール下にポジショニングすることだ。メインデルがリバウンドを獲得している姿を見ることがあるが、それも上記と同様にインサイド・ヘルプの一環だ。

しかし、基本的にはコート内に2人いるはずのセンター陣。その彼らがインサイドから離れている状況は、相手のパス・ドリブル等にA東京が振り回されている証拠だ。
そのため、ゴール下へとメインデルがヘルプに向かっても、彼がDFしていた相手選手はフリーになる。加えて、メインデルがDFする選手は、彼と同じくSFなので一定確率の3Pが打てる。

A東京としては打たれるならイージーレイアップより、確率の低い3Pなのかもしれない。……が、その3Pが決まってしまうと観客としては「相手の思惑にハマっている感」が実際より多めに出てきてしまう。

メインデルの(インサイドへの)ヘルプDFは、今後の戦略としてオン・オフを適切に判断できると失点の内容も変わってくるだろう。
(ちなみに、レアケースだが小酒部・安藤もこのヘルプは行っている)
       

③あれ? でも今までは……

「でも今までは、そのDFシステムで守れていたのでは?」と思っているであろう、そこのアナタ――!!
……それは正解。今回、失点が多かったのは簡単な理由だ。

『疲労』

それが最も数字に表れていたのは、インサイドの得点源であるサイズだ。
彼の平均出場時間が約23分だが、この試合は17:21。得意であるショウディフェンスの切り返しは遅いし、ダンクが出来る状況でもレイアップ。

他のメンバーであれば、テーブスのスピード、安藤の体幹、グダイティスの跳躍、先にも述べた吉井の声掛け等々……。40分間通して高いクオリティを保てなかった。(ある意味で、スイッチDFが多用されたのも疲労を考慮した結果かもしれない)
           

④勝因

そんな走る足を止めたくなるような状態でも試合に勝てたのは、A東京のバスケを徹底出来たからだ。
試合を通して見れば、秋田の3P試投数は18本のみで、14回のTOが発生した。また、A東京のFT確率は87.9%(29/33)、ファストブレイクは10得点。DF・OF共に集中は欠かさなかった結果、総得点の79点の4割ほどをA東京の根幹である堅実性で獲得した。
       

⑤おまけ:60点以下に抑えたい人向け

     

「どら〇モーン!! それでも60点以下に抑えたいよ~!!」
「ハイ!! おかもとひりゅう~!!」

……ここからは、たらればの話であり尖った考え方。
僕はあくまでもDFだけなら、橋本さんより岡本の方が戦えると思っている。現状の橋本さんはPGとのマッチアップでも、スピードのミスマッチを作られている。(詳しくは後日の記事で)
勿論、橋本さんの試合運びや土壇場の3Pを考慮すれば、わざわざ岡本を出場時間させる理由は無い。しかし、相手との点差が離れ、なおかつ相手PGの疲労が溜まって来た段階……、今回の試合4Qなどでは岡本の身体能力とDFがブチ刺さる。
その分、得点力が落ちるため、あくまで『失点を60点以内で抑える』ことを目指すならの話だ。

「じゃあ、なんで岡本を出さなかったの?」

4Q前半は点差が縮まっていない。そのためここでは出場させる必要なし。また、この間は橋本とメインデルの2人でボールを運ぶ状態が続いた。
加えて、4Qオフィシャルタイムアウトの時点で秋田のファウルが4つである。そのため、得点が出来ない状態のA東京は以下の選択をした。

①テーブスは疲れている。
②しかし、橋本とメインデルが証明したように、2人であればボールは運べる。
③それならロシターと共にボールを運ばせる。
④テーブス等、A東京メンバーは身長があるので、相手はファウルで止めるしかない。
⑤秋田はファウルが4つなので、次からはフリースローが貰える。
⑥丁寧なOFで試合時間を削りつつ、ファウルを貰ってフリースローも狙おう。
⑦――あ、思ったより疲労が溜まっていて選手の足が動かないし、ここにきて田口の3Pが乗って来た……。

結果:思ったより点取られたわ……。

みたいな感じかなと。
そのため、岡本出すなら⑦を予測し、先んじて投入しなければならない。しかし、それは予知能力と呼ばれるレベルの話(特に田口)なので、この結果は多めに見て良い。


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