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2024年 新語・流行語大賞予想。「もうええでしょう」は受賞できるのか。

前置き

先日、ユーキャン新語・流行語大賞のノミネート語30個が発表されました。「今年もそんな時期か〜」と思うのは、いつも流行語大賞のノミネートが発表されたときだと決まっています。

毎年「知らない言葉が選ばれている!」とよく批判されていますが、正直色々ニュースさえ追っていればそんなはずないんですよね。「ニュースからだと偏っている!」なんて言われるかもしれませんが、世相を表す言葉を選ぶ賞なんですからそりゃそうだろ、という話です。

というわけで、以下の30個がノミネートされた言葉です。

個人的にこれは絶対ノミネートされるだろうなぁと思っていたのは「アザラシ幼稚園」「裏金問題」「侍タイムスリッパー」「初老ジャパン」「新NISA」「南海トラフ地震臨時情報」「猫ミーム」「はいよろこんで」「はて?」「BeReal」「50-50」「もうええでしょう」「やばい、かっこよすぎる俺」「令和の米騒動」辺りですね。いや、結構多いな!

今年は例年に比べるとかなり豊作なんでしょうね。逆にノミネートされると思っていたけどされなかったのは「無課金おじさん」「俺は知事だぞ!」「国防ブライアン」辺りか。まあノミネート洩れした理由も分かります。無課金おじさんに関しては授賞式に呼べませんし。

ちなみに知らない言葉は「コンビニ富士山」「ソフト老害」「被団協」「ホワイト案件」の4つだけでした。いざ調べてみて、初めて「あーそういうことね」とか「そんなのあったなあ」となりました。


大賞予想

今年の大賞は間違いなく「50-50」だと思います。毎年のことですけど、一年中大谷翔平選手の話題ばかりでしたからね。去年の12月にドジャースに移籍し、2月には真美子夫人と結婚を発表。3月には専属通訳・水原一平による違法賭博問題が取り沙汰され、5月には12億円の新居を購入し、メディアの悪質な晒し行為によって、7月にはその新居を売却。10月にはMLB史上初の「1シーズン50本塁打、50盗塁」を達成し、本塁打王と打点王を獲得しました。

下半期のほとんどは大谷選手が「50-50」を達成できるのかどうか…という話題で持ち切り。新聞もワイドショーもSNSも全て大谷サンまみれ。いざ達成したらしたで、今度は「大谷翔平、50-50達成したらしいよ」と盛り上がっていました。それこそ「もうええでしょう」って感じではあるんですけど…。

懸念点を挙げるとするならば、大谷翔平は3年前(2021年)に「リアル二刀流/ショータイム」で既に大賞を受賞しているという点です。しかも、これかなり強引な受賞で、元々別々にノミネートされていた言葉を無理矢理ひとつにくっ付けた挙句、大して流行ってない言葉での受賞ですからね。このやり方は未だに悪手だったと言われています。

そんな中で再び大谷翔平に大賞を与える勇気はあるのでしょうか。まあ、あるでしょうね。彼らなら。それに「リアル二刀流/ショータイム」に比べて「50-50」は批判も少ないはずです。もし批判があるとするならば「また野球関連の言葉かよ」というところでしょう。


もうええでしょう

「50-50」も良いですけど、やはり今年は「もうええでしょう」が獲るべきなんですよ。流行「語」として、「流行り言葉」として、ここまで圧倒的なものは久しぶりなんじゃないでしょうか。

ドラマ『地面師たち』は、Netflix Japanのドラマランキングで5日連続で1位を獲得し、配信公開から3か月以内で視聴数1,050万を達成。あまりにも話題になり過ぎているから、誰かと顔を合わせるたびに「地面師たち観た?」と口にしてしまうほどでした。

「もうええでしょう」という言葉の汎用性、インパクト、面白さ、中毒性、どこを切り取っても一級品で、とにかく言いたくなってしまうんですよ。日常生活のなかでずっと「ここで言えそうだな」ってタイミングを見計らっていて、言えたら言えたでめちゃくちゃウケる気持ちよさ。

それだけじゃなく、ハリソン山中の「最もフィジカルで、最もプリミティブで、最もフェティッシュなやり方でいかせていただきます」や「 もっと大きなヤマを狙いませんか? そうですね……死人がゴロゴロ出るようなヤマです」はネットミームと化し、第1話でのみ登場する老人役を演じた五頭岳夫さんは、「ライフの方が安いので」という印象的な台詞のせいで「ライフ爺」なんて愛称で人気を博しました。

ただこちらも懸念点が多く、まずドラマの大賞は2013年の「じぇじぇじぇ」「倍返しだ」以来11年も出ていないというところです。これは急速なテレビ離れによる影響が大きいと思うのですが、「ドラマから選出するのは現代的ではない」という判断を下される可能性があるからです。ただノミネート語の中には「もうええでしょう」のみならず、「はて?」や「ふてほど」などドラマ関連の言葉が3つノミネートされていることから、そこの問題はクリアできるかもしれません。それにSNSでもずっと話題になっているため、世相を表す言葉としても適切。

そして懸念点をもうひとつ。それは『地面師たち』がテレビドラマではなく、Netflixの配信ドラマというところです。これは高齢・中年の選考委員たちがNetflixに加入しているのか、加入していたとしてドラマを観ているかというものです。加入に関しては、過去に『愛の不時着』がトップテン入りし、『イカゲーム』もノミネートされていたので大丈夫かもしれませんが、それもコロナ禍の話なので今は不明です。

また見ているかどうかですが、多分選考委員たちは好きなタイプのドラマですよねこれ。『半沢直樹』とかが好きなら多分好きだと思うので大丈夫な気がします。ってかノミネートするならちゃんと観ていてください。過去に「ありのままで」を“『アナと雪の女王』も誰も観ていないから”というアホみたい理由で大賞から外したこと、僕はずっと覚えています。

そして最後。ここです。ここが一番の問題。大賞受賞者がピエール瀧の可能性があるというところです。今は復帰に務めているのでわざわざ詳しいことまで書くつもりはありませんが、一応逮捕歴のある方ですから、彼を大賞に選んだ場合、メディアが取り上げるのか、そして一部から(特に『地面師たち』を観ていない層から)批判が殺到するのではないか、というところ。ただピエール瀧、これといって誰にも迷惑かけてないですからね。悪いことではありますけど、むしろ叩かれすぎまでありましたよ、正直。新語・流行語大賞の選考委員が、彼へ希望の手を差し伸べてくれると信じています。


トップテン予想

  1. 50-50(大賞)

  2. もうええでしょう(大賞)

  3. アザラシ幼稚園

  4. 裏金問題

  5. トクリュウ

  6. 新NISA

  7. はて?

  8. BeReal

  9. 令和の米騒動

「50-50」と「もうええでしょう」のダブル受賞と予想しました。「50-50、もうええでしょう」と言葉遊びにもなっていて、過去の「集団的自衛権、ダメよ〜ダメダメ」のような例があるため、可能性は無きにしも非ずというところ。

今年はパリオリンピックがありましたが、オリンピック関連のワードはひとつも入らないような気がします。誤審の多さや、セーヌ川の水質問題、選手たちへの誹謗中傷などマイナスな話題が多かった印象ですから。

2024年を代表する時事は、裏金問題と令和の米騒動、闇バイト(トクリュウ)がツートップ。新NISAやBeRealに関しては新語と流行語のどちらも兼ね備えているので強いと思います。

アザラシ幼稚園に関してはただの願望ですが、多くの日本人の心を癒してくれたんじゃないですかね。過去に「タマちゃん」が大賞を獲っていますし、選考委員の中にも癒された人がいるはずです。

願望で言えば「はて?」が一番強いかもしれないですね。『虎に翼』はここ数年の朝ドラの中で一番面白かったですからね。全力で様々なタブーに踏み込んでいて、令和の時代を象徴するドラマのように感じました。「もうええでしょう」と同じくらい「はて?」とか「スン」もよく真似してたので。

というわけで、
以上、流行語大賞 予想でした。

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