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土佐文旦、剥いて楽しい、食べて美味しい

先日、友人から「土佐文旦」をいただいた。

文旦は好きだけれど、自分で買うことはあまりない。理由は簡単、皮が分厚いからだ。剥くのが面倒で、手に取るのを躊躇してしまう。
でも、せっかくのいただきもの、ここは気合いを入れて挑むことにした。

まず、果物ナイフで軽く切れ目を入れる。すると厚い皮の内側から爽やかな柑橘の香りがふわっと広がった。これは期待できる……!指を差し込んで慎重に剥がしていくと、だんだんスルっと剥ける技を習得できるようになってきた。コツをつかめば意外とハマるかも。

そう思って調べると、高知県の方々の間では土佐分担専用のこだわりの剥き方(基本編・応用編、他サイトでは赤道剥きとも)が存在することを知った。

土佐分担がカツオと並んで、高知県人に深く愛されている様子が伝わってくる。JA高知県にもこんな文面が。

2月が旬を迎えて出荷量が増えることと、「2」を「ぶんたん」、「13」を「とさ」と読む語呂合わせから、2月13日を「土佐文旦の日」としている

JA高知県

何という土佐分担愛……!


果肉を口に運ぶと、シャクシャクとした歯ごたえとともに、爽やかな甘みが広がる。酸味は控えめ。グレープフルーツほどの苦みはないし、オレンジほどのベタな甘さもない。絶妙な大人のバランス(子供達もめっちゃ食べてました)。そのまま頂くのも美味しけれど、ゼリーとかタルトにしても最高だろうな。目を閉じると、高知県の穏やかな海風まで感じてしまう(妄想)。足摺岬行きたいなぁ。

そして何よりも文旦は、食べ終わった後の充実感がすごい。
レモンイエローのつるりとした果実を眺める楽しみ、剥く技術を極める楽しみ、独特の香りを感じる楽しみ、食感を味わう楽しみ。ひとつの果物に豊かな体験が詰まっていると言っても過言ではないだろう。

今が旬の土佐文旦、控えめに言ってすごくおすすめです。

昨年に小田原の梅まつりで連れ帰った梅。
春はすぐそこに。

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