人生は遠回り② ~古い記憶~
幼い頃、仮病で学校を休む事が多々あった。
学校に行くのが気怠かったというのも理由のひとつだったが、ただ母と一緒に過ごしたいというのが1番だった。
私がいくら上手く芝居を打った時でも、おそらく母には私が仮病を使っている事など丸っ切りお見通しであった。その証拠に、幼い私が嘘の頭痛を訴えた時、「頭痛薬だ」と言って母が私に飲ませてくれていた薬はビタミン剤だった。その事は、わたしが大人になってから分かった。それでも母は、大抵の場合黙って学校を休ませてくれていた。
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