“結婚”と“恋愛”は同時に成立しないのか?
『結婚と恋愛は別物』、とよく言われていますよね。
でも、恋愛結婚して幸せに暮らしている人もたくさんいます。
今回は「結婚と恋愛は分けて考えた方がいいのか?」について、私なりの考えを書きたいと思います。
あなたにとっての“結婚”とは?
恋愛結婚して幸せに暮らしている人はたくさんいますが、同時に、「結婚と恋愛は別物」と考えて、年収や将来性などの条件を優先して、異性として愛しているわけではないけれど結婚した、という人もまれにお見受けします。わざわざ口にしていないだけで、こういう考えの人は案外多いのかも、と思うこともあります。
この違いは、それぞれが“結婚”についてどう定義しているか、によるのだと思います。
「結婚は愛する人とするもの」と思っている人は心から愛している人と結婚を望むでしょうし、「結婚相手はあくまでも人生のパートナーであって、感情よりも生活の安定を優先したい」と思えば、条件面を見て相手を選ぶ。
つまりまずは、『自分は“結婚”をどう定義しているか?』を導き出すことが大切です。
あなたにとっての“恋愛”とは?
さて、自分の中の結婚の定義がわかったら、次に恋愛を定義づけする必要があります。
「結婚はあくまでも生活が安定すれば恋愛要素はなくていい」という方も、『自分にとっての恋愛はどういうものか』『どのくらいの重要性を占めているか』はきちんと把握しておいた方がいいと思います。
結婚について割り切っているとしても、恋愛の重要性が高ければ、結婚後恋愛面について後悔することがあるかもしれないからです。
また、恋愛にはまったく興味がないけれど結婚はしたい、という方も、どの程度までは許容できるか(スキンシップなど)きちんと言語化できるようにしておかなければ、結婚相手との価値観が合わず継続がむずかしい、ということもあります。
結婚は二人でするものであり、永遠を誓うものですので、価値観を共有しておくことは幸せな結婚には必要不可欠となります。
しかし「結婚と恋愛は分けて考えた方がいいのか?」という問題に関しては、『恋愛にあまり興味がない』『恋愛と結婚は別物』という考えの方は、お相手との価値観が一致していれば、悩まれることはないかと思います。
恋愛の延長線上に結婚がある、と考えるのは危険な面も
一方、恋愛に重きを置き、愛し愛される人と結婚したい、と考えている人は、恋愛をどう定義しているでしょうか?
「お互いを深く思いやり、欠けている部分も愛し、補い合えること」が恋愛と考えている人は、そのまま結婚に直結するのではないかと思います。
しかし、「ときめきたい」「ドキドキしたい」などの恋愛を望んでいる人、自分好みの容姿の相手しか受け入れられない人などは、結婚は危ういものになってしまう可能性があります。
というのも、ときめきやドキドキというものは、期限が伴うものです。容姿も、そのときの姿はあくまでもそのときのもので、ずっとそのときのまま全く同じ、というわけにはいきません。
つまり、どちらも“永遠”を誓う結婚とは、相性がわるいと言えます。
また、“結婚は日常”とも言う通り、生活を共にしていくことになります。だらしない姿、恥ずかしい場面など、一緒に暮らしていればすべてをさらけ出すことになります。
ときめく人、ドキドキする人、素敵だなと思う容姿の人にそんな姿をさらけ出せる人は果たしているでしょうか?
隠しながら、取り繕いながら生活していくことは本当に至難の業です。ストレスにもなりかねません。
それよりもツライのは、相手のそういう一面も受け入れなければいけない、ということかもしれません。
「蛙化現象」などと言われますが、素敵だ!と思っていればいるほど、些細なマイナス面すら受け入れられず、一気に熱が冷めてしまう、ということは往々にしてあります。
『結婚と恋愛は別物』、というのは、綺麗なだけではない、夢ではなく現実そのものだということを示しているのだと思います。
「好き」にもバリエーションがある
そしてもう一つ、“結婚”と“恋愛”に対する「好き」という感情の違いについても、触れておきたいと思います。
恋すると、どうしても「好き好き!」という思いで気持ちが溢れてしまうと思います。好きだから会いたいし好きだから綺麗な自分を見せたいし好きだからなんでも許せる。
わたしも少なからず恋をして、そんな気持ちになったことがあります。
だけど今ふり返ると、もちろんそのときの感情を否定したくはないのですが、「あのとき好きだからって雑に扱われても許してしまってたな…」とか「好きだから我慢してしまってたな」と思うことがとてもとても多いのです。
結婚してみて、燃え上がるような感情ではないですが、その分安心感があり、一緒にいないときでも不安になることはありません。
すっぴんを見せても大丈夫、という安心感もあるし、これからもずっと一緒に生きていくからこそ、我慢せず言いたいことは言っています。
言葉はむずかしいですが、同じ「好き」ではあるけれど、やはり恋愛、というか“恋”しているときの感情というものは危うく、自分を押し殺してしまうほどの魔力のようなものがあります。『恋は盲目』と言いますが、本当に大切なものが見えなくなってしまう、というのは確かにあると思うんです。
ですから、「好きな人と結婚したい!」という気持ちはわかるのですが、その「好き」は“永遠”というものに耐えられるか?ということを一度考えてみてほしいと思います。
最後に
このnoteは恋愛経験が少ない方向けに発信していますが、「結婚もしたいけど、一度はキュンキュンするような恋もしてみたい!」と思う方もいると思います。
ドキドキするような人を結婚相手に選ぶのはおすすめできませんが、だからといって恋愛を諦める必要はありません。
というか、私は結婚相手には、少なからず異性としての魅力を感じていないと“楽しくない”と思っています。
ドキドキする刺激はなくても、手を繋ぐと安心する、笑顔を見るとほっとする、など《穏やかな》感情を伴う恋愛も十分に楽しく、日常に彩りを与えてくれます。
自分をドキドキさせてくれる人、ではなく、自分を安心させてくれる人。
そんな人との恋愛を楽しみ、そのままゆるやかに結婚生活へと移行するのであれば、恋愛と結婚は十分に両立すると思います。