リノベのルール
リノベーションにもルールがある
ルールというと誰でもできるためにルール化したようなマニュアルの話をしているのではない。マニュアル化されたものも、もちろんある。しかし、マニュアル化したものは大手のフランチャイズが新規産業としてリノベを始めようとするもの向けに整備したものであって、デザインの正解がそこにあるわけではない。しかし、そのマニュアルも広い視点で考えると必要であり、全く基本のない業者がリノベを行うのだから一定のレベルは必要である。
今回はその視点ではないところの話である。
基本的な建築に関する知識や経験を持ち合わせた上でのデザインの整備としてのルールである。
①壊すと事により 弊害や効果を考えること。
②残す事の意味が新しい素材とどんな繋がりがあるか。
③その建築の何を残し伝えたいか
リノベでは、価値を考える、ただの修繕ではないのはその意味においてである。もし修繕を検討していることがただのリフォームであると言うことがここにある。リフォームという修繕の行為には、今の現状の使いにくさや不満を解消することである、時としてそれは、現代らしい仕様にグレードアップすることもある。しかし、それも修繕のリフォームである。
修繕においても価値が上がる行為がリノベと考えることもあるだろうが、私はそれはリフォームと定義している。
リノベにおいては、上記の3点に取り組んでいる。
例えば壊さなく、補修を行い維持していくことも考える
残されたものと新しいものにどんなつながりがあるか、素材の質感や色味だけでない、素材の由来や地域性のあるものであるかどうか。
住宅においては公共的な立場ではないと思われがちだが、外観がある建物は全て外部に露出し、不特定多数の人の目に晒されていることは間違いないだろう。つまりその意味では建築である。何を残し伝えていくのかは 特に外観が物語ると考えている。